■桃号装輪式自走発射機 性能緒元
武装 短距離地対空ミサイル用VLS×6
最高速度 90km/h(整地)
重量 約30.0t
乗員 3名
行動距離 600km

■短距離地対空ミサイルHM-9331 性能緒元
エンジン 固体燃料ロケットブースター
発射重量 165㎏
弾頭重量 15㎏
飛行速度 マッハ2.4
射程 最大15km 最少1.5㎞
射高 最大10㎞ 最少0.01㎞
誘導方式 指令誘導


概要

HQ-9331 桃弾(ももだん)はしずな火器が開発した短距離防空システムである。
苺弾の後継として開発された本システムは増大する航空機の脅威に対抗すべく
2000年代前半当時の最新鋭技術の粋を集め設計された極めて高性能な作りとなっている。


構成

桃弾は苺弾と同じくレーダー類、射撃管制装置、ミサイル発射機の各種機能を
1両に集約したものであり、極めて自己完結性の高いシステムとなっている。
前任の苺弾と比較すると能力は非常に進歩しており、時速20㎞/h程度であれば行進間射撃(戦闘)ができる。
最新の電子技術※を利用したことから一度に探知・追尾可能な目標数も増大し同時交戦能力も有している。
このことから丘のイージスシステムと呼ばれることもある。
使用されるミサイルはHM-9331反航空ロケットが基本だが、近年ではドローンなどの小型目標向けに
開発されたHM-9332反航空ロケットの4連装発射機も搭載可能となった。
これを6基のVLSに搭載した場合は最大で24発のミサイルを運用可能となっている。
また、苺弾と同じくターレットに射撃統制装置以外の全てを集約しており
装輪車両や装軌車両など様々なプラットフォームで使用できる。

※おそらく西側先進国などから不正に入手した技術が殆ど。


各装置は画像のように配置されている

赤丸 探索レーダー 単独回転可能なフェイズド・アレイ式レーダーで有効探知範囲は24㎞。
最大48目標を同時探知でき内10目標を追尾して射撃データを取得可能。
橙色丸 IFFアンテナ 敵味方の識別を行う。
青丸 垂直発射装置(VLS) 短距離地対空ミサイルが収納される区画。6基搭載。
緑丸 ミサイル誘導アンテナ 4発のミサイルを同時誘導可能。
黄色丸 追尾レーダー フェイズド・アレイ式レーダーで有効探知範囲は24㎞。
4目標を同時追尾可能。
紫丸 光学/電子照準装置 TVカメラや赤外線探索装置などで構成され、
ECM下等で効果的な戦闘を行うことができる。


その他

これまで積み上げて来た短距離防空システムの集大成ともいえる桃弾は
贔屓抜きでも非常に高性能なシステムと言え、最強の盾などと宣伝されている。
しかし、その分高価になってしまったため、前任の苺弾の改修型が一定数現役に留まることとなった。

また高性能な本システムは"葬羅(ほうむら)"という愛称で輸出市場でもブレイクし、
レスティオ陸軍バルベルデ陸軍などで独自改良型が採用されている。
また、しずな火器ではベネディクト設計局共に改良型である
セルピエンテ短距離防空ミサイルシステムを開発し、
同国親衛隊で採用された。
アルヴェルシア連邦ではグリビショーク自走防空システムが本システムを基に開発された。

このことから桃弾は東側標準の短距離SAMと言えるだろう。
最終更新:2025年01月25日 01:30