ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
上級 №A0049 |
07 / 03 / 30 ~ 07 / 07 / 06 08 / 06 / 11 ~ 08 / 07 / 31 グレン外伝2 |
リーダーカードは グレンのみ |
5人 | 白の魔人ガリアンレイス (白の魔人ガリアンレイス) |
プロローグ |
白の魔人ガリアンレイスを追い、幾多の魔物との戦いで傷つき倒れたグレン。その窮地を救ってくれた女性がいた。 意識を取り戻したグレンの視界に入った人影は・・・。 シェラ 「グレン、よかった・・・気が付いたのね。」 グレン 「シェラ・・・?何故ここに?」 グレンの窮地を救ったのは、舞姫とまで呼ばれる踊り子のシェラ。銃の名手で生き別れの弟を探して旅している女性である。ルークスやグレンと共に旅をした事もあるが、各地の魔物を退治するため、しばし別行動をとっていたのだった。 グレンの、白の魔人ガリアンレイスを追う旅が再開する。 |
危険度 ★★★ EC0266 古代兵器 アラクネ 1600 / 250 / 250 5/5/10 /5/2 敵サポカ 疾風Lv3×2 鞭Lv3×1 嵐Lv3×1 |
無人の民家を借り、ベッドに横たわるグレンと、椅子に腰掛けるシェラ。 シェラ 「グレン・・・大丈夫?白の魔人を追っているって聞いたわ。」 グレン 「ああ、今一歩で出会えると思ったのだがな・・・残念ながら辿り着けなかったようだ。」 シェラ 「もう、相変わらず無茶したみたいね。仇討ちを止めるつもりはないけど・・・無茶だけはしないでね、グレン。」 少し怒るような、すねたような口調でグレンに話しかけるシェラ。 グレン 「ああ、助けてもらった上に、心配をかけたな、シェラ。おかげで俺はもう大丈夫だ。」 ようやく笑顔を取り戻し、シェラへと話しかけるグレン。 グレン 「シェラの方は、弟探しの旅はどうだ?手がかりは・・・。」 シェラ 「一向に分からないわ。」 グレン 「しかし、せっかく掴んだ白の魔人の情報だったのだが・・・。また出直さなければいけないか。」 シェラ 「・・・グレン、どうあっても白の魔人は追いかける、のよね?」 窓の外に輝く月を見つめながら、グレンは呟いた。 グレン 「ああ、以前話した通り、俺が追い求める魔人だ・・・。いかなる事があろうとも、俺は奴の元まで辿り着かなければいけない。」 シェラ 「ふぅ・・・そうよね。私がやめてねって言っても、グレンはあきらめないわよね。」 やれやれと言った表情を見せながら、シェラは続けた。 シェラ 「本当は教えたくないんだけどな・・・教えてあげる。色々な情報を集めているうちに、白の魔人の居城がわかったの。ここからそう遠くない場所にあるわ。」 グレン 「本当か、シェラ!ならば探す手間が省けるというものだ。シェラ、その場所は?」 グレンの表情を確かめるように見つめながらシェラは続けた。 シェラ 「ただし、私も一緒に行くことが教える条件。1人でなんて危ないんだから・・・。」 グレン 「シェラ・・・。それはダメだ。奴は危険すぎる・・・。俺の仇討ちにシェラまで巻き込むわけには・・・。」 シェラ 「だ~め。現に私が来なかったら危なかったのよ?それにね、グレンのためだけじゃないの。平和な世界にするためには魔人を倒さなきゃ、でしょ?命を救ったことと、魔人の城を教える事、2つも借りよ?せめて連れて行くくらい・・・約束して!」 グレン 「・・・わかった、シェラ。その代わり俺の指示にはしたがってくれ。お前まで失うわけにはいかないからな。」 シェラの想いに観念したように答えるグレン。 シェラ 「うん、ありがとう。大丈夫、あなたの背中くらい守れるわ。」 その時、強大な魔気とともに大きな破壊音が響き渡った! グレン 「早速来たか!シェラ、屋内は不利だ!外へでるぞ!」 |
