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DIOが使い魔!?-24 - (2007/06/08 (金) 17:26:41) の最新版との変更点
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"ドォォオオオン!!!!"
そして、DIO以外の全ての時が停止した。
観衆は思い思いに身を固めたままで動かない。
6体のワルキューレは、DIOに飛びかからんと、飛んだまま空中で停止している。
ギーシュは冷や汗を流して、うろたえた表情を浮かべたまま止まっている。
タバサは杖を握りしめたまま停止している。
キュルケはルイズを見て、完全にビビった表情を浮かべたまま止まっていて、結構間抜けだった。
見ればルイズは、懐から杖を取り出しかけていた。
どうやらDIOはあと少しでルイズに爆破されるところだったらしい。
DIOは、全員のそうした姿を見て、満足げに口元を歪めて、ギーシュを見た。
「これが……『ザ・ワールド』だ…。
もっとも、時が停止しているお前には、見えもせず、感じることもないがな……。
思えばこのDIOは、ジョースターに敗れ……せっかく抜き取ったジョセフの血を奪い返され……あまつさえナイル川に落とされて日光で完全に消されかけたところでこの世界にやってきた。
この世界は、どうやら太陽光の波長が、元の世界とは違うらしい…。
俺にとっては幸運だな。
日光に当たっても、何ともない。
……少々体が重いと感じるのは、精神が日光を拒絶しているからだろうが……。
だが、まさか3日足らずで、再びあの時のような屈辱を味わうことになるとは、思わなかったぞ、小僧……!
傷が『馴染んだ』とはいえ、俺はまだ、3秒ほどしか動けないらしいが、3秒あれば十分だ!」
DIOはワルキューレの円陣から脱出した。
~1秒経過~
「このような鉄クズに、このDIOが…!」
忌々しげに吐き捨てて、DIOは右拳を突き出した。
何もできないままワルキューレの1体がそれをモロに喰らい、粉々に砕け散った。
そのままの勢いで、DIOは両の拳を亜音速で繰り出した。
瞬く間に6体のワルキューレがぼろクズのようになる。
おそらくは自分と同じく復活しているだろう『ザ・ワールド』で砕いてやってもよかったが、それではDIOの気が収まらなかった。
~2秒経過~
鉄クズと化したワルキューレを尻目に、DIOはその血のように赤い目でギーシュを射抜いた。
「次は貴様だ、小僧。
拭えぬ絶望をその身に焼き付けるがいい」
DIOは、近くに転がっていた石ころを拾い上げ、ギーシュに投げつけた。
結構な速さで飛来していくそれは、ギーシュの額に激突する数サント寸前のところで停止した。
たいしたダメージにはならないだろうその石ころは、いつでもお前を殺せるぞという合図だった。
DIOは腕を組んだ。
~3秒経過~
「そして時は動き出す」
DIOの宣言に従うように、周囲の時間が進み始めた。
小石がギーシュの額に直撃するのと、青銅のワルキューレだった物が地面にガシャガシャとやかましい音を立てながら散らばっていくのは、全く同時だった。
ギーシュは、突然額に感じた痛みに、一瞬目を瞑ったが、すぐに痛みは消え、目を開いた。
そこには、信じられない光景が広がっていた。
自分の自慢のワルキューレが、6体とも、スクラップになっていた。
しかも、そのワルキューレたちが取り囲んでいたはずのDIOが、いつの間にか自分の前に佇んでいる。
「なっ!あ!?うっ?」
目の前の状況に頭がついていかず、ギーシュは意味不明な声を出した。
---だが、わけがわからないのは、その場にいた全員もだった。
観衆は、何が起こったのかわからず、ザワつきながらお互いに顔を見合わせた。
タバサはその綺麗なブルーの瞳を、大きく見開いていた。
杖を握る手は若干震えている。
キュルケは、先ほどの光景を見逃したらしく、首をかしげていた。
