~(自称)神の日常~ リベンジSSその2 蛭神かぶりの場合


~(自称)神の日常~


「フハハハハハハハ、神だッ!」
希望崎学園へと降臨した(自称)神!

今日は、チアリーディング部へと向かうことにしました。
そこには、蛭神かぶりがいました。
ショートボブの可愛らしい女の子も、(自称)神はとても良いと思っています。
しかし、彼女には既に恋人がいるのです。
恋人の名は一一と言います。モテる男でありながら(自称)神への礼儀を忘れない一一には(自称)神も好感を持っていますが、プロポーズにそんなことは関係ありません。

「神だ、嫁に来いッ!」

またもや、告白を飛び越えてプロポーズしてきた(自称)神!
しかし、あれれ?なにやら悩み事がありそうです。
いや、その前に恋人がいる娘に告白するなよ……。

「どうしたというのだ?」
「あ、神さま。実は、一くんのことなのですが……、」

かぶりはどうやら、恋人である一一のことで悩んでいるようです。
(自称)神は、他の男の相談か、なら聞きたくないな、と思いました。
いや、尋ねたのはお前だろ!

「最近、一くんが一緒に出掛けてくれなくて、」
「(くっ、)」
「理由を聞いても用事があるとしか言わないし、」
「(他人の話しなど、つまらんッ!)」
「そしたら、この前一くんが他の女の人と歩いてて、」
「(神である我の話しをせよッ!)」
「神さま、どう思いますか!」
「つまらん。我は神だぞッ。今回は絶ッ対に我は助けな「お礼もここに用意してありますので。」こ、これは!神の如き至高の食材、バナナッ!!良かろうッ!神に任せよッ!」

バナナで簡単に釣られる(自称)神。
神を名乗っているのに、そんな簡単に釣られて大丈夫なのでしょうか…。

まずは悩みの張本人である、一一に直接聞いてみました。
しかし、一は「僕からは用事としか言えないんです、ごめんなさい」という回答しか得られませんでした。
生徒会の中でも最高のさわやかさを誇るフリスクネオ先輩と共に聞いても、駄目だったので一の決意は固いのでしょう。

そこで、(自称)神は気配を察することに長けている姦崎錆に無理やり調査させることにしました。

「いや、俺の魔人能力はそういうもんに使うんじゃなくてだな……、」
「神である我のありがた過ぎる頼みだッ!心してかかるが良いッ!」
「(ダメだ、話しが全く通じねぇ……)。」

仕方なく錆は、一の素性を調査することにしました。
すると、なんと一緒にいた女性と一は何も関係がありませんでした。
女性はどうやらストーカー被害にあっていたようで、錆の魔人能力『鋭敏心電』によってストーカーが百合属性の持ち主であったこともわかりました。

後日、二人は(自称)神の元へお礼に来ました。

「神さま、今回は本当にお騒がせしました。」
一はかぶりに随分とお仕置きされたように見えました。

「神さま、今回はありがとうございました!それで、もう一つお願いがあるんですけど…、」

かぶりは今回の埋め合わせで一と遠くへ旅行したいということを(自称)神に伝えました。

「また、我に関係のないことを。我は偉大なる神だぞッ!今度こそ断「バナナ、良かったらどうぞ。」良かろうッ、我に任せろッ!」

(自称)神は、かぶりのお願いを叶えるために愛恋と蒼木龍健を無理やり連れてきました。
やはり、男には厳しい(自称)神…。

「恋人と旅行に行くなら、おめかししなくちゃイケないわねぇ~。」
そう言って、愛恋はかぶりをより魅力的な女性に仕立て上げました。

「一先輩、良いなぁ。俺も早く恋人が欲しくなってきたよ」
龍健は、一くんとかぶりの幸せな姿も見て、呟きました。
そして、龍健の魔人能力『夢幻蒼龍(ファンタズム・ドラゴン)』に乗って、二人は空を翔けて行きましたとさ。

おしまい

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2014年12月15日 00:33