危険度 ★★★★ EC0264 白の魔人 その影 1000 / 200 / 200 7/25/12/6/6 敵サポカ 風Lv1 土Lv1 土Lv2 |
白の魔人ガリアンレイスの居城に向かう2人。 シェラ 「グレン・・・まだ傷は完全に閉じていないんだから。せめてもう少しゆっくり歩いて。ね?」 グレン 「俺の体への気遣いは無用だ。この程度の傷は慣れている。」 概ね予想した通りの答えを聞いて、シェラはグレンには聞こえないような小さな声で呟くのだった。 シェラ 「もう・・・グレンのバカ。」 白の魔人の居城まではもう少し、その時だった。 グレン 「シェラ、気をつけろ。強い魔力を感じる。しかもこの感覚は・・・まさか!?」 シェラ 「グレン!あそこ!何か現れるわ!!」 魔人の影 「クックック。我を追って来たか。城まで来させるわけに行かん。我が影がお前たちを葬ってくれる!」 そこに現れたのは、ガリアンレイスの本体ではなく、影。その影から、怪しげな魔力が放出される! グレン 「お、お前は!白の魔人・・・の影だと!?ぐ、ぐあぁぁ!何だこれは!?頭が割れそうだ!」 シェラ 「ああ・・・、強力な魔力が・・・。」 魔人の影 「さぁ、今楽にしてやろう!!」 魔人の影が今まさに攻撃を仕掛けようとした瞬間、シェラがグレンをかばうように前に出る。 シェラ 「私の舞いはディンマルグ秘術の舞い。この程度の魔力なら!」 舞姫と呼ばれるシェラが舞う!その舞いからは、魔人の影から放出される魔力以上の力を発揮し、魔人の影を困惑させた! 魔人の影 「こ・・・これは。この舞いは!?」 シェラ 「今よ、グレン!」 グレン 「ありがとう、シェラ!ガリアンレイスよ、影ごときで俺たちを止められると思うな!」 |
危険度 ★★★★ EC0256 魔導兵器 マルス 1200 / 230 / 180 1/4/1/10/5 敵サポカ 火Lv1×1 土Lv1×2 |
グレン 「ここが魔人の城・・・。」 シェラ 「ええ、ここにいるはずだわ。グレンの仇は・・・。」 眼前にそびえ立つ、巨大な古城を見上げるグレンとシェラ。確かにこの城からは、今までにないほどの魔気を感じ取ることができた。はやる気持ちを抑え、古城に入り込もうとするグレン。その瞬間だった。 グレン 「危ない!シェラ!!」 反射的に危険を感じたグレンは、覆いかぶさるようにしてシェラをかばう。次の瞬間、一筋の光がグレンの右肩を貫いていた! グレン 「ぐうぁ!」 シェラ 「え・・・グレン!」 グレン 「大丈夫だ・・・。この程度・・・あの時に比べればたいした傷ではない。」 グレンは自らを貫いた光線を発したものを視界におさめ、素早く臨戦態勢を整えた。 マルス 「僕のレーザーをかわしたの・・・?ガリアンレイス様から授かったものなのに。噂どおり、あなた方は恐ろしい力を持っているみたいですね。」 シェラ 「グレン、この子は魔物と兵器が・・・!?」 グレン 「ああ、噂には聞いたことがある。魔物と旧世界の兵器を合わせた破壊の道具、魔導兵器・・・。」 マルス 「僕はこの世界の平和を乱す人たちを許してはおけません。人間達こそ世界の邪悪なのだと、ガリアンレイス様や父さん、母さんからも聞いています。」 シェラ 「人間が邪悪・・・。あなたはそう教わってしまったのね。」 マルスの瞳からはマルスの純粋な心が溢れているかのようだった。その瞳を見たグレンとシェラは、まだ少年のごとき魔導兵器がどのように魔物たちに利用されているのか、その悲しき宿命を垣間見た気がした。 グレン 「魔導兵器の少年よ。すまん。俺はここで止まってはいられないのだ。」 ホルスターから愛用の魔導銃を取り出すグレン。 グレン 「シェラ、援護を頼む!この少年は・・・強い!!」 シェラ 「うん。でも、でも・・・この子は倒したくない!この子が見つめているものは私たちと・・・同じなのに!」 シェラの悲痛な叫びが戦場に響き渡る! マルス 「邪悪な人たち!僕が打ち滅ぼしてあげる!」 悲しき魔導兵器、決戦の火蓋が上がる。 |
