第04話:魔界の王、降臨! その名は・・・
「俺のターンだ、ドロー!」
神崎はドローしたカードを見て、ニヤリと不敵を笑みを浮かべる。
「君にもチャンスを与えてしまうかも知れないが、俺は手札から魔法カードを発動する。
魔法カード、冥界の繁栄!」
《魔法カード》
冥界の繁栄
通常魔法
お互いのプレイヤーは、自分の手札が5枚になるようにデッキからカードをドローする。
このカードのプレイヤーのフィールド上に悪魔族モンスターが存在する場合、さらに自分は
デッキから自分のフィールド上に存在する悪魔族モンスターの数×1枚カードをドローする。
いずれかのプレイヤーの手札が5枚以上ある場合、このカードは発動できない。
『手札増強カード!?』
「お互いのプレイヤーは手札が5枚になるようにカードを補充する。さらに、俺のフィールドには
悪魔族
モンスターが2体存在するため、続けて2枚、合計6枚デッキからドローできる。」
冥界の繁栄のカードにより、私の手札は5枚、神崎の手札は7枚になる。
手札補充カードは嬉しいけど、当然神崎の手にいいカードが舞い込む確率も上がってしまう。
「ふむ・・・。とりあえず、俺はカードを2枚セットし、2体のモンスターで攻撃する!」
神崎のモンスター、ランサー・デビルとディートリッヒ(トークン)が私に襲い掛かる。
でも、私は神崎が攻撃してきてくれる時を待っていた。
『この瞬間、リバースカード発動! 罠カード、騎士を束ねし者!!』
「何ッ、騎士を束ねし者だと!?」
《罠カード》
騎士を束ねし者
通常罠
相手プレイヤーの攻撃宣言時に発動。
自分フィールド上に存在する戦士族モンスター1体と手札の魔法カード1枚を墓地へ送ることで、
デッキまたは手札から「魔導騎士 ジークフリート」をフィールド上に特殊召喚する。
『このカードにより、私はフィールド上のディートリッヒ、そして手札から魔法カード1枚を墓地へ送ることで、
デッキからモンスターを特殊召喚する! いでよ、魔導騎士 ジークフリート!!』
《モンスターカード》
魔導騎士 ジークフリート
効果モンスター
☆6 / 光属性 /
魔法使い族 / 攻 2500 / 守 1800
このカードの種族は「戦士族」としても扱う。
このカードは通常召喚できず、「騎士を束ねし者」のカードの効果でしか特殊召喚できない。
このカードがフィールド上に存在する限り、相手モンスターは「騎士を束ねし者」の効果で
墓地へ送ったモンスターカードのレベル×100ポイント攻撃力がダウンする。
このカードが相手モンスターを戦闘で破壊した場合、続けて攻撃を行うことができる。
『このカードが存在する限り、アンタのモンスターは墓地へ送ったモンスターのレベル×100ポイント攻撃力が
下がる! 私が墓地へ送ったディートリッヒのレベルは4! つまり、アンタのモンスターは攻撃力が
400ポイントダウンする!』
ランサー・デビル
攻撃力2500 → 攻撃力2100にダウン(ジークフリートの効果)
魔導騎士・ディートリッヒ(トークン)
攻撃力2300 → 攻撃力1900にダウン(ジークフリートの効果)
「そんなカードを伏せていたとは、迂闊だったか・・・!」
『ジークフリート! その剣で闇を切り裂け!! 魔導剣 バルムンク!!』
ジークフリートが愛剣 バルムンクを振り下ろし、ランサー・デビルを破壊する。
そして、ジークフリートの効果により、ディートリッヒ(トークン)をも見事にぶった斬った。
「だが、その程度のダメージで俺に勝とうなんて思うのは100万年早い!!」
『いいえ、攻撃はまだ続くわ!』
「何っ!? ぐわあぁぁぁ!!!」
2体のモンスターを破壊したジークフリートが、続けて神崎へと攻撃を仕掛ける。
思わぬダメージだったのか、神崎は後ろへと大きく吹き飛ばされた。
「す、すごい・・・。完璧なコンボだ・・・!」
「神崎さん!? テメェ、神崎さんに何しやがんだッ!!」
『何も知らない外野は黙ってなさい!!』
思わぬ私の一喝に驚いたのか、神崎の取り巻きはたじろいで私にそれ以上言葉を続けなかった。
「ぐっ・・・。なぜ俺にダイレクトアタックが・・・・」
『ジークフリートは、相手モンスターを戦闘で破壊した場合、続けて攻撃を行うことができる。
このターン、ジークフリートはアンタのフィールドのランサー・デビルとディートリッヒ(トークン)を
破壊した。だから、私は効果を使ってジークフリートでアンタにダイレクトアタックをしたのよ。』
「チッ・・・。騎士を束ねし者でジークフリートを特殊召喚できるのは知っていたが、まさかソイツに
そんな効果があったとはな・・・。だが、俺のライフを減らした代償は高くつくぞ!!」
がおー、と吼えるように神崎が立ち上がる。
