ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
上級 №A0026 |
07 / 01 / 26 ~ 07 / 03 / 08 09 / 04 / 15 ~ 09 / 05 / 11 光明射す東海道記 |
なし | 3人 | 修羅LV3 (ポイント) |
プロローグ |
京からのただならぬ気配に急かされ、大江戸を旅立った尼僧カスミ。アズサとカイの身を案じ、不慣れな旅に苦戦しながらも、先を急いでいた。 「雨?」 夜の帳が下り、闇が辺りを包み始めると同時に霧雨が降ってきた。 「今宵は先程通り過ぎた古寺で休ませていただくことにしましょう。」 カスミは踵を返し街道を戻った。 |
危険度 ★×? SC0029 妖狐 950 / 220 / 230 2/3/2/5/1 敵サポカ 修羅Lv2×2 鬼道Lv2×1 |
先客だろうか。カスミが古寺まで戻ると、寺の前に人影が見えた。 「おや。戻ってきたのかい?戻らねば見逃したものを。」 女の声と共に、妖気がカスミを包んだ。 「何者ですか?あやかしが古寺に用ですか?」 「教える必要はないね。それとも教えたら立ち去るかい?」 カスミは静かに女に近づき、その正体を見た。 「妖狐!?」 「さぁ覚悟はもうできたかい?自分の不運を恨むんだね。」 妖狐の目が細くなり、不敵な笑みを浮かべ、カスミに襲い掛かってきた。 |
危険度 ★×? SC0065 妖狐 青の炎 1100 / 250 / 200 7/7/7/17/7 敵サポカ 修羅Lv3×1 水月Lv3×1 鬼道Lv3×1 |
「はぁはぁはぁ。」 妖弧からの攻撃を辛うじてかわすカスミ。 「思ったよりも頑張るではないか。」 獲物をいたぶり、弱るのを楽しむ狐のように妖弧は楽しんでいた。 「鏡如き私が探すまでもないと思うていたが、なかなか楽しい一時を過ごすことができたぞ。」 満足気な妖弧を余所にカスミは妖弧の言葉を考えていた。 (鏡を探していた?それが妖弧がこの古寺に来た理由なのでしょうか。) 妖弧から受けた傷と旅の疲労が重なり、意識が朦朧とするカスミに突如、古寺の中から光が当てられた。カスミは何故かその光が"鏡"から発されたものだと感じた。 「お主、何者ぞ。ただの旅の僧ではないな?」 先程までいたぶることを楽しんでいた妖狐が戸惑う中、カスミは重く圧し掛かるような疲労から開放され、本来の法力が戻ってきていた。 「我が問いに答えぬで良い。黄泉への旅路を楽しむがよい。」 妖狐の周りに青い炎が現れ、カスミに降り注いだ。 |
危険度 ★×? SC0019 捕われし者 ムゲン 1250 / 230 / 240 5/5/5/5/5 敵サポカ 剣舞Lv3×1 鬼道Lv3×2 |
妖弧を辛うじて退けたカスミは、古寺の中に入っていった。光はいつしか途絶えていた。 鏡は妖弧に反応したのか?それともカスミを助けたのだろうか? 古寺の奥へ進むと埃をかぶった祭壇があり、そこに煤汚れた鏡が祭られていた。 「これが妖弧が探していた鏡?」 煤汚れた鏡はなにも映していなかった。 先程の光は夢だったのだろうか。カスミが鏡を手に取り磨こうとしたとき、寺の入り口に男が現れた。 「先程、妖弧を退けたのはお主か?」 今度は何者だろうか。口調は穏やかだが、男には隙がない。 「はい。確かに私です。それがなにか?」 カスミはこの男を敵だと考えていた。普通の人間に妖狐と知る術がなく、味方ならば助太刀をしてくれても良かっただろう。 「妖狐を退け、その神鏡の加護を受ける尼僧か。面白い。手合わせを願おう。」 雨はすでに止み、雲の切れ間から差し込んだ月の光が男を照らした。 真紅の刀を持つその男は、大江戸で話題になっていたムゲンその者だった。 |
エピローグ |
ムゲンは明らかに手を抜いていた。そして飽きたように剣を下ろした。 「つまらぬな。その神鏡、すでに力を無くしたか。」 真紅の刀を鞘に納め、立ち去ろうとするムゲン。 「刀が神鏡と共にお主の血を欲しているが、それではつまらん。刀が神鏡と呼び、震えるからにはまだ秘めているものがあるのだろう。神鏡を甦らせてみよ。その時お主と共に神鏡を葬ってしんぜよう。」 危険は過ぎ去った。九死に一生を得、安堵するカスミは、煤汚れ輝きを無くした神鏡を胸に抱き、静かに意識を失った。 |