エリス
【 キャラクター名 】:エリス
【 性別 】:無性
特殊能力 『Pomum Aurantium』
諍いを起こさせる能力。効果は相手の性格に依存する。好戦的な人間などが対象であれば、殺し合いにすら発展する。
エリスが準惑星に区分された生まれた能力である。
キャラクター設定
太陽系準惑星「エリス」そのものである。
質量は天体の姿をとっているときは一定であるが、人間に姿を変えるときなどはその外見に適した重量に変更することが可能である。
冥王星と同じ準惑星。冥王星型天体の一つ。当初はNASAに第十惑星発見と発表されたが、最終的に準惑星に区分された。
エリスの発見が準惑星という区分が生まれる論争のきっかけとなったため、この星は不和と争いの女神の名を名づけられたのであった。
人間形態時は17歳ぐらいの女性の姿をしている。黒髪ツーサイドアップ。前髪を真ん中で左右に分けており、おでこが見える。眉は太い。
フルリムの眼鏡をかけている。
服装はフリル付の真っ白なブラウスに黒っぽいコスセット付きのスカートを履いている。黒ニーハイ。
プロローグ
希望崎学園。
冥王星を崇める文化祭である恒例の冥王星祭りが開催される当日。
そのとある一角にたくさんの男性に囲まれた少女がいた。
彼女の名前はエリス。太陽系外周部からやってきた準惑星である。
彼女も希望崎学園で行われる冥王星祭りに参加しようとここまで来たのであった。
「みなさんって親切なんですね。私地球のこと全く分からなくて。こんなところまで案内していただけるなんて」
エリスが嬉しそうに周囲の男性たちに頭を下げた。
「大したことじゃないよ」
「そうそう、困ってる子を助けるのは人間として当然のことだよ」
彼女の周りにいた男たちが口々に言った。
当然のようにただの親切というわけではなく、あわよくば彼女とお近づきになりたいという下心があるのは言うまでもないだろう。
ちなみにみんなエリスのことを本気で準惑星だと信じてなくて、冥王星を崇めすぎ結果、自分をそういう存在だと思ってしまった電波さんだと思っているぞ。
「本当にありがとうございます」
エリスは感謝の言葉を述べながら周囲にいた男たちの一人の手を握った。
手を握られた男が突然の出来事にに慌てふためく
周囲の他の男たちは羨ましそうにそれを見ていた。
「それにしても」
エリスが希望崎学園の中を見渡す。
「みなさん、冥王星ちゃんのことが本当にお好きなんですね。私同じ準惑星としてとてもうれしいです」
冥王星やその衛星であるカロンの模型。冥王星の仮装をする人間。
希望崎学園のどこを見ても冥王星があふれていた。
そのことをエリスはまるで自分のことのように喜んでいた。
「当然だよ」
「冥王星が嫌いな人間なんているわけがないじゃないか」
「冥王星最高!あっもちろんエリスちゃんも可愛いけどね」
男たちが口々に言った。
偉大なる冥王星。
アメリカ人が発見した唯一の惑星であった冥王星。多くのアメリカ人達は冥王星に強い愛着を抱いていた。
ミッキーマウスの飼い犬にプルートと名付けるほどに。
そして、冥王星への愛着は地球の皆も同じだった。
太陽系の9つ目の惑星として長く愛されてきた。
だが、冥王星は準惑星になってしまった。
そして、それはエリスと無関係というわけではない。
それ以前から、惑星から冥王星を外すという動きは存在していたが、エリスの発見はとどめとなってしまった。
そのためエリスを発見したマイケル・ブラウンは冥王星キラーと呼ばれている。
それでも冥王星はこんなにも愛されているのだ。
ああ素晴らしき冥王星。大いなる冥王星。ビバ!冥王星。
不幸にも冥王星は惑星ではなくなってしまったが冥王星を愛する心は確かに地球人の中に残ったのだ。
「そうだエリスちゃん。これ買ってきたんだ、どうぞ食べて」
周囲にいた男の一人がエリスに模擬店で買ってきたフランクフルトを差し出す。
「いいんですか」
「うんいいよ。あとジュースも」
エリスがフランクフルトとジュースを受け取る。
「おいひい」
そして、口を大きく開けるとフランクフルトを美味しそうに頬張った
周囲の男たちは愛玩動物を見るようにそれを見つめている。
「ところでエリスちゃんはこれに出ないの?」
「なんでふか」
フランクフルトを口に頬張りながら差し出された紙に目を通す。
「人気者コンテスト?」
「目玉コンテンツなんだって。エリスちゃんも参加してみたら?」
「私なんかが参加しても大丈夫でしょうか。冥王星ちゃんみたいに惑星だったこともありませんし」
エリスは発見当初、第十惑星発見と発表され、冥王星を惑星に残すために惑星に区分されそうになったもの、結局は準惑星に分類されることとなった。
長く惑星だった冥王星を崇める祭りで自分などが出るのは場違いではないかと心配になったのだ。
「大丈夫だよ。エリスちゃんカワイイし」
「えへへ……そうですか?可愛いって言ってもらえてうれしいです。ありがとうございます」
「そうそう。それに同じ準惑星の仲間が出場して優勝したほうが盛り上がると思うよ」
「じゃあ参加してみます」
人気者コンテストに参加することになったのだ。
最終更新:2017年01月08日 14:27