私の攻撃が神崎の触れてはならぬ領域に触れてしまったのか、神崎は怒りに震えている。
掛布君はこいつのこと強いって言ってたけど、もしかしてホントはすごい弱いんじゃ・・・・。
「俺はターンを終了するが、お前のターンの前にランサー・デビルを魔界の効果で特殊召喚する!」
神崎が手札からモンスターカードを捨て、さっきと同じようにランサー・デビルが特殊召喚される。
さっき破壊したアイツのフィールドのディートリッヒはトークンだから、特殊召喚できないってわけね。
あの魔界ってフィールド魔法、かなり厄介なカードだな・・・・。
でも、ターン終了前にモンスターを召喚しなかったってことは、アイツの手札に4つ星以下のモンスターが
いなかったってこと? それとも、ジークフリートの効果を警戒して召喚しなかったの?
● 茜 :ライフ5000 手札4枚 モンスター1枚 リバース1枚
● 竜牙:ライフ3100 手札4枚 モンスター1枚 リバース2枚 フィールド魔法1枚
『私のターン、ドロー!』
私の手札は5枚、フィールド上には攻撃力2500のジークフリートが1体・・・・。
モンスターを新たに召喚して一斉攻撃すれば、うまくいったらこのターンで勝負を決めることができる。
でも、神崎が伏せてる2枚のリバースカードも気になるな・・・。
モンスター破壊効果を持つ罠カードだったら、魔法や罠カードの耐性を持たないジークフリートはあっさり
破壊されちゃうし、強力なモンスターをデッキから特殊召喚するカードだったとしても厄介だ。
かと言って、伏せカードを破壊するカードが手札にあるわけでもない。
恐れてちゃ何も始まらない、ここは一気に攻め込む・・・!!
『私はカードを1枚セットして、春の女神 プリマヴェイラを召喚ッ!!』
《モンスターカード》
春の女神 プリマヴェイラ
効果モンスター
☆4 / 光属性 / 魔法使い族 / 攻 1700 / 守 1200
このカードの召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、自分はカードを3枚ドローする。
ドローしたカードを確認し、好きな順番に並び替えた後、デッキの一番上にその3枚を戻す。
このカードがゲームから除外された時、並び替えた3枚のカードを手札に加えても良い。
私は自分のデッキの上から3枚をドローし、カードを好きな順番で並び替える。
これで、次のターンに欲しいカードを素早く手札に加えることができるのはかなりありがたい。
『そして、ジークフリートでランサー・デビルに攻撃し、効果を使って2体でダイレクトアタック!!』
「甘いな。お前の攻撃宣言と同時に、俺は伏せカードを発動する。罠カード、金縛り!!」
『金縛り!?』
《罠カード》
金縛り
通常罠
相手プレイヤーの攻撃宣言時に発動する。
相手モンスターすべての攻撃を無効にし、相手のターンを終了させる。
このカードがフィールド上に存在する限り、このカードの効果が適用されたモンスターは
攻撃できず、表示形式を変更することもできない。
自分がコントロールするすべてのモンスターは相手プレイヤーへ直接攻撃できる効果を得る。
ジークフリートとプリマヴェイラは身動きが取れなくなり、私のターンが強制終了させられる。
『くっ・・・・!!』
● 茜 :ライフ5000 手札3枚 モンスター2枚 リバース2枚
● 竜牙:ライフ3100 手札4枚 モンスター1枚 リバース1枚 永続罠1枚 フィールド魔法1枚
「金縛りのカードがある限り、お前のモンスターは俺のモンスターの攻撃を受けることができない。
つまり、お前のモンスターはモンスターとして機能しなくなるのさ。よって、俺のモンスターはすべて
お前にダイレクトアタックができるようになる。」
『な、何ですって!? モンスターとしての機能を奪うなんて、おもいっきりチートカードじゃん!!』
「何とでも言うがいい。俺のターン、ドロー!! ふふふ、ふははははッ!」
『な、何・・・?』
頭がおかしくなってしまったのかと思うくらい、神崎がいきなり声高らかに笑い出す。
でも、明らかに神崎の様子がおかしい。
「小日向、俺は今デッキの中の最強カードを引いたぞ。これで、お前は終わりだ!!」
『ここに来て、最強カードを引いたって? じゃあ、そのカードを見せてみなさいよ。』
「焦らずとも、今から見せてやるさ。まずは手札から魔法カードを発動。魔法カード、魔界の裂け目!」
《魔法カード》
魔界の裂け目
通常魔法
自分のデッキからモンスターカードを3体まで墓地に捨てる。
「このカードにより、俺はデッキからモンスターを3体墓地へ落とすぜ。」
『モンスターを落とすなんて、どうしてそんなことを・・・?』
「お前は、墓地にモンスターを落とすなんて意味のないことを、なんて思っているんだろう?
