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第02話「隣に見えた愛しき貴方♪」

School Fairy-スクールフェアリー 第02話「隣に見えた愛しき貴方♪」


羽黒学院 3組

「えー、皆にはまだ話してなかったが…この羽黒学院の3組に転校生が入る事になった。入れ」

先生がそう言うと、扉を開けて、1人の生徒が教室に入ってくる。


「あ…あの人…憐霞くん…」

入ってきたのは、昨日会った憐霞くんだった。

同じ学院なのに道理で見た事ないわけだ。


「あのボルドって言うフェアリー…少々危険ですよ。美月」


「そんな事ないよ。悪いフェアリーなんて、いない」

私はセルシーに笑顔で言う。


「はぁ…全く、美月は甘すぎるんです」


「そうかなぁ…?」

私が首をかしげていると、憐霞くんの自己紹介が始まった。


蒼夢憐霞です。フェアリストで、フェアリーはボルドって言います」


「よろしく」

ボルドが憐霞くんの肩で偉そうにする。



「さぁ、今日は席替えだ。黒板に座席表を貼っておくから授業が始まるまでに席を替えておくこと。以上」

先生はそう言うと、教室を出て行った。


「みーづき!」

玲奈がまた後ろから叩いてくる。


「今度は何?」

私が振り返って、玲奈に聞く。


「座席表見てきな~」

そう言って、玲奈は新しい席に座る。


私も急いで座席表を見に行った。


「嘘…」

私はその場でへなへなと座り込んでしまった。


「と、隣が…潤くん…」

私は恥ずかしさのあまり、気絶してしまった。

でも、直ぐに玲奈に運ばれて、今は潤くんと話しています…。うまく話せてないけど。


「あ、ソーン。こんなところにいたんですか」

セルシーが私の背中から出てきて、潤くんのフェアリーに近づく。


「お、氷結女じゃん。久しぶり」

ソーンは笑いながら言う。


「氷結女って言わないでくださいー!」

セルシーは怒りながらソーンに向かって氷を飛ばす。


「ほら出た!お約束の氷攻撃ー」

ソーンは笑いながら逃げ回る。


「セルシー。止めなって」

私はセルシーを捕まえて、止める。


「ソーンも止めろ」

潤くんもソーンを止める。


「あ、あのさ……潤くんって…彼女…とかいるのかな…?」


「え?」


「そ、そうだよね!いるよね…ハハ…潤くんみたいなかっこいい人が…居ないわけ…ないんだから…」

私が勝手に落ち込んでいると、潤くんは私の方を軽く叩いて、私を見つめてきた。


「居ないよ。彼女なんて…俺、もてないからさ…」

潤くんはそう言って笑う。結構鈍感なんだ…潤くんって。


「そ、そそそんな事ないよ!えっと…潤くんは…そのかっこいいよ…」

私は照れながらもそういう。


「そっか。ありがと、美月」

潤くんは私のことを見て笑ってくれた。それに、よ、呼び捨て…嬉しい…。


「そろそろ、授業始まるな。じゃあまた後で」


「う、うん」

一時限目は普通の授業で、退屈だった。二時限目はフェアリーがいない人たちだけ移動だった。


「こうやって見ると…フェアリストって少ないんだね…」

私は潤くんに話しかける。


「そうだなー」

その時、憐霞くんが近づいてきて、私に話しかけてきた。


「美月ちゃん」


「あ、憐霞くん」

私がそう言うと、潤くんは驚く。


「知り合いだったのか?」

潤くんは憐霞くんに聞く。


「あぁ、それより潤。ここの生徒だったんだ」

私も驚いた。


「え?二人も知り合い??」

私が聞くと、2人は頷く。


「どうして?」

私がさらに聞くと、二人は顔を見合わせる。


「その事については…言えないんだ…ゴメン」

憐霞くんが謝ってくる。


「そっか。何かわかんないけど、言えないならいいよ!」

私がそう言うと、教室のテレビが突然付く。今の時代は緊急速報のときは勝手に付くようになっている。


『突然ですが、ニュースです。羽黒学院付近に巨大な鎌を持ったフェアリストと思われる男が暴走を始めているとの事です。
 周辺にお住みの方や、羽黒学院の生徒は至急非難をし、安全体制に入ってください』


