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ハウスメイド 2 死を招く秘密




題名:ハウスメイド 2 死を招く秘密
原題:The Housemaid's Secret (2022)
著者:フリーダ・マクファデン Freida McFadden
訳者:高橋知子
発行:ハヤカワ文庫HM 2025.12.15 初版 2026..5 .25 4刷
価格:¥1,280


 ハウスメイド・シリーズは、驚異の翻訳出版スピード。何と1年間でシリーズ3作刊行。永いこと翻訳ミステリーを読んでいるがこれは大変珍しいことである。と共に大変有難いこと。

 作者の創作意欲も半端ではないらしく、第二の人生として始めた作家作業が大当たりして、現在では年間何作も作品を書き上げ、多くの著書を彼女の歩む道程に遺している様子。今後、他の作品も翻訳されるだろうことを予想すると、血が騒いで眠れない思いである。

 前作から4年を過ぎて、24歳という妙齢の女性に成長しながらも、今もハウスメイドを勤めているミリーは、本作でも元気な一人語りを見せてくれる。クルマで寝泊まりしていた十代の施設上がりの少女からは、見違えるように、今では自分のアパートに住み通いのベテラン・メイドである。

 そして当たり前だが、前作とは様子の異なる家に通いで出入りするハウスメイドは、またしても凶悪な事件に巻き込まれる。事件の概要がページ進行とともに見えてくるにつれ、最初に見えていたものが、全く異なる絵に変わってゆく様子は前作のパターン踏襲と言える。

 そしてこれまた起承転結の構成の綾が絶妙極まりなく、後半部で視点の変わる真相が見えてくるときの驚愕のスピン! もう、ここが本シリーズの売りどころと言っていいくらいの世界反転を見せてくれる。

 そんなミステリー軸と、ミリーの成長に伴っての恋愛模様、人間関係絵図のようなものも微妙に揺れ動いたりする辺りは女性作家特有のデリカシーや、心の機微が見え、これまた読みどころとなっている。

 ミステリーと恋愛模様。何よりもスリルとサスペンスてんこ盛りで、一部残酷にも見えるアクションが、さらに強度を増したシリーズ会第二作、単体でも楽しめるが主人公十代の初作から順に三部作を読み進む方が、ヒロインの成長ぶりと相まって楽しめると思います。

(2026.8.3)
最終更新:2026年08月08日 17:07