ーいらいらする。
レーべの教会から少し離れた場所、
セフィロスは苛ついていた。
理由は彼に支給された剣ーバスターソードだった。
大きい上に重くて使いづらい。だから、神父の武器が
日本刀だったことはありがたかった。
愛刀の正宗より短いがこのさい文句は言わないことにする。
だが、別に使いづらいことは理由ではなかった。
先ほどからこの剣を見ると誰か男の姿がちらつくのだ。
その男は黒髪でがっしりしており、人のよさそうな顔をしていた。
ー全く、うるさい奴だ。
ふと、そう思いセフィロスは驚く。
ー誰だこいつは? 俺はこいつを知っているのか?
セフィロスは記憶を失っていた。それは星からのセフィロスへの贈り物なのだろうか?それは誰にもわからない。
ただ言えることはそのことがセフィロスを苛立たせている原因だと言うことだ。
セフィロスは忌々しそうに舌打ちをし、そしてまた
バスターソードへ目を落とす。
すると心の中から様々な感情が沸き上がってくる。
怒り、憎しみ、悲しみ、絶望、孤独。すべての感情が混ざり混沌としている。
ー?
セフィロスは頬に違和感を感じ手をやる。指先についたのは水。彼は泣いていた。
ーオレハナイテルノカ? ナゼダ?
苛立ちは更に強まっていた。
ー何故俺は泣いている? なぜ記憶がない?
ーこの男が何か知っているはずだ。何としてでも絶対に探し出してやる。
ーそのためには、このゲームに生き残らなくては。
【セフィロス:生存確認 所持品:日本刀(装備) バスターソード(所持)
基本行動方針 :謎の男(
ザックス)を探す。好戦的】
【現在位置 :レーべ教会から少し離れた場所】
最終更新:2011年07月17日 16:33