「フェアリスト…!セルシー、仕事よ!」

私がそう言うと、セルシーが背中から出てくる。


「はいです!」

そう言うと、セルシーは水色の玉になり、私の口の中に入った。

そして、私は窓から飛び降りた。


「み、美月!」

潤くんが叫んだときにはもう、私は地上に向かってグングン急降下していた。

そして、地面ギリギリで、ふわっと浮いてから着地する。


「あ、あれね…」

既に男は校舎に入ってきていて、先生たちと戦っていた。


「先生、下がってください。無法者のフェアリストを抑えるのは私の役目です」

私はそう言って、男の持ってる鎌に氷を飛ばした。


「けっ。こんな攻撃効くか!」

男がそう言うと、私の下の地面が急に盛り上がる。私は咄嗟に後ろに下がる。

盛り上がった地面は生きてるように動き出し、氷をつけた鎌に張り付く。


そして、氷と地面が混ざって、私に向かって飛んできた。


「や、ヤバイ!」


【美月!氷で壁を作って上に逃げて!】


「了解!」

私は直ぐに氷の壁を作り、上へ飛び上がる。

すると、男も飛び上がっていて、鎌で私の首に向かって一気に切り裂く。


【み、美月!!】

その瞬間、鎌が何かに吸収されるようにどこかへ消える。


「大丈夫か、美月!」


「じゅ、潤くん…」

すると、潤くんは手からガラクタの光線を発射する。


「これは、お前の鎌だ…。お前の能力は生動地面(ムーブグラウンド)だろ?」


「き、貴様…何者だ!」

男がそう言うと、潤くんは男に向かって走って行く。


男は地面をどんどん盛り上げて、潤くんに飛ばす。


「だから、俺には効かない…ッ!!!」

潤くんは全てを、吸収して、男に向かって思いっきり放出する。

土に埋まった所を私が捕まえる。


「あの…潤くん…助けてくれて…ありがとう…」

私は照れながらも潤くんにお礼を言う。


「何行ってんだよ。俺たち、友達だろ?」

潤くんはそう言って笑う。

友達…か。今はまだ、そうかもしれない。でも、私は必ず潤くんに思いを伝える。

だから、その日までは…友達で居てください…。


「うん!」

私はそう言って笑い、仲間のフェアントに男を引き渡した。

PS.後で分かった事だけど、その男の名前は『坂城譲二(さかきじょうじ)』で勿論フェアリスト。
会社をリストラされ、居場所を失い、荒れ狂い、人を襲ったらしい。全く哀れな話である。


―放課後―


「潤くんの能力って凄いんだね」


「おいおい!"俺の能力"が凄いんだろ!?」

ソーンが飛び出してくる。


「ハハ。そうだね、ソーン」

私は笑いながらソーンに言う。


「ま、まぁ…今回は貴方のお陰で美月を死なせないで住んだわけですから、お礼はさせてもらいます」

セルシーはソーンにそういう。


「何だ?氷結女、妙に静かだな」


「うるさいですの!」

セルシーはそう言うと、私の背中に隠れてしまった。


「でも、美月ちゃんが無事でよかった」

憐霞くんも笑いながら言う。


「うん。心配してくれてありがとう。憐霞くん」


「ゴメン。力になれなくて…俺のはこんなんだからさ…」


「こんなんとは何だ!!俺様だって最強だ!こんな吸収やろうなんかよりな!」

ボルドがそう言うと、ソーンは勝ち誇ったような顔で言った。


「じゃあ勝負しようじゃねーか!」


「望むところだー!!」


そう言って2人はバトルを始めてしまった。

でも、何だか平和です。平和です。それでは…また今度。


―続く―

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最終更新:2010年02月06日 17:52
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