だが、意味もなく墓地にモンスターを落とすなんてことはないってことを、今から教えてやるぜ。
俺はたった今墓地に落とした3体のモンスターをゲームから取り除き、手札からモンスターを特殊召喚する!
これが俺のデッキの最強モンスターだ!! いでよ、魔王 アヌビス!!!」
《モンスターカード》
魔王 アヌビス
効果モンスター
☆10 / 闇属性 / 悪魔族 / 攻 4000 / 守 4000
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地に存在する3体の悪魔族モンスターをゲームから除外した場合のみ、手札もしくは
墓地から特殊召喚できる。このカードは魔法、罠、モンスターの効果を受けない。
このカードが戦闘によって破壊した相手モンスターの効果は発動されない。
このカードは攻撃する場合、自分フィールド上のモンスター1体を生贄に捧げなければならない。
このカードが相手モンスターを戦闘によって破壊した場合、破壊したモンスターの元々の攻撃力分の
ダメージを相手プレイヤーに与える。
デッキの1番上のカード1枚を墓地へ送る。この時送ったカードの種類により、下記の効果が発動する。
この効果は1ターンに1度しか発動できない。
● モンスター:墓地へ送ったモンスターの攻撃力分、このカードの攻撃力・守備力がアップする。
● 魔法:相手プレイヤーの手札と伏せカードを確認し、すべての魔法カードを墓地へ送る。
● 罠:相手プレイヤーの手札と伏せカードを確認し、すべての罠カードを墓地へ送る。
『ま、魔王 アヌビス・・・?』
「このカードの恐ろしさを今見せてやる。俺は魔王 アヌビスの効果を発動! デッキの一番上の
カードを墓地へ送り、墓地へ送ったカードの種類により、様々な効果が発動する!
俺が墓地へ送るカードは・・・」
神崎が自分のデッキの一番上のカードをドローし、何のカードかを確認する。
「デッキの一番上のカードは罠カードだ。効果発動により、お前の伏せカード2枚と手札を確認する!」
『そ、そんな・・・!?』
私の伏せているリバースカードが強制的に表になり、魔法カードか罠カードかを確認される。
それと同時に、私の手札も神崎の前に晒され、手の内が明らかになる。
幸い手札に罠カードはなかったけど、私の伏せカードは罠カード「禁忌」と「魔導師の誓い」の2枚。
神崎がドローしたデッキの一番上のカードは罠カードだったため、この2枚は破壊されてしまう。
「ほぉ、なかなかいいカードを伏せてたな。アヌビス、あの2枚を破壊しろ! ヘル・バーニング!!」
『きゃあぁぁぁッ!!』
「さらに、お前のフィールドのモンスターは機能しない! 俺はフィールド上のランサー・デビルを
生贄に捧げ、アヌビスで攻撃する! いけぇ、魔王 アヌビス! ヘル・ブレイズ!!」
私はアヌビスの翼から放出された邪悪な炎に全身を焼かれ、4000ポイントのダメージを受ける。
フィールドのジークフリートとリアクトはモンスターとして機能しないため、金縛りのカードを
破壊しない限り、私はダイレクトアタックを免れることはできない・・・・ッ!!
「ハハハハハッ、どうだ、魔界の王の力は!!」
『うぐっ、まずい、ライフがもうない・・・・。』
ソリッドビジョンとはいえ、身を焼かれる攻撃に思わず意識を持っていかれそうになる。
でも、どうあっても負けるわけにはいかない・・・・!!
