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夜魔口 魔弾


【 キャラクター名 】:夜魔口 魔弾
【 性別 】:女性


特殊能力 『弾丸男(ダンガンマン)』

弾丸を鉄砲玉に変える能力。

彼女の所持する回転拳銃には六発の弾丸と、死んだヤクザの魂が込められている。
ヤクザ達は彼女の為になら命を投げ出し敵を打ち倒すいわゆる鉄砲玉である。
発射された銃弾が命知らずのヤクザとなり敵と戦うのだ。

銃弾から呼び出されるヤクザは

大任侠の虎一
命知らずの竜二
鉄血の熊三
瞬足の四狼
豪腕の五璃羅
老獪なる豹六

の六人

キャラクター設定

夜魔口 魔弾(ザミエル)。
指定魔人暴力団“夜魔口組”の若手実力派の一人。
所属は金融部門。
ヤクザネームは歌劇“魔弾の射手”に登場する悪魔ザミエルから。

かつては地方の小規模な昔気質のヤクザの娘だった。
元は清楚な女子高生であり、組を継ぐ気はなく、両親や組員達も彼女にはカタギの世界に生きて欲しいと願っていたが、大規模のヤクザの抗争に巻き込まれ組は壊滅し父親も死亡。
僅かに5人だけ居た組員も彼女を庇って死亡した。
その際、魔人能力に目覚めている。

縁故のあった夜魔口組の傘下となり、情け容赦ない活躍で組を壊滅させたヤクザを殺害し復讐を果たしている。
身長はやや高め、濃紺のスーツを着こなすスレンダーな体型。
瞳は大きく、眉は太め。
瀕死の重傷を負った際に受けた傷が背中と右腕にあり素肌を晒すのを嫌っている。
復讐の為に身につけた交渉力に長けており、慎重な性格。

面倒見は良いが、ヤクザらしい決断力も持つ。
基本武器は回転式拳銃と長ドス。


プロローグ

雨が降っている。
この雨は、私の涙。

いつしか失ってしまった、私の涙。

目の前にいる男を殺すことで、私はもう戻ることができなくなるだろう。

「へッ」

男は下卑た笑みを浮かべる。

「なんだあ、てめえはよ。良くもやってくれたもんだぜ。俺の子分どもが皆殺しじゃねえか」

男の語る状況は、完全に敗北し、追い詰められたようにしか思えない。
事実、私はこの男の部下たちを皆殺しにし、組事務所を爆破し、自宅に火を放った。
これでも、まったく物足りてはいない。
私の父を殺し、弟を殺し、組員たちを殺した罪を贖うには足りはしないのだ。
しかし男は余裕の表情を崩そうとしない。

「どこの組のモンだ?ええ、おい。ただじゃあすまねえぜ。俺のバックについてる組織を知らんわけじゃねえだろ?」
「知っているわ、そのドブ臭い口から吐く雑音を聞くまでもなくね」
「おいおい、綺麗な顔して随分と」
「黙れ、豚が」
「ヒャ!!」

男が両腕を交差するように動かす。

バヂッ!!
火花が散る。

空中からのたうつ蛇の様に電線が私の方に向かってくる。
予想はしていたが早い。
退がれば逃げられる、この状況で男の目的は私を殺すことではない。

ガン!!

私は中空へと回転式拳銃を向け弾丸を発射した。
銃弾は空中で屈強な大男へと変化する。
大男の名は鉄血の熊三という。
私のために命を擲つ命知らずの鉄砲玉の一人。

これが私の魔人能力「弾丸男(ダンガンマン)」
銃弾を鉄砲玉に変える能力だ。

「ぐおおおおおおおおお!!お嬢!!」
「すまない!熊三!!」

通常ではありえない高圧の電流がほとばしり熊三の体を焼く。
だが熊三はその身をもって私の体を守りぬく。

「なんだあ!?」

下卑た男は驚きの声を上げる。
電気を増幅し操る能力を持つこの男のヤクザネームはサンダースネーク。
その凶悪な戦闘力は指定魔人暴力団“幻獣会”のなかでも屈指とされる。

「妙な能力を使うじゃねえかよ」

サンダースネークはポケットから何かを取り出して投擲する。
これは単一の乾電池。

私は対応すべく二発目の銃弾を放つ。
銃弾は五分刈りの逞しい男へと姿を変える。
男の名は命知らずの竜二と言う。

バリバリッ!!

乾電池が爆発し周囲に雷撃をバラまこうとする。
しかし、その爆発を掴み取るように竜二は
乾電池を抱きとめる。

「竜二さん!!」
「行け!!」

私の叫びに竜二が応える。

「シャアアッ!!」

自慢の爆雷電池を突破されてなお余裕の笑みを崩さず、
蛇のような長い舌を舐めるように動かしサンダースネークは背中のバッテリーを起動する。

バリバリバリ。

両拳に埋め込まれたボルトナックルに電撃が走る。
格闘戦においてもこの男の能力は並以上だ。
私は銃を構える。

「シャラアアア!!」

突如として男の両腕がら電線がのたうつ。
拳に意識を取られた者の不意を打つ、この男の得意技であり。
これを食らって生き延びたものは居ない。
知らずして回避することはできない。

知らなければ。

私は弾丸を撃つ。
弾丸は白髪の老ヤクザへと姿を変える。
男の名は老獪なる豹六。
この技を受けて死んだ男だ。

「おじさま!!」
「嬢ちゃんを殺させるわけにはいかねえやな」

豹六は電撃の鞭を掴み取る。
この下卑た最低の男の戦い方は、全て知っている。
私の家族が知っている。

「てめえ!!何モンだあ!?」
「お前を殺す、断罪者よ」

私は続けざまに銃弾を放つ。

「舐めンじゃねえぞ!俺様を!サンダースネークをよ!」

サンダースネークの電撃拳が銃弾を打ち払う。

「舐めやがって」

躊躇なくサンダースネークは前進する。
この男が三下ではない所以はここだ。
最低のクズだが勝利を確信しても相手を痛めつけたりはしない。
油断が死につながることを知っている
確実に相手を死体にしてから嬲るのだ。

電撃の拳が私を焼きつくそうとして迫る。

サンダースネークの拳が私に届くその寸前。

サンダースネークの胸に三発の銃弾が突き刺さる。

「バガッ!?」

能力を解除することで熊三、竜二、豹六の肉体が銃弾へと戻り。
再びサンダースネークに突き刺さったのだ。

一瞬、サンダースネークの動きが止まる。
この程度でこの男は殺せない。

「てめぇ!ただじゃすまね…」

だがサンダースネークがそれ以上しゃべることはなかった。

威風堂々たるヤクザが、背後から長ドスを一閃しサンダースネークの首を撥ねたのだ。

「卑怯とは言わせんぜ、蛇の」

小さな組ではあるが大任侠と呼ばれた虎一。
私の父が。

先ほど放たれた銃弾から顕現し、その技を振るったのだ。

「お父さん」

と私は呟いた。
今すぐ駆け寄って父に抱きとめられたい。
でも、それはできない。
父はもう死んでいるのだから。

「悪いな、つまらねえ道にお前を引き込んじまってよ」
「ううん、いいわ」

こうして私の復讐は終わった。
まだ、私がヤクザになる前の話であり。

もう、戻れないヤクザになった日の話。