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禁忌の―
究極の魔導書、そんなものもあった。
全世界の歴史書、そのようなものも存在した。
今はもうない、
魔導書が引き起こす『世界の改変』。
一人の魔導書から始まり、一人の魔導書が持つ、その世界の真実。
因果の中枢が持つ全ての因果を断ち、
魔導書は『全ての過去』を忘れた。
そして世界は『彼女が齎した争い』を忘れた。
火種も何も無くなった、争いで血を浴びたものだって、流したものだって存在しないのだ。
彼女達は、世界から姿を消した。
再び歴史を繰り返さぬよう、世界を渡った。
これで世界は元に戻った。
魔導書と歴史書がいなくなり、世界は、二つの要素が欠けた元ある形に戻ったのだ。
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「本当に、そう思うのかしらぁ?」
一つだけ、忘れるのを忘れたモノがあった。
万象を否定する禁忌の魔導書。
全てが始まる前から、禁忌の書は魔導書にコンタクトを取っていた。
その際、彼女が植えつけたもの。
『自身の存在を記憶に固定する呪術』
究極の魔導書は忘れる事を許されなかった。
その異端なる存在を。
全てが元通りになった傍らで、改変不能の因果が其処にあった。
禁忌を忘却出来ぬ限り、魔導賢人は蘇らない。
禁忌を忘却出来ぬ限り、禁忌は究極を追い求めるだろう。
幾多数多の世界を巡る事になろうが、禁忌は究極へと辿り着くだろう。
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「大丈夫!!」
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『私は貴女の事だけを見ているから!!!』
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《邪魔するものがいても、一つずつ壊して会いに行くから!!!!!》
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最終更新:2014年03月04日 02:06