危険度 ★★★★★ EC0280 白の魔人 ガリアンレイス 2000 / 300 / 260 15/10/10/10/10 敵サポカ 火Lv3×3 |
マルスの攻撃に傷だらけになりながらも、徐々にマルスを追い詰める2人。 マルス 「本当に強い人間たち・・・。父さん、母さん、バスターレイの使用をお許しください。」 グレン 「く、この少年、まだ奥の手が!?」 その時、古城に恐るべき声が響き渡る。 ガリアンレイス 「マルス、そこまでで良い。」 マルス 「あ、ガリアンレイス様!」 息を呑むグレン。その声の主こそ・・・妻レインの仇として追い求めてきた白の魔人、ガリアンレイス!そのグレンとは対照的に、微笑を浮かべながらマルスの元に歩み寄るガリアンレイス。 ガリアンレイス 「その者たちは、私が引き受けましょう。マルス、君には新しい使命を与えます。ディンマルグの首都を目指す悪しき人間たちがいるようなのです。あなたには一刻も早くその場へ向かい、悪しき人間たちを滅ぼしてきて欲しいのです。」 マルス 「はい!僕、父さんや母さん、ガリアンレイス様のお役に立てるなら喜んで引き受けます!」 少年のあどけなさを残した笑顔を浮かべて、心の底から嬉しそうに、マルスは城外へと消えていくのだった。 シェラ 「なんてこと・・・。あの子をあんなふうに操るなんて。あの子には罪はないのに!」 うっすらと涙を浮かべながら、シェラは白の魔人ガリアンレイスを睨みつける。そしてグレンは。グレンは・・・ガリアンレイスから片時も視線を外さずにいる。そして、咆哮する! グレン 「会いたかったぞ・・・我が妻の仇、白の魔人!」 ガリアンレイス 「ククク・・・確かグレンと言いましたね。妻を守れなかった弱く愚かな男。あまりにも滑稽だったので覚えていますよ。」 グレン 「・・・ああ。お前の言うとおりだ。否定はしないさ。ただ、俺の全てを奪ったお前は・・・俺の手で滅ぼす!」 |
危険度 ★★★★★ EC0339 ガリアンレイス 破滅の力 900 / 192 / 200 2/5/4/3/6 敵サポカ なし |
グレンとシェラはガリアンレイスを追い詰めた。いや、ガリアンレイスは楽しんでいるだけに過ぎなかったのでは?そのことに気付くのが少し遅れたのかもしれない。 グレン 「シェ、シェラ!!」 シェラ 「あああ・・・グ、グレン・・・。」 ガリアンレイスは一瞬の隙を突き、シェラを片腕で軽々と捕らえてしまった。 ガリアンレイス 「ハーッハッハッハ!強い、強いぞ、貴様たち!こんなに楽しい出来事は久しぶりだ!喜べ、我が本気を出して遊んでやろう!」 ガリアンレイスから吹き上がる魔気は、ゆうに先ほどの倍以上。穏やかな口調から一転し、激しく攻撃的な性格が垣間見える。これが真のガリアンレイスの姿なのだろう。 ガリアンレイス 「人間とはもろいものだな。グレンよ、この女は貴様の何だ?大切なものなのか?クックック。貴様の無力さ、また思い知らせるのも一興か。この女の頭、粉々に砕いてみるか?ハーッハッハッハ!」 グレン 「卑怯な・・・!やるならば俺をやれ!シェラは・・・頼む、離してくれ・・・。」 シェラ 「グレン!私はどうなってもいいの!この魔人は・・・絶対にここで倒さなきゃダメ!この魔人が生きている限り、悲劇は繰り返されるわ・・・。う、ああー!!」 ガリアンレイス 「うるさいぞ、女。貴様は泣きわめき、助けを請うだけでよい。」 その手に力を込めるガリアンレイスは冷酷な口調でシェラにささやいた。 ガリアンレイス 「それともグレンよ。貴様が我に助けを請うか?我の前にひれ伏し、泣きわめくか?クックック。」 シェラ 「ごめんなさい、グレン。私、もうあなたの傍にいられない・・・。」 その時、妻レインの面影とシェラが重なった!そして、グレンの脳裏にレインの言葉が響き渡る。 レイン 「グレン。慌てないで。