■苺号装輪式自走発射機 性能緒元
武装 短距離地対空ミサイルHM-933×6発
最高速度 75km/h(整地)
重量 26.4t
乗員 3名
行動距離 400km

■短距離地対空ミサイルHM-933 性能緒元
エンジン 固体燃料ロケットブースター
発射重量 170㎏
弾頭重量 15㎏
飛行速度 マッハ2.4
射程 最大12km 最少1.5㎞
射高 最大6㎞ 最少0.02㎞
誘導方式 指令誘導


概要

HQ-933 苺弾(いちごだん)はしずな火器が開発した短距離防空システムである。
1970年代の通尊人民軍ではHQ-75HQ-125といった固定式SAMが地上部隊の防空を担っていた。
しかしこれらは機動性が低く前線部隊での防空能力が不十分とされた。
そこで前線部隊に随伴し防空を行うことを目的とした苺弾の開発が始まり80年代初旬に人民軍に配備された。


構成

苺弾は通尊で広く使用されている6輪トラックの必勝-350
レーダー類、射撃管制装置、ミサイル発射機が1両に集約したものである。
これにより固定式SAMと比較して戦略機動性や単独での作戦遂行能力の面で勝る。


各装置は画像のように配置されている

赤丸 探索レーダー 探知距離30km。レーダーは単独での回転が可能。
青丸 追尾レーダー 有効探知距離20kmで追尾可能な目標は1つのみ。
黄色丸 ミサイル発射機 HM-933の3連装発射機が2基搭載されている。
水色丸 ミサイル追尾レーダー 追尾レーダー1つにつき1発のミサイルを誘導可能。
緑丸 光学照準装置 ECM下での戦闘を可能とする装置。TVカメラと赤外線探索装置で構成。
橙色丸 射撃統制装置 システム管制官2名がこちらから発射機を操作。


その他

配備当初としては優秀な短距離防空システムであったものの旧式化が進行しつつあり、
近年では後継のHQ-9331 桃弾への置き換えが進行しつつある。
しかし、桃弾は高性能であるため高価であり、それを補うために苺弾は近代化改修の上で
一定数が現役に留まるものと思われる。
また、西側国家などでは本防空システムに対するSEAD任務を"苺狩り"と呼んでいるらしい。
最終更新:2024年12月24日 23:48