ルイズは、その様を見て、無言で杖を収めた。
何が何だか分からないが、どうやらこの杖の出番はもう少し先らしいと、ルイズは思った。
ルイズは再び腕を組んだ。
DIOは、余裕の表情を浮かべてギーシュを見た。
ギーシュがダラダラとヘンな汗を掻きながら、DIOから離れた。
DIOはそれを黙って見逃した。
距離をとったギーシュは、気を取り直して、再び薔薇を振るった。
花びらが7枚宙に舞い、7体のワルキューレが、現れた。
---しかし、次の瞬間そのワルキューレ達は再びスクラップと化した。
ガシャガシャという音が、またしても広場に響いた。
「…あ、……あぁ…!」
ギーシュの顔が真っ青になった。
膝がガクガクと笑い出す。
「な、何を…!何をした、平民…!?」
震える膝を誤魔化すように、ギーシュは叫んだ。
もはや形勢は完全に逆転していた。
そんなギーシュに対し、DIOは腕を組んだまま、ふむと言った。
「別に、一体何が起こったかなんて、君は気にする必要はないさ…。
それよりも、これから何が起こるかということを気にするべきだと思うがね?」
ギーシュは分けが分からなかった。
そんなギーシュの内心を悟ったのか、DIOは親切に教えてやることにした。
「つまりだ、君はこれからこのナイフに、ズタズタに串刺しにされるということさ」
"ズジャラァアア"と、金属が擦れる音を立てながら、DIOは隠し持っていたナイフを取り出した。
服の内側に隠されていたそれらは、マルトーから許可を得て、厨房から持ってきた物であり、一本一本がとても鋭かった。
よく切れそうだ。
その数実に十数本。
DIOはそのうちの8本ずつを両手に構え、これ見よがしにギーシュに見せつけた。
青かったギーシュの顔が、さらに絶望に青ざめた。
震えは止められそうにもない。
DIOはその様を見て、フフフと笑った。
「おやおやまた青ざめたな…このナイフを見て、さっきのガラクタよりも恐ろしい結末になるのを悟ったか…!」
ギーシュは恐怖の悲鳴を上げながら、薔薇を振ろうと腕を上げた。
だが、それより先にDIOが動いた。
「フン!逃れることはできんッ!貴様はすでにチェックメイトにはまったのだッ!」
そのままDIOが、処刑の宣言をした。
「『ザ・ワールド(世界)!!』」
そして、ギーシュはいつの間にか、全身に無数のナイフを生やしていた。
「うが…あ…!…ああぅ…」
ズシャア、とギーシュが地面に倒れた。
ルイズがペロリと舌なめずりした。
to be continued……
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"ドォォオオオン!!!!"
そして、DIO以外の全ての時が停止した。
観衆は思い思いに身を固めたままで動かない。
6体のワルキューレは、DIOに飛びかからんと、飛んだまま空中で停止している。
ギーシュは冷や汗を流して、うろたえた表情を浮かべたまま止まっている。
タバサは杖を握りしめたまま停止している。
キュルケはルイズを見て、完全にビビった表情を浮かべたまま止まっていて、結構間抜けだった。
見ればルイズは、懐から杖を取り出しかけていた。
どうやらDIOはあと少しでルイズに爆破されるところだったらしい。
DIOは、全員のそうした姿を見て、満足げに口元を歪めて、ギーシュを見た。
「これが……『ザ・ワールド』だ。
もっとも、時が停止しているお前には、見えもせず、感じることもないがな……。
思えばこのDIOは、ジョースターに敗れ……せっかく抜き取ったジョセフの血を奪い返され、あまつさえナイル川に落とされて日光で完全に消されかけたところでこの世界にやってきた。
この世界は、どうやら太陽光の波長が、元の世界とは違うらしい。
俺にとっては幸運だな。
日光に当たっても、何ともない。
……少々体が重いと感じるのは、精神が日光を拒絶しているからだろう。
だが、まさか3日足らずで、再びあの時のような屈辱を味わうことになるとは、思わなかったぞ、小僧……!
