OpenWrt は、ブロードバンドルーター、無線LANルーターなどの組み込みシステム用ファームウェアです。
有志が作成した「ルーター用カスタムファームウェア」と言ったほうが早いかもしれません。
機種依存のファームウェアとなっているため、
残念ながら、どんなメーカーのルーターにでもインストールできるわけではありません。
DD-WRTなどと比較すると、ルーター用ファームウェアとしての性格を持ちつつも、
Fedora,debian 等の汎用Linuxディストリビューションに近い仕様になっています。
およそ5700個(18.06/mips24k)もあるコンパイル済みのソフトを任意にパッケージとして追加インストール可能なため、
ある程度の汎用性があります。
以前のバージョンではWeb-GUIが標準では用意されておらず、
IPアドレス、PPPoE設定などルーターとしての初期設定を
CLIにて設定ファイルを編集する必要があったため、
OpenWrtは「上級者向き」「難しい」と評されてきました。
しかし近年のバージョンでは標準でWebGUIが用意されるようになり、
ルーターとして機能するための基本設定はWebGUIでできるようになりました。
DLNA,NASなど、近年の市販製品と同様のことをするためには
相変わらずCLIでの設定ファイル編集は必要になりますが、
fedora,debian等のPC用Linuxの事例を流用出来るため、
ある程度Linux/UNIXに慣れた人にはむしろ扱いやすいOSになっていると思います。
15.05.1のリリース後、開発の進め方を巡っての意見の不一致からOpenWrtとLEDEとにコミュニティが分裂しました。
その後、2017年6月に和解が成立しLEDE/OpenWrt合流後初のリリースとして 18.06 が公開されました。
最終更新:2023年05月02日 06:27