~(自称)神の日常~ “相撲力士”チヨの場合


~(自称)神の日常~


「フハハハハハハハ、神だッ!」
希望崎学園へと降臨した(自称)神!

今日は相撲部を見に行くにことにしました。
そこには、“相撲力士”チヨがいました。
彼女はアメリカ人と日本人のハーフです。
容姿が整ったハーフの女の子も、とても良いと(自称)神は思っています。

「神だ、嫁に来いッ!」
「どっせーい!」
「ぐぉぉぉぉぉぉ!?」

懲りずにまたも、告白を飛び越えてプロポーズしてきた(自称)神!
しかし、いきなりチヨに投げ飛ばされてしまいました。

「あはは!ごめんなさい、神さま。ついいつもの癖で、えへへ。」

実は、(自称)神がいきなり突っ込んできたので(本人は求婚しに行っただけです)、稽古のトラックか何かと思って投げてしまったのでした。

「くっ、この神が。投げ如きでここまでのダメージを負うとはッ。
やはり、嫁にふさわしいッ!!」
「すいません。」
「ほう、謝罪で済むと思っているのか?しかし、そんなものでは我は許しはせんぞ、フハハハハ!」

これ幸いとばかりに(自称)神、婚約を済ませようとします。
油断も隙もありません。
しかし、彼女は慌てません。どこからともなくバナナを取り出し(自称)神に献上しました。

「こ、これは!神の如き至高の食材、バナナッ!!」
「これで、許してくれませんか?」

バナナと彼女の上目使いにすっかりやられてしまった(自称)神は、チヨのことをすっかり許してしまいました。

「神さま、もうひとつお願いがあるんですけど」
「なんだ、ハネムーンならどこでも好きなところに連れてってやるぞ!」

まったく見当違いなことを言う(自称)神。
自重してください、本当に……。

「いえ、そうではなくて。ちょっと稽古の相手になってほしいなぁ、なんて思ったりして。」
「ふむ、良かろう。しかし、ただというわけには「たくさんあるので、良かったらどうぞ。」稽古の相手など容易いものよッ!」
「ありがとうございます、神さま!」

「そりゃーっ! 上手投げ!」

「ぐぉぉぉぉぉぉ!」

「どっせーい! 小手投げ!」

「がはぁぁぁぁぁ!」

「とぉぉーっ↑ 内掛け!」

「我は神だぞぉぉぉぉぉぉぉ!」

「あはははははは!」

こうして部活が終わるまで、稽古場ではチヨの楽しそうな声と(自称)神の叫び声が聞こえていましたとさ。

おしまい

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最終更新:2014年12月15日 00:30