広間に、重く低い音が響き渡る。
同時に、倒れていた人々も、次第に意識を取り戻していった。
地響きさえ立てながら、扉はゆっくりと開いていく。
そして開ききった時、誰もが背筋に悪寒が駆け抜けるのを感じた。
強烈な邪気とともに、1つの影が姿を表す。
「ようこそ、選ばれた者たちよ……」
この城の主、大魔王
ゾーマは、地の底から響くような声でゆっくりと告げた。
「これから汝らには、殺合いをしてもらう」
殆どの人間が状況を理解できない中、一人だけ口を開いた者がいた。
修道服に身を包んだ女性、
マリア。
「こ、殺し合いって……どういうこ」
――彼女は、最後まで言葉を続けることが出来なかった。
きっと、何が起こったのかもわからなかっただろう。
マリアの体が、ぐらりと前に傾いだ。
彼女の首は、体と反対の方向に、軽い音を立てて転がり落ちた。
【マリア(DQ5) 死亡】
【残り 110名】
最終更新:2011年07月18日 08:14