ロージェンス


  Data-基本情報


【名前】ロージェンス・カプル・ニブラス‐Rojens capru Niburath
【性別】女性
【年齢】20代
【種族】遺伝子組み換え型クローン人間(人造魔導機)
【職業】フリー
【能力】ステュクスの大河
【手配名/賞金】贖罪の女山羊/$2,000,000
【容姿】
鎖巻きの黒装束。
褐色の髪と黄色の瞳、顔にはピアス、漆黒のローブには鎖と異常な量の装飾品。


  Profile-キャラクター


口とガラの悪いお姉さん。
国際的指名手配者『贖罪の女山羊』として多額の褒賞金が掛けられている賞金首。
罪状は大量虐殺、単騎で一国を滅ぼす戦闘力を持つ能力者といわれている。

実は“第666号研究所”の行った、前ステュクス計画の痕跡を隠蔽するため
スケープゴートとして、一時的に記憶を消され利用されていた。
そのロージェンス自身も第一検体とよばれる女性の特異な体質を
遺伝子によって発現させる試みにより生み出されたクローン群の一個体。
ロージェンスのシリアルは「θ-d9」 廃棄予定実験体のラストナンバーである。

紆余曲折あり、現在は地下暗黒街に潜伏している。
時折、地獄の釜に参加しているのを目撃されているようだが……?

容姿
鉄錆のような褐色のごわごわしたクセの多い短髪
淀んだ黄色の瞳は目に映るもの全てを蔑視するような形相に凝り固まっており
鼻筋を一筋に貫くものや頬に張り付くピアスの群れが顔のバランスを崩していて
対する者へ否応なしに強烈な嫌悪感を植え付ける顔つきをしている。
全体的に線が細く色素の薄い身体は、あらゆる肉が削ぎ落とされているような錯覚を与え、
苛烈な振る舞いと外見の不整合になにかおぞましく薄ら寒い違和感を感じさせる。
それらの原因はDNAの一部、外見に関する遺伝因子に後述する術式を格納する細工がしてあるため。
骸骨染みた幽鬼のような身体つきではあるが、これでも健康体。
素の身体能力は至って普通の人間であり、本来は見た目より非力だが、
後述する特異体質や装備品によって驚異的な底上げがされている。

普段は上下に漆黒のローブとレギンスを着用、靴は常にブーツ。
首にチョーカー、白い細腕に腕輪を幾層にも通し、腰に回したいくつものベルトに巻き付く無数のロケットやペンダント等々。
装飾過剰な全身の至るところにヒュビリスの装飾が仕込まれており、見た目実に鬱陶しい。
ひときわ長く太い鉄鎖であるカロンの鎖は上半身に服の上から巻き付ける形で装備し、適当に結わえて両端を垂らしているため歩く度にじゃらじゃらと音が鳴る。


  Skill-異能


ステュクスの大河
〈概要〉
荒ぶる神々の時代に起源を持つと伝承される憎悪の大河。その名を冠する特異体質。

これは、嫌悪、憎悪、卑下、敵対心等の感情。
即ち、悪意を受け続ける事で「身体の強化」「感覚の鋭敏化」「脳の処理能力の向上」「生命力/魔力の増大及び回復」
「一時的な気分の高揚」などの効果を得る体質である。
受けた悪意の総量『大河の水嵩』が高いほど、より強い効果を得られる。
一対一では少なくとも敵対視されていれば大抵の戦闘力を補えるうえに、その数が増えれば効果は飛躍的に高まるが、
過激な戦闘になるほど消費も増えるので一定量を越えるとリカバーしきれなくなる。

悲嘆ノ別レ路
〈概要〉
冥府と現世を分かつ『嘆きの河』の水を召喚、使役する水属性術式。通称アーケロン。

「現世への未練と生者に対する亡者の怨みを源流とする嘆きの水を一口飲めば、
 たちまち生への執着を奪われ河に飲み込まれるだろう」
――とは、昔々の言い伝えのお話。
術式により源流から切り離され、現世に召喚された嘆きの水は、精々、腐乱臭を放つ汚水にしかなり得ない。
しかし、召喚するには一時的に術者と冥府を接続するため“防壁”を幾層にも重ねて展開する必要があり、
たとえ少量の召喚であっても一回の魔力消費が激しく、連続的に使役するのはなかなか難しい。
とは言え、大量の水を自在に操ってくり出される圧倒的な物量攻撃はそれに見合った威力を誇る。

