ミッション№ |
名前 | 特殊条件 | 人数 | 戦利品 |
中級 №A0061 |
07 / 07 / 13 ~ 07 / 09 / 07 09 / 04 / 15 ~ 09 / 05 / 11 交錯する信念 |
なし | 2人 | ストームLV1 ロックLV1 レーザーLV1 (1ポイント) |
プロローグ |
アジャンタ王城で1人の魔王が眠りにつき、地上に住む人々は平和の訪れを喜んだ。だが、魔王が消えたところで魔物すべてがいなくなるわけではなかった。魔物の勢力は衰えたものの、依然として脅威は残っていた。 王都アジャンタから西に進み、ディンマルグとスヴェインの国境近くの街道を歩く1人のローブ姿の男がいた。フードを深々と被り表情を隠してはいたが、魔物との王城を巡る攻防戦の場にいた者であればそれが誰か気付いたであろう。荒涼とした街道の行く手を遮るようにひとりの女性が男の前に現れた。 ハールバルズ 「追ってか。・・・まさかお前が来るとな。」 男はフードを取り、眩しそうに目を細めながら太陽の光を浴びる女性を見た。 |
危険度 ★★ EC0360 魔界剣士 カサンドラ 1200 / 225 / 225 8/2/8/6/12 敵サポカ 機Lv2×2 |
ハールバルズ 「魔王亡き今、誰の指示でここに来た?まさか自分の意思でアジャンタでの続きをしに来たとでも言うのか?」 ハールバルズの前に立ちはだかったのは魔王の忠実な部下、魔界剣士カサンドラであった。人と魔物が激しくぶつかった王城戦において、魔物を蹴散らすハールバルズに刃を向け、その歩みを止めたのはカサンドラであった。二人の戦いは決着を迎えることなく、フィンの勇者が魔王を倒した、との報が伝えられた。目的を終えたハールバルズはアジャンタを去り、目的を失ったカサンドラは闇へと潜った。 それが数日前の出来事であった。 カサンドラ 「一度抜いた剣は、どちらかが倒れた時のみその役目を終える。・・・まだ私の剣は役目を終えていないわ。」 ハールバルズ 「倒されることが望みか。そのために追ってくるとはな。よかろう。自ら決めたその意志により引導を渡してやろうじゃないか。」 |
敗北時 | カサンドラ 「これで終わり?アジャンタで交えた剣はこれほど手応えが無いものではなかったわ。手加減したのであれば許さない。さぁもう一度立ちなさい!」 |
危険度 ★★★ EC0414 魔王を守護する者 リエッタ 750 / 180 / 180 1/1/1/1/1 敵サポカ 火Lv1×2 |
ギンッッ! 力任せに振り下ろされたハールバルズの剣が、カサンドラの剣を二つに切り裂いた。 ハールバルズ 「まだ戦うか?これ以上は戦いではなく一方的な殺戮になるが、それがお前の望みか?」 ハールバルズの声は折れた剣を見つめるカサンドラには届いていなかった。魔王より授けられたその剣は、カサンドラにとって魔王からの信頼の証であった。アジャンタの地で魔王を失い、そして剣を失った魔界剣士・・・。茫然と手に残った剣の柄を見つめるその瞳に力は無かった。 ハールバルズ 「終わったようだな。これ以上我が剣を振るう理由も無くなったわけだ。」 リエッタ 「遅かったようね。カサンドラ・・・あなたは役目を十分に果たしてくれたわ。」 空から女性の声が聞こえ、その声を追うようにリエッタが舞い降りてきた。 ハールバルズ 「久しぶりだな。リエッタ。」 リエッタ 「そうね。青の魔人レクネロス様を裏切り、そしてグィンネル様にまで刃を向けた感想はどう?」 ハールバルズ 「グィンネル様に刃を向ける気は無かったんだがな。弱き者に肩入れしているうちに、気付けばグィンネル様の膝元であるアジャンタに着いていた。」 リエッタ 「人の勇者が魔王に勝ち、魔物は闇へと追われる立場となった。さぞかし気分は良いのでしょうね。」 ハールバルズ 「魔界に魅入られた者の末路・・・と割り切るには、厳しい現実だな。だが、レクネロス様の望んだ未来だと信じて・・・。」 リエッタ 「あなたがレクネロス様の言葉を代弁する資格があるとでも言うのかしら?それが真意であるか、今となっては確かめようが無いというのに・・・。」 ハールバルズ 「レクネロス様もグィンネル様もいなくなった今、言葉をいくら重ねても昔に戻ることはなさそうだ・・・。青の魔人レクネロス様の言葉を信じる汝と・・・。」 リエッタ 「慈愛の女神レクネロス様の言葉を信じるあなた・・・。」 ハールバルズ・リエッタ 「どちらが正しいか自らの魂に誓い、今ここに最後の決着を!」 |
敗北時 | リエッタ 「あなたの魂の誓いはこれほど迄に脆いものだったのですね。・・・今一度、青の魔人レクネロス様の言葉を信じ、魔物の力を蓄えましょう。」 |
エピローグ |
1000年前、天空に美しき慈愛の女神がいた。 その傍らに2人の従者が控えていた。ひとりは大剣を帯刀し、護衛の任に付き、もうひとりは女神の身の回りの世話を任されていた。 女神が同じ神に想いを寄せていたように、2人の従者もまた深い絆で結ばれていた。 そんな平和な天空都市に巨大な隕石が降り注ぐとは誰も予想していなかった。そして隕石により天空都市は地上へ落ち、多くの天空人が魔界の魔気に囚われることになるなどと誰が気付けただろうか。魔界の影響を受け、慈愛の女神は青の魔人へと変貌を遂げ、もう1人の神もまた魔王へと変わってしまった。 慈愛の女神に従えていた2人の従者もまた、魔界の影響を大きく受けた。1人は天空都市の記憶を失い、青の魔人の従者として邁進し、青の魔人亡き後、青の魔人の想い人である魔王に従った。1人は偶然にも天空都市の記憶を残したまま魔物へと姿を変えた。だが天空都市の記憶は断片的でしかなく、慈愛の女神が地上に住む人に対しても慈悲を向けていた記憶が強く残った。 こうして2人の従者はそれぞれが従う者の言葉を信じ、地上を生きてきたのだった。 青の魔人レクネロスと魔王グィンネルが消え去り、お互いの役目を終えた2人の従者は、慈愛の女神と青の魔人がこの世に存在した証を守るために戦った。その戦いの行方を見届けた者はいなかった。唯一その場にいたカサンドラが正気に戻り、辺りを見渡した時には、ハールバルズの着ていたローブとリエッタの白い羽が残されていたという・・・。 その後、ハールバルズを名乗る者の姿を見かけた者はいなかったが、魔物に荒らされた村にオルディンと名乗る者が妻と共に現れ、村の復興と共に新たな生活を始めた・・・。 |