彼女は知らない

「世話になったわね。」
「一人で大丈夫かしら?一人でいるより二人でいたほうが安全だと思うけど。」
一通りチェスを楽しんだアイラは自分の荷物を整理し、出立しようと思っていた。
「そう思うわ。だけど私はこの大会に参加させられているバーンズ王の親衛隊なのよ。王様を守ることが必要よ。だけど武器がないからちょっと怖気づいていたわ。あなたと話していたら覚悟ができた。…ありがとう。」
「そう。…引止めはしないわ。…会えるといいわね。」
「ええ。ミレーユさん。どうかご無事で。」
「アイラさんこそ。」
夜が白々と明ける頃アイラは動き出した。武器らしい武器はない。だけど、私には力がある。自分を信じた。
しかし、その覚悟がもはや遅すぎたということを彼女は知らない。
アイラはアリアハンを飛び出した。
そんなアイラをミレーユは悲しそうな顔で見送った。
彼女は知っていたのだ。占いで。
アイラの仕えているバーンズ王はすでに殺されていることを。

【ミレーユ 所持品:ドラゴンテイル
 第一行動方針:民家で待機】
【現在位置:アリアハン東の民家二階】

【アイラ 所持品:チェス板と駒
 第一行動方針:バーンズ王を探す】
【現在位置:アリアハン出口】


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最終更新:2011年07月18日 07:26
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