傷が『馴染んだ』とはいえ、俺はまだ、3秒ほどしか動けないらしいが、3秒あれば十分だ!」
DIOはワルキューレの円陣から脱出した。
~1秒経過~
「このような鉄クズに、このDIOが…!」
忌々しげに吐き捨てて、DIOは右拳を突き出した。
何もできないままワルキューレの1体がそれをモロに喰らい、粉々に砕け散った。
そのままの勢いで、DIOは両の拳を亜音速で繰り出した。
瞬く間に6体のワルキューレがぼろクズのようになる。
おそらくは自分と同じく復活しているだろう『ザ・ワールド』で砕いてやってもよかったが、それではDIOの気が収まらなかった。
~2秒経過~
鉄クズと化したワルキューレを尻目に、DIOはその血のように赤い目でギーシュを射抜いた。
「次は貴様だ、小僧。
拭えぬ絶望をその身に焼き付けるがいい」
DIOは、近くに転がっていた石ころを拾い上げ、ギーシュに投げつけた。
結構な速さで飛来していくそれは、ギーシュの額に激突する数サント寸前のところで停止した。
たいしたダメージにはならないだろうその石ころは、いつでもお前を殺せるぞという合図だった。
DIOは腕を組んだ。
~3秒経過~
「そして時は動き出す」
DIOの宣言に従うように、周囲の時間が進み始めた。
小石がギーシュの額に直撃するのと、青銅のワルキューレだった物が地面にガシャガシャとやかましい音を立てながら散らばっていくのは、全く同時だった。
ギーシュは、突然額に感じた痛みに、一瞬目を瞑ったが、すぐに痛みは消え、目を開いた。
そこには、信じられない光景が広がっていた。
自分の自慢のワルキューレが、6体とも、スクラップになっていた。
しかも、そのワルキューレたちが取り囲んでいたはずのDIOが、いつの間にか自分の前に佇んでいる。
「なっ!あ!?うっ?」
目の前の状況に頭がついていかず、ギーシュは意味不明な声を出した。
だが、わけがわからないのは、その場にいた全員もだった。
観衆は、何が起こったのかわからず、ザワつきながらお互いに顔を見合わせた。
タバサはその綺麗なブルーの瞳を、大きく見開いていた。
杖を握る手は若干震えている。
キュルケは、先ほどの光景を見逃したらしく、首をかしげていた。
ルイズは、その様を見て、無言で杖を収めた。
何が何だか分からないが、どうやらこの杖の出番はもう少し先らしいと、ルイズは思った。
ルイズは再び腕を組んだ。
DIOは、余裕の表情を浮かべてギーシュを見た。
ギーシュがダラダラとヘンな汗を掻きながら、DIOから離れた。
DIOはそれを黙って見逃した。
距離をとったギーシュは、気を取り直して、再び薔薇を振るった。
花びらが7枚宙に舞い、7体のワルキューレが、現れた。
しかし、次の瞬間そのワルキューレ達は再びスクラップと化した。
ガシャガシャという音が、またしても広場に響いた。
「…あ、……あぁ…!」
ギーシュの顔が真っ青になった。
膝がガクガクと笑い出す。
「な、何を…!何をした、平民…!?」
震える膝を誤魔化すように、ギーシュは叫んだ。
もはや形勢は完全に逆転していた。
そんなギーシュに対し、DIOは腕を組んだまま、ふむと言った。
「別に、一体何が起こったかなんて、君は気にする必要はないさ…。
それよりも、これから何が起こるかということを気にするべきだと思うがね?」
ギーシュは分けが分からなかった。
そんなギーシュの内心を悟ったのか、DIOは親切に教えてやることにした。
「つまりだ、君はこれからこのナイフに、ズタズタに串刺しにされるということさ」
"ズジャラァアア"と、金属が擦れる音を立てながら、DIOは隠し持っていたナイフを取り出した。
服の内側に隠されていたそれらは、マルトーから許可を得て、厨房から持ってきた物であり、一本一本がとても鋭かった。
よく切れそうだ。
その数実に十数本。
DIOはそのうちの8本ずつを両手に構え、これ見よがしにギーシュに見せつけた。
青かったギーシュの顔が、さらに絶望に青ざめた。
震えは止められそうにもない。
DIOはその様を見て、フフフと笑った。
「おやおやまた青ざめたな…このナイフを見て、さっきのガラクタよりも恐ろしい結末になるのを悟ったか…!」
ギーシュは恐怖の悲鳴を上げながら、薔薇を振ろうと腕を上げた。
だが、それより先にDIOが動いた。
「フン!逃れることはできんッ!貴様はすでにチェックメイトにはまったのだッ!」
そのままDIOが、処刑の宣言をした。
「『ザ・ワールド(世界)!!』」
そして、ギーシュはいつの間にか、全身に無数のナイフを生やしていた。
「うが…あ…!…ああぅ…」
ズシャア、とギーシュが地面に倒れた。
ルイズがペロリと舌なめずりした。
to be continued……
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