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使い魔は静かに暮らしたい  ルイズ視点 わたしの横にはヨシカゲが寝かされている。 わたしはその寝顔を見詰めながら思う。今ヨシカゲはどのようなことを考えているのだろうかと。 眠っているのに考えるというのはおかしいがなんとなくそんな気がするのだ。 あのとき、ヨシカゲを問い詰めたときにヨシカゲは、 『……もし、『そうだ』と言ったら?』 そう言った。 その質問に答えようとするとヨシカゲは突然顔色が悪くなった。 初めは船酔いなのかと思った。初めて船に乗るものにはよくあることだ。背中でも擦ってやればすぐによくなるだろうと思っていた。 しかし顔色はだんだんと、もはや船酔いでは済まされないほど悪くなっていった。 あとで聞かされたことだがそのときヨシカゲは息が出来ていなかったのではないかという。 あとは苦しそうにのどを押さえ膝を突き倒れこんだ。 そのあとわたしは人を呼び息をしていない彼に人工呼吸(勿論したのは船員だ)をし船員の寝床にヨシカゲを運ばした。 病気やそういったことに詳しい船員の話だと、見た限りヨシカゲに特に悪いところは無く、何故息が止まっていたのかはわからないらしい。 しかしもう呼吸しているからあとは目を覚ますのを待てばいいだけだそうだ。 そしてそれを聞いたときからずっとヨシカゲのそばにいる。 わたし自身何故ここにいるのかはよくわかってない。目が覚めたら文句の一つでも言ってやろう。 そんなことを考えているとワルドが船室に入ってきた。 「ルイズ、彼の調子はどうだい」 その問いに首を振る。 「そうか」 ワルドが気落ちした声で言う。しかしその顔を見ると少し、本当に少しだけ喜色が混じっていた。 普段なら気づかなかっただろう。しかし今の私なら気づける。それだけワルドを観察しているのだから。 でも、ヨシカゲが倒れて何故ワルドが喜ぶかは理解できないんだけどね。 それから暫らく沈黙が続く。 「ルイズ。自分の使い魔が心配なのはわかるが、篭りっきりだと気分が悪くなるよ」 沈黙を破りワルドがわたしに手を差し伸べてくる。 「さあ、一緒に甲板に出ようじゃないか」 でも、わたしがその手をとることは無かった。 暫らく手を差し伸べていたワルドは諦めたのか手を引っ込める。 「わかったよルイズ。それじゃあ気分が落ち着いたら甲板においで」 「ごめんなさい」 「いいんだよ」 そう言うとワルドは部屋から出て行った。 ワルド……、優しくて、凛々しくて、そしてわたしの憧れだったワルド。 でも、もうわたしにはあなたが、あなたのわたしに対する態度が疑わしいものに見えて仕方がないの。 あのときからわたしは変わり始めたのだから。少なくとも上辺だけを信じるような人間から脱却したつもりなのだから。 もう幼い頃のようにあなたを見ることは出来なくなってしまったのよ。 そしてヨシカゲの顔を見る。 わたしはヨシカゲのおかげで変わることが出来た。 そう思いながら、召喚したときのことを思い出した。 ----
[[使い魔は静かに暮らしたい]]  ルイズ視点 わたしの横にはヨシカゲが寝かされている。 わたしはその寝顔を見詰めながら思う。今ヨシカゲはどのようなことを考えているのだろうかと。 眠っているのに考えるというのはおかしいがなんとなくそんな気がするのだ。 あのとき、ヨシカゲを問い詰めたときにヨシカゲは、 『……もし、『そうだ』と言ったら?』 そう言った。 その質問に答えようとするとヨシカゲは突然顔色が悪くなった。 初めは船酔いなのかと思った。初めて船に乗るものにはよくあることだ。背中でも擦ってやればすぐによくなるだろうと思っていた。 しかし顔色はだんだんと、もはや船酔いでは済まされないほど悪くなっていった。 あとで聞かされたことだがそのときヨシカゲは息が出来ていなかったのではないかという。 あとは苦しそうにのどを押さえ膝を突き倒れこんだ。 そのあとわたしは人を呼び息をしていない彼に人工呼吸(勿論したのは船員だ)をし船員の寝床にヨシカゲを運ばした。 病気やそういったことに詳しい船員の話だと、見た限りヨシカゲに特に悪いところは無く、何故息が止まっていたのかはわからないらしい。 しかしもう呼吸しているからあとは目を覚ますのを待てばいいだけだそうだ。 そしてそれを聞いたときからずっとヨシカゲのそばにいる。 わたし自身何故ここにいるのかはよくわかってない。目が覚めたら文句の一つでも言ってやろう。 そんなことを考えているとワルドが船室に入ってきた。 「ルイズ、彼の調子はどうだい」 その問いに首を振る。 「そうか」 ワルドが気落ちした声で言う。しかしその顔を見ると少し、本当に少しだけ喜色が混じっていた。 普段なら気づかなかっただろう。しかし今の私なら気づける。それだけワルドを観察しているのだから。 でも、ヨシカゲが倒れて何故ワルドが喜ぶかは理解できないんだけどね。 それから暫らく沈黙が続く。 「ルイズ。自分の使い魔が心配なのはわかるが、篭りっきりだと気分が悪くなるよ」 沈黙を破りワルドがわたしに手を差し伸べてくる。 「さあ、一緒に甲板に出ようじゃないか」 でも、わたしがその手をとることは無かった。 暫らく手を差し伸べていたワルドは諦めたのか手を引っ込める。 「わかったよルイズ。それじゃあ気分が落ち着いたら甲板においで」 「ごめんなさい」 「いいんだよ」 そう言うとワルドは部屋から出て行った。 ワルド……、優しくて、凛々しくて、そしてわたしの憧れだったワルド。 でも、もうわたしにはあなたが、あなたのわたしに対する態度が疑わしいものに見えて仕方がないの。 あのときからわたしは変わり始めたのだから。少なくとも上辺だけを信じるような人間から脱却したつもりなのだから。 もう幼い頃のようにあなたを見ることは出来なくなってしまったのよ。 そしてヨシカゲの顔を見る。 わたしはヨシカゲのおかげで変わることが出来た。 そう思いながら、召喚したときのことを思い出した。 ----

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