具体例を見てみよう。



私の実戦から。
ここで先手は46角と出たが、明らかに無駄手。
その後△73銀▲52金△45歩▲57角と進むが、最初から▲57角とした場合と比べると、
先手は1手損であるのに対し、後手は囲いを進展させ、更に角筋を通す有効な2手を指している。
そのまま銀頭から攻めていく手が継続の狙いであれば話は別だが、そのまま鞘を収めている。
これではいけない。

もう一つ私の実戦から。



先手は序盤で端歩をタダ取りされる手痛いミスを犯している。
挽回を図りたいここでの一手が▲75角。
直接の狙いは端であるが、あまりに考えが浅すぎる一手であった。
つまり、次の△94歩で何ともないのである。
歩が手持ちであればこの後▲93歩から難なく攻められるが、実際は歩切れ。
更に後手の13の角が79を睨んでいるので後々▲97角と撤退することとなる。
そのような経緯があり、はっきりとした無駄手であった。


序盤中盤終盤のどこであっても無駄手を指すとお話にならない。
その瞬間速度が0になるだけでなく、立て直すにも手数が掛かるので性質が悪い。
今何をしたいのかという意識付け、その場限りでない3手の読み。
これだけをしっかりとどの局面でも出来るようなることは、
手や筋の良し悪し以前に重要な問題であるはず、と私は考えるのです。
指し手そのものが良くなるのは実戦を重ねて時間を掛けてからのはず。

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最終更新:2011年01月06日 22:26
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