己の欲望

ベアトリクスに支給された武器は剣であった。
見た目は重厚なのに、とても軽く、握っているだけで力が湧いてくる不思議な剣。
彼女は目に付く木々や石、小動物などで次々と試し斬りをしていた。
「ふっ・・・よく斬れる剣だこと」
ズガッ!! 
たった一振りで大木が切り倒される。
倒れる大木を見やりながら、彼女は握っている剣をまじまじと見つめた。
「手に馴染みやすい・・・。そしてこの威力。 良いものを手に入れた・・・」
ベアトリクスは完全に、その剣を自分のモノとしていた。

しかし彼女はそれだけでは満足できなかった。
心が満たされない。 何かが足らない。
  それは、何だ
心の奥底にひっそりと存在する、何か。
否定すべきものなのに、それを外に出したい気持ちが抑えられない
(己の欲望に正直であれ)
その時、誰かがそう囁いた。
「己の、欲望・・・・・・?」

魔道に足を踏み入れたら二度と元に戻れない。
ベアトリクスはそれを承知で、欲望を開放させたのだ。

「やはり、人を斬らねば・・・」
手に持った剣が妖しく光を放った。

【ベアトリクス 所持品:皆殺しの剣
 行動方針:人間を斬る】
【現在位置:いざないの洞窟、山脈越えた西の森】


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最終更新:2011年07月17日 18:50
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