序章2

一瞬の間……
そして、青暗い広間に、女性達の悲鳴が木霊した。
玉座に鎮座する、大魔王の口から、
低い笑い声が漏れ出す……。
「わはははははははっ!少し驚かせたようだな……。
 我が名はゾーマ……闇の世界を支配する者。
 さて、唐突ではあるが……お前達には、互いに殺し合いをしてもら――」
その瞬間、ひとつの黒い影が、大魔王に飛び掛った。

黒い影は空中で、自らの身長の倍はあろう長剣を
大魔王の眉間に目掛け、寸分の狂い無く突き立てた。

   セフィロスの攻撃!
   ミス!ゾーマはダメージを受けていない!

青い閃光が広間を一瞬照らし出す。
広間の壁面に彫り込まれた、様々な邪教の神達のレリーフ。
周囲を取り囲む浅い池からは、ヒトの死体の手足とおぼしきモノが屹立している。
再び広間に女性陣の悲鳴が木霊した。

黒い影――セフィロスは弾き飛ばされ、
反対側にある祭壇に強く叩きつけられていた。
「ほほう……なかなかの攻撃だ。
 しかし無駄なこと……我がバリアの前に、敵は無い。」
大魔王の眉間で静止している長剣を、ゾーマは手にとって念じた。
すると、正宗は音も無く砕け散った……。
「さて、まず初めにそなたらの武器を没収するとしよう」

ゾーマの指先から、凍てつく波動がほど走り、109人の間を駆け抜ける。
武器を持つ者達の武器は、砂のようにあっけなく砕け散った。
「さあ、109人の選ばれし者達よ!我が生贄となれい!
 自らの命が惜しくば、互いに滅ぼしあうのだ。
 そなたらの苦しみは我が悦び。その苦しみをわしに捧げよ。
 わはははっ……!」
広間に大魔王の笑い声が響き渡る。
「それでは、ルールを説明するとしよう」


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最終更新:2011年07月18日 08:15
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