地対空ミサイル(ちたいくうミサイル、英語: surface-to-air missile, SAM / ground-to-air missile, GAM)は、地上から空中目標に対して発射されるミサイル。大規模なミサイル・サイトを設置する必要のあるものから、発射機を肩に担いで発射する小規模なものまである。
概要
地対空ミサイルは、その用途から、大きく3種類に分けられる。
- 高・中高度防空(HIMAD)用
- 短距離防空(SHORAD)用
- 近距離防空(VSHORAD)用
高・中高度防空
高・中高度防空(HIMAD:High-to-Medium-Altitude Air Defense)システムは、最大射高10,000m以上の防空システムである。射程にすると30~50キロメートル前後、ないしそれ以上である。野戦においては、軍団や方面隊直轄の防空火力として運用される。また、その長射程をいかして、要撃機を補完する国土防空手段としても用いられている。
短距離防空(SHORAD)用
短距離防空(SHORAD:Short Range Air Defense)システムは、最大射程が10キロメートル程度の防空システムである。師団あるいは旅団の野戦防空に用いられるほか、海空軍でも、地上の重要施設の防衛に用いる。
近距離防空(VSHORAD)用
近距離防空(VSHORAD:Very Short Range Air Defense)システムは、最大射程が5~10キロメートル程度の防空システムである。SHORADシステムを補完して師団あるいは旅団の野戦防空システムに参加するほか、大隊以下の階梯で、自衛防空手段としても用いられる。
射程が短いかわりに、即応性や機動性に優れたものとされている。VSHORADとしては、従来、高射機関砲が使われてきたが、現在では、携帯式防空ミサイルシステム(MANPADS)、およびそれを車載式・固定式としたシステムが広く配備されるようになっている。ただし、至近距離での即応性という点で、地対空ミサイル・システムには大きな問題があることから、これらを補完するかたちで、高射機関砲もなお運用が継続されている。
携帯式防空ミサイルシステム(MANPADS)
最終更新:2020年07月07日 18:27