二回戦第六試合その2
設定
ニイガタ古細菌群
- 超極限環境に住む古細菌群。
- 生命体にとって超猛毒な「ニイガタ」と「重力」を合成することで呼吸し、代わりに光・酸素・水等の生命体の活動に必要なエネルギーを放出している。
- ニイガタの存在しない外界では生きられない。
- ニイガタヒトモドキとは共生関係にある。
ニイガタヒトモドキ
- ニイガタに生息するヒト型の群体。歩く「ニイガタ」と呼ばれる。
- 呼吸によって光・酸素・水等を消費し、代わりに「ニイガタ」を放出している。
- 体内はニイガタの環境と同じものが維持されている。。
- ニイガタ古細菌とは共生関係にある。
ヒト
- ニイガタ菌類の主な生産品。
- 食料や労働目的に家畜化されている。
楠木纏
- 楠木正成の子孫。
- 彼女の一族はかつて追ってから逃れるため、ニイガタに落ちのびた。
- しかし、ニイガタ菌類に脳を侵され、滅びかけていたところ、ニイガタヒトモドキと交配することで生きながらえたと伝えられる。
- 少女の体内に下宿していたが、その少女がアルバイト先のオカマに拾われたことで、除菌されかけて逃げ出した。
- 今は住処を失ったためにお金がいる。
楠木(side:古細菌 on shadow)
どろどろ、と。
密かに満ちる赤い月。
ぬるぬる、と。
それは密かに交わる。
あー。
しんどい。
別にーー今更? sorry.
って感じのこと。
改めて、考えるのもばかばかしい。
ぬるぬるひたひたーー忍び寄る。
水の音。
大人しく潜めば見つからない?
一面の雪。
蝦夷雪は上品だと、彼らは嗤う。
まるで、少女のようにはしゃぐ姿はあどけない。
けれど、それはありえない。
それは単なる生き餌。
「ヤァ!」
嗤うヒトモドキ。
直剣の切っ先が、幾度と無く身をこそぎ落としていく。
禍津鈴。艶やかな髪は実に美味しそうだった。
慣れない雪に足元がおぼつかないこちらに対し、彼女の動きは素早い。
『 エンチャント・心象力! 』
そう叫んだ禍津の周囲に発生した青い炎。
しかし、禍津の瞳は燃えている。
前回、理不尽な固有結界の前に敗れたことは、彼女の人生を全て否定した。
彼女の怒りの炎は心象力によって炎を具現化した。
燃え盛る炎。
溶ける雪。
彼女の周りだけ、雪がみるみる溶けていく。
怒りの炎は天を突き、火柱となって雪山を溶かしていく。
『ヤァ!』
炎がこちらに向かってくる。
こっちはただ隠れるだけ。
雪崩が起きて、全てをさらっていった。
最後には燃え尽きた少女が蝦夷の海に浮いていた。
最終更新:2016年07月10日 00:24