あなたには力があるの。きっとあの魔人ですら倒せる力が。思い出して、ずっとずっと私を守ってくれていた力を。その力で、あなたを想うあの子を助けてあげて。忘れないでグレン。あなたはずっと私を守ってくれていたわ。」 グレン 「レイン、レイン!俺は!!」 レインの声は幻だったのか?それはグレンにすら判断できない。しかし、グレンの胸には熱く、柔らかい想いが去来していた。その刹那、それは無意識だったのかもしれない。グレンの魔導銃が今まで以上の光を帯び、神速の銃撃がガリアンレイスを襲う! ガリアンレイス 「ぐ、ぐおおお!!!」 銃弾はガリアンレイスの右腕を貫き、シェラはその呪縛から解放された。間髪いれずガリアンレイスを打ち抜く銃弾! ガリアンレイス 「バ、バカな、見えぬ!グレンの銃撃が。レーザーすら見切るこの私がか!?」 シェラ 「グレン・・・。」 傷つきながらもグレンに微笑みを返すシェラ。シェラの無事を確認したグレンはゆっくりとガリアンレイスに向かい立つ。 グレン 「待たせたな、シェラ。そしてレイン。ガリアンレイス、この世はお前を必要としていない。さぁ、決着の時だ。」 |
エピローグ |
ガリアンレイス 「バカな!!この私が人間になど・・・。バカなバカな!・・・バ・・カ・・な。」 力尽き倒れたガリアンレイス。その体は塵となって消えていった。 シェラ 「グレン・・・やったわ!」 グレン 「ああ、ようやく、だな。苦労をかけてしまったなシェラ。」 シェラ 「ううん、私こそ足を引っ張っちゃった・・・。」 少しうつむき申し訳なさそうな仕草を見せるシェラ。そのシェラの頭に軽く手を添えてグレンは呟いた。 グレン 「いや、シェラがいてくれたから俺は最後の力を発揮できたよ。レインが改めて教えてくれた。俺は守ることでこそ、力を出せる男だったようだ。」 シェラ 「え・・・?守ることで・・・。」 グレン 「ん、あ、ああ。まぁ、あまり深く考えないでくれ。」 傷つきながらも、シェラに微笑むグレン。仇討ちという血塗られた宿命、とりあえずはその幕が下りたことを実感させるグレンの表情だった。 シェラ 「うん、グレンの肩の荷が軽くなったのならそれが一番、ね。」 グレンの微笑みにシェラもいつも通りの笑顔を見せた。 グレン 「さぁ、魔人は倒しても魔王はまだ健在だ。それに方々の人々がまだまだ魔物たちに苦しめられている。俺たちの旅は終わらない。行こう、シェラ。」 シェラ 「あ、ようやく私に行こうって言ってくれたね、グレン。ちょっとは一人前と思ってくれたのかしら。うん、行きましょう!グレン!」 グレンとシェラ、2人はこの後も魔物退治の旅を続けるのである。 そして、このグレンたちとガリアンレイスとの戦いをはるか遠くから眺めているものがいた。それは3人の魔族。シャラサーナ、マーシュ、そして赤の魔人ソリア。 ソリア 「青、黒、白・・・。これでこの世の魔人は俺以外全員人間に倒されたね。」 その言葉には少し嬉しそうな響きが感じ取れる。 シャラサーナ 「はい、この1000年の間、誰もなしえなかったことですね。」 マーシュ 「んー。ソリア様、とうとう時が来たのかもしれませんね。」 ソリア 「ああ、魔王の元へ辿り着くか、人間たちよ。もしかしたらその先まで行けるのかい?」 誰に聞くというわけでもなく、ソリアは問いかける。 マーシュ 「あら、シリアスモードのソリア様、久々に見ちゃった♪」 ソリア 「こらこら、俺を何だと思ってるんだよ、マーシュ。じゃ、俺はちょっとだけルークス君たちに会ってくるから。竜の力と天空の力、彼らの力をちゃんと教えてあげないといけないだろうしね。マーシュ、邪魔するなよ?」 マーシュ 「はいはい、無茶だけはしないでくださいね。どちらかというと、あまりいじめちゃダメですからね。」 いつも通りの笑顔を振りまきながらソリアはその場を立ち去った。 人間たちと魔王との決戦。その時は着々と迫っている・・・。 |