『ま、負けられないのよー・・・・ッ!!!』
「こ、小日向さん・・・。」
『心配しないで、掛布さん! この勝負、必ず勝ってみせるから・・・ッ!!』
でも、罠カードを破壊され、
魔法・罠・モンスターの効果を受けないモンスターをどうやって倒せば・・・。
魔王 アヌビスに対してなす術がない、それが私の本音・・・・。
私の手札には
ブラックマジシャン・ガールのカードもあるけど、召喚したところでどうにもできない・・・。
「諦めてサレンダーするか? まぁ、そうすればその瞬間、お前の退学は決定するわけだが。」
『クッ・・・・!』
「さっきまでの威勢はどうした? お前の手札を見る限りじゃ、アヌビスを倒すのは無理だろう?」
私の手札はブラックマジシャン・ガール、女魔術師 イデア、死者蘇生の3枚。
唯一、生贄なしで召喚できるのは女魔術師 イデアのみで、他の2枚は今は役に立たない。
それに、イデアを守備表示で召喚したとしても戦闘で破壊されれば攻撃力分のダメージを受ける。
そうなると、私に残されたライフは残り100ポイントしか・・・・。
次のターンでドローするカードに、私のすべてがかかっている。
「とりあえず、俺はこのままターンを終了するぜ。どの道、お前にアヌビスは倒せないからな。」
● 茜 :ライフ1000 手札3枚 モンスター2枚
● 竜牙:ライフ3100 手札2枚 モンスター1枚 リバース1枚 永続罠1枚 フィールド魔法1枚
『私のターン、ドロー・・・!!』
「どうだ、いいカードは引けたか?」
私がドローしたカードは、魔法カード「魔力の恵み」。
駄目だ、こんなカードじゃ太刀打ちできない・・・!
『私はカードを1枚セット、手札から女魔術師 イデアを守備表示で召喚・・・。ターンを終了するわ。』
《モンスターカード》
女魔術師 イデア
効果モンスター
☆4 / 闇属性 / 魔法使い族 / 攻 900/守 2000
このカードの特殊召喚に成功した時、自分はデッキからカードを2枚ドローしても良い。
この効果を使ったターン終了時、このカードはゲームから除外される。
● 茜 :ライフ1000 手札2枚 モンスター3枚 リバース1枚
● 竜牙:ライフ3100 手札2枚 モンスター1枚 リバース1枚 永続罠1枚 フィールド魔法1枚
「ハハハハハッ、既に万策尽きたか! 俺のターン、ドロー! 俺は手札より使い魔を召喚!!」
《モンスターカード》
使い魔(ファミリアー)
効果モンスター
☆2 / 闇属性 / 悪魔族 / 攻 100 /守 800
表側表示のこのカードが墓地へ送られた時、自分のデッキから「使い魔」を2体まで特殊召喚する。
特殊召喚した使い魔は、攻撃表示になる。 その後、デッキをシャッフルする。
「さらに、アヌビスの効果発動! デッキの上のカードを確認する。俺のデッキの一番上のカードは
モンスターカード! ダイレクトアタックができないため攻撃力が上がろうと意味はないが、
アヌビスは墓地へ送った魔界の軍団の攻撃力1800分、攻撃力がアップする! 何を伏せてるのか
知らないが、恐らくはさっき手札で確認した死者蘇生あたりか。いくぞ! 使い魔を生贄に捧げ、
アヌビスでイデアへ攻撃!! ヘル・ブレイズ!!!」
魔王 アヌビス
攻撃力4000 → 攻撃力5800にアップ(アヌビスの効果)
アヌビスの放つ業火の前に、イデアは一瞬で破壊された。
追い詰められて何もできない主人でごめんね、イデア・・・・。
散っていったイデアのためにも打開策を見つけたいとこだけど、今の手札じゃ無理がある・・・。
このターンは何とかダメージを防げたから、次のドローでどうにかしないと・・・・。
「俺はターンを終了するが、お前は破壊された女魔術師 イデアの攻撃力分だけダメージを受ける。」
さらに、俺は使い魔を攻撃の生贄としたことで、デッキから2体の使い魔を特殊召喚する!」
『クッ・・・!』
● 茜 :ライフ100 手札2枚 モンスター2枚 リバース1枚
● 竜牙:ライフ3100 手札2枚 モンスター3枚 リバース1枚 永続罠1枚 フィールド魔法1枚
私の残りライフは、たったの100・・・・。
ここで起死回生のカードを引けなければ、もうどうすることもできない。
私のデッキよ、お願いだから今この時こそ私の気持ちに応えて・・・ッ!!!