アーケロンの術式印象は冥府の船頭「カロン」と冥府を渡る舟
両端にオールを付けたカロンの鎖が船頭「カロン」を、
DNAに術式を組み込んだロージェンスは冥府を渡る舟をそれぞれ表し、組み合わさることで術式の構築が完了する。
言い換えれば、ロージェンス自身がアーケロンの術式を格納した魔導機であり、カロンの鎖が術式発動の鍵となる。


  Arm-武装


ヒュビリスの装飾‐Hybirs Arms
〈概要〉
身につける装飾品に偽装した武装構成魔導機の総称。
◇獅子ノ帝銃
◇孔雀ノ皇銃
◇傲レル幻銃

冥府の渡し守
〈概要〉
全身に巻きつける鎖型の緩衝魔導機。別名、カロンの鎖。

それぞれの詳細については別頁を参照のこと。


  Details-詳細


魔導機
《魔を導びく機構》という名の通り、特定の魔術を納める筐体であると同時に魔術の概念そのものという品物のこと。
代表的なものとして魔導書がある。
その性質上、設計図たる《魔術概念の知識》と素材さえあれば修復、複製が可能。

魔弾
魔力、邪気といったエネルギーの結晶体で構成される弾丸。
魔弾単体が魔術に必要な魔力と術式を含有し、かつ術者によって装填された時点で発動の準備が完了しているため、
魔力を持ち得ない・魔術理論を知らない者が撃っても問題なく発動する。
トリガーを引くことで術式が発動するが、銃器の術式印象と異なる術式印象を含む魔弾の場合は不発もしくは暴発する。

アニマワード‐anima word.
魔術理論の一種。
個別の4つの基礎概念《インデックス》から、それぞれ3つを配置して形成される、
総計64種の魔術性質《イコン》の組み合わせで術式を組む事を基本としている。
ロージェンスの扱う魔術や魔弾は全てこの理論に則っている。

術者は、必要に応じてイコンを組み合わせて術式印象《シンボル》を作成・定義する。
そして定義したシンボルに則って術式を構築し、魔力《マナ》や触媒等の外的要因を整えることで魔術を発動できる。
理論上、シンボルの作成・定義に上限は存在せず、術者の意図しない定義に沿って魔術が発動する場合もある。
それを逆手にとり、本来術式に定義されるべきシンボルの一部を無視することで、触媒に合わない余分なシンボルを発動要因から意図的に取り除いて魔術を発動させる理論曲解《ディセイヴ》という裏技的手法が存在する。
それに対して、魔術理論の知識を持つ者がディセイヴを行う術者に、術式の欠損とも言えるシンボルの過不足を指摘する行為を曲解指摘《コール》と呼び、対抗策として魔術者達に知られている。


  Story-背景


"スケープゴート"
 贖罪の女山羊

それが彼女の烙印。
冒涜的な立ち居振る舞い、挑発的な態度、口から出るは罵詈雑言
人を見下し、国家を蔑み、神を口先で虐げ、悪魔すら片足で踏みつける
積極的に恨みを買い、敵対心を煽り、行く先々で憎まれるべくして憎まれる存在。

やがて“彼ら”に計られたアゼルの大決起は起こる。
それは異能都市での追撃作戦と形を変え、女山羊を追い詰めたが捕らえる事は叶わず。
しかし裏に潜む悪事を一つ暴き、二つ暴き、連鎖的に大検挙となった。

そうしてロージェンスは今もなお異能都市に潜伏している。
“彼ら”に造られた存在と知って自己を見失い、振る舞いを定められないまま。
“彼ら”の計画の一端を知りながら、憤ることも無視することもできないまま。
ただただ、その場で足踏みを繰り返している。


“彼ら”の計画は次の段階にシフトした。
群れを成し、行く先々の全てを喰らい尽くす『軍隊蟻』の試験運用だ。
絶対で完璧な統制と、完全で究極の不滅性を併せ持つ大軍勢。
だがそれすらも、プロジェクトの根幹を司るパーツの一つにしか過ぎない。
やがて、ロージェンスは知覚する。
計画の進行を、復讐の機会を。
造られた存在であるが故に――――
今、ようやく“第666号研究所”が一つの成果を実らせようとしていることを……。

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最終更新:2012年05月15日 21:15