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DIOが使い魔!?-4 - (2007/07/17 (火) 02:50:03) の最新版との変更点
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こうして間近で見ると、やはりこの死体はただものではないとルイズは感じた。
死体の癖に何とも怪しい魅力を放っている。
それに……その…コレの近くにいると、おかしなことに、何と「心が安らぐ」のだ。
死体なんて、気持ち悪いだけのはずなのに………もっと近くにいたいと思ってしまう。
コレに自分の全てを委ねたくなる衝動を、ルイズは主としてのプライドで必死で抑えた。
---深呼吸。
「我が名は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔と為せ。」
契約の呪文を唱え、目を瞑り、唇を重ねる。
その口付けはしかし、契約の儀式という形式的な物の割には、そして16歳の生娘が初めてする割には、些か情熱的に過ぎる物だったが………
不意に---
"ズキュウゥゥン!!!"
ヘンな音が聞こえた。
気のせいじゃない。
忘我状態で唇を重ね続けていたルイズだったがふと我にかえってあわてて顔を離す。
その時
「---ッ痛ゥ!」
ルイズは何かで唇を切ってしまった。
結構深く切ったようで唇から垂れた血がポタポタと数滴垂れたて死体の顔に掛かってしまった。
痛みに顔をしかめながら見てみると、目を瞑っていたせいで分からなかったが、死体の開いた口元から、異常に発達した犬歯が覗いていた。
まるで牙のように。
これで唇を切ったのか……
唇を抑えて止血を試みていると、後ろからキュルケの声が聞こえた。
一方のキュルケ達は、危なげなしに契約を完了したルイズに胸をなで下ろしていたが、その安堵は、徐々に疑問に変わっていった。
キスの時間がやたらに長い……
契約の際のキスなど、それこそ小鳥の啄むようなソレで良いはず。
なのに、ルイズときたらあれではまるで………その……恋人にするようなキスではないか。
もう十分だろう--そう判断したキュルケは、ライバルが道を踏み外さないうちに止めることにした。
「ルイズ!あんた大丈夫なの?何ともない?」
三人が自分に対して変態のレッテルを貼ろうとしていたのを知ってか知らずか、ルイズは内心の照れを誤魔化しつつ、疑問文に対して疑問文で答えた。
「ツ、ツェルプストー!今の聞いた!?」
キュルケは話が通じてないことに少しイライラしつつ意趣返しとばかりに、質問文に対して質問文で返した。
「聞いたって、何よ?
何も聞こえなかったわよ。ねえ、二人共?」
コクリと、二人は肯定する。
---三人には聞こえなかったのか?
ルイズは混乱した。
「えぇッ!?だってさっき、"ズキュウゥゥン!"ってはっきり……」
1人思考に没し始めたルイズに対し三人は『話の通じないアホ』のレッテルを貼りかけた。
ほとんど完全にイタイ子扱いである。
そんな三人の視線に気づいたのか、ルイズはあわてた。
パラノイア扱いは御免だった。
「ちちちちょっと、ツェルプストー!変な勘違いしないでよ!私はただ…」
---そんなルイズの 手の中では。
死体の顔に掛かったルイズの血が、まるで乾いた土に水を垂らしたように、スゥッと死体の肌に吸い込まれていったのだがキュルケの方を向いていたルイズはそのことに気付かなかった。
そして、さっきまであらぬ方向を向いていた死体の目が、ギョロリと一点を見つめだしたことにも………
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こうして間近で見ると、やはりこの死体はただものではないとルイズは感じた。
死体の癖に何とも怪しい魅力を放っている。
それに……その…コレの近くにいると、おかしなことに、何と「心が安らぐ」のだ。
死体なんて、気持ち悪いだけのはずなのに………もっと近くにいたいと思ってしまう。
コレに自分の全てを委ねたくなる衝動を、ルイズは主としてのプライドで必死で抑えた。
深呼吸。
「我が名は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔と為せ。」
契約の呪文を唱え、目を瞑り、唇を重ねる。
その口付けはしかし、契約の儀式という形式的な物の割には、そして16歳の生娘が初めてする割には、些か情熱的に過ぎる物だったが………
不意に
"ズキュウゥゥン!!!"
ヘンな音が聞こえた。
気のせいじゃない。
忘我状態で唇を重ね続けていたルイズだったがふと我にかえってあわてて顔を離す。
その時
「ッ痛ゥ!」
ルイズは何かで唇を切ってしまった。
結構深く切ったようで唇から垂れた血がポタポタと数滴垂れたて死体の顔に掛かってしまった。
痛みに顔をしかめながら見てみると、目を瞑っていたせいで分からなかったが、死体の開いた口元から、異常に発達した犬歯が覗いていた。
まるで牙のように。
これで唇を切ったのか……
唇を抑えて止血を試みていると、後ろからキュルケの声が聞こえた。
一方のキュルケ達は、危なげなしに契約を完了したルイズに胸をなで下ろしていたが、その安堵は、徐々に疑問に変わっていった。
キスの時間がやたらに長い……
契約の際のキスなど、それこそ小鳥の啄むようなソレで良いはず。
なのに、ルイズときたらあれではまるで………その……恋人にするようなキスではないか。
もう十分だろう――――――そう判断したキュルケは、ライバルが道を踏み外さないうちに止めることにした。
「ルイズ!あんた大丈夫なの?何ともない?」
三人が自分に対して変態のレッテルを貼ろうとしていたのを知ってか知らずか、ルイズは内心の照れを誤魔化しつつ、疑問文に対して疑問文で答えた。
「ツ、ツェルプストー! 今の聞いた!?」
キュルケは話が通じてないことに少しイライラしつつ意趣返しとばかりに、質問文に対して質問文で返した。
「聞いたって、何よ?
何も聞こえなかったわよ。ねえ、二人共?」
コクリと、二人は肯定する。
三人には聞こえなかったのか?
ルイズは混乱した。
「えぇッ!?だってさっき、"ズキュウゥゥン!"ってはっきり……」
1人思考に没し始めたルイズに対し三人は『話の通じないアホ』のレッテルを貼りかけた。
ほとんど完全にイタイ子扱いである。
そんな三人の視線に気づいたのか、ルイズはあわてた。
パラノイア扱いは御免だった。
「ちちちちょっと、ツェルプストー!変な勘違いしないでよ!私はただ……」
そんなルイズの 手の中では。
死体の顔に掛かったルイズの血が、まるで乾いた土に水を垂らしたように、スゥッと死体の肌に吸い込まれていったのだがキュルケの方を向いていたルイズはそのことに気付かなかった。
そして、さっきまであらぬ方向を向いていた死体の目が、ギョロリと一点を見つめだしたことにも………
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