『私の・・・ターン、ドロー・・・・!!』
引いたカードを、恐る恐る確認する。
こ、このカードは・・・・!
「どうだ、この状況を打開するカードは引けたか?」
『私は、伏せカードを発動。魔法カード、死者蘇生。』
《魔法カード》
死者蘇生
通常魔法 ※ 制限カード
自分または相手の墓地に存在するモンスターを1体選択する。
選択したモンスターを任意の表示形式で自分のフィールドに特殊召喚する。
『このカードで、私は墓地からイデアを特殊召喚。そして、イデアの効果でカードを2枚ドローする。』
「ハッ、今さらそんなカードを使ったところで、どうすることもできないぞ。」
『さらに、私は蘇生したイデアを生贄に捧げ、手札よりブラックマジシャン・ガールを召喚。
イデアの効果を使用したことで、イデアはターン終了時にゲームから除外されるわ。』
《モンスターカード》
ブラックマジシャン・ガール
効果モンスター
☆6 / 闇属性 / 魔法使い族 / 攻 2000 / 守備 1700
自分と相手の墓地にある「ブラック・マジシャン」と「マジシャン・オブ・ブラックカオス」
1体につき、このカードの攻撃力は300ポイントアップする。
「ブラックマジシャン・ガールを召喚だと? アヌビスの強さの前に、正気をなくしたか?」
『昔々、あるところに王に仕えるとても強い魔術師と、その弟子がいました・・・。』
「は?」
『その魔術師と弟子はとても仲良しで、弟子はいつも師匠にかまってもらいたいがために、師匠に
ちょっかいばかり出していました。』
「おいおい、いきなり何の話だ?」
『師匠と弟子はお互いに、いつまでも平和が続くものだと思っていました。ところが、ある日盗賊が
王の前に現れ、危険因子として国を脅かす存在になりつつありました。ソレを防ぐため、師匠は
弟子を宮殿に残したまま、盗賊と戦うことを決意します。惜しくも、その魔術師の力量では盗賊を
退かせることは叶わず、戦いの果てに命を落としました。ソレを知った弟子は悲しみのあまりに
宮殿を飛び出し、修行を続けることができなくなってしまいました。でも、何日も師匠のことを
思い出しているうちに、その弟子は気付いたのです。師匠の死の悲しみを乗り越えてこそ、師匠の
望んだ答えがあるのだと。』
「こ、小日向さん・・・?」
『弟子が師匠の死の悲しみを乗り越えた先に辿り着いた世界。ソレが、私の勝利のキーカード!!』
「何だと!?」
『私は、手札より魔法カードを発動! 魔法カード、悲しみの果て!!!』
《魔法カード》
悲しみの果て
通常魔法
自分のフィールド上に「ブラックマジシャン・ガール」が存在する場合のみ発動可能。
フィールド上の「ブラックマジシャン・ガール」を生贄に捧げることで、自分の手札もしくは
デッキから「大賢者 マナ」1体を特殊召喚する。
『このカードにより、私のフィールドのブラックマジシャン・ガールはさらなる高みへと昇り詰める!
今ここに、ブラックマジシャン・ガールの真の姿を解放するわ!!』
to be continued・・・・・・
- 一箇所「女魔術師イデア」が「魔女イデア」と表記されてます 個人的に金縛りは表記だと常にダイレクトが出来るって取れなくもないのと、永続罠のほうがいい気が・・ -- (要亜希) 2008-11-23 17:35:58
- 次のターンでドローするカードに、私のすべてがかかっている。 私がドローしたカードは、魔法カード「魔力の恵み」。駄目だ、こんなカードじゃ太刀打ちできない・・・!『私の・・・ターン、ドロー・・・・!!』 引いたカードを、恐る恐る確認する。こ、このカードは・・・・! とあるのですが 、 春の女神 プリマヴェイラ の効果でデッキ見て好きな順番に戻してるから茜自身ドローするカードはわかっているのでこの文はおかしくないですか?読んだ時に こ、このカードは・・・・!ってお前デッキの順番自分で変えてたからドローするカードわかってるだろーが!と心の中でツッコミました(笑) -- (タラちゃん) 2008-11-24 22:16:45
最終更新:2008年11月26日 19:44