〈伝説の笑顔ハンター〉三日欟スミレ
■キャラクター名:〈伝説の笑顔ハンター〉三日欟スミレ
■読み方:デンセツノエガオハンター ミカヅキ スミレ
■性別:男性
特殊能力『白くて恢いミショウの帝国』
三日欟スミレがこれまでに撮影した全てのものに酷似した物品の立ち並ぶ、果て無き巨大建築物。
窓や扉は存在せず、外界からは完全に遮断されている。
三日欟スミレが目を瞑りながら念じると、瞬時にこの中へと転移する。
彼は建築内の全ての物品を完全に把握し、質量形に関わらず自在に動かすことができる。
この空間内で行われる活動はどれだけ長い時間であっても外界での一瞬間に過ぎない。
原則この空間に立ち入ることができるのは三日欟スミレただ一人。
ミショウ…未生? 未詳?
設定
希望崎学園の三年生。彩度の低い灰紫色の癖毛と、薄く筋張った長身の男。言動はぶっきらぼうで、彫刻のような顔が表情を変えることはない。それでも悩んでいる人間を無碍にはせず相談を持ちかけられることもしばしば。
右の瞳は魔人覚醒時に高機能レンズに変化したが、データを外部に出力することはできず専ら魔人能力と併せて使うだけ。
写真撮影を趣味にしておりカメラを手放さない。その腕前は光画部の人間にも認められていて、部の所有物である暗室や画像編集ソフトの利用許可を得ている。本人の好むテーマは風景や自然物。しかし人物写真を撮るように頼まれたならば、それを断ることは無い。
男女問わず広く人気があるが、最近女の影があると噂されている。
プロローグ
「見つけた。一輪の花」
女の声だ。
姿の見えぬまま、一陣の風が吹く。
はためく乳の色をした分厚い生地。
いつからそこにいたのだろうか。
「きっと君ならば見つけてくれると思ったんだ」
砂埃の中から上下とも白色の学生服が覗いた。
背をこちらへ向けているその女の両腕からは、色とりどりの花弁が零れ落ちる。
ああ、今新しく摘み取ったばかりなのに。
風は抱えきれなかった無数の花冠を攫って行く。
カルミア、ネモフィラ、ローダンセ。
カトレア、シンビジウム、オンシジウム。
赤、白、桃、黄、青、紫。
女がこちらを振り向いた。
そうして三日欟スミレは改めて思う。
彼女には、微笑みが足りていないのだと。
三日欟スミレプロローグ(序章)
最終更新:2021年02月21日 22:04