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第二次文明戦争

<第二次文明戦争>

第二次文明戦争。
そう銘打たれたこの戦いは『ソレグレイユ』と『ユグドラシル』という
久平領をその身に納めた二つの大国によって、およそ2年にわたって行われた。

開戦の発端は、ユグドラシルによる正式な宣戦布告を待たずして行われた奇襲であった。
このユグドラシルによる奇襲作戦の数時間前、ソレグレイユは先の大戦で占領した久平の領土内に巣食っていた
旧・久平国防軍をはじめとした多数の反ソレグレイユ組織の殲滅作戦を敢行していた。
この殲滅作戦の場には、後にユグドラシル軍との共同戦線を張るレジスタンス組織『リユニオン』の姿もあった。

ユグドラシル側は諜報活動の末、ソレグレイユが旧久平領で大規模な軍事行動を開始することを察知していたため、
ソレグレイユ部隊の多数が出払っている間に前線を突破する奇襲作戦を作戦本部で立案し、これを敢行した。

第一次文明戦争における「久平・ユグドラシル連合」の敗因の一つは、
技術の軍事転用という点において、ソレグレイユに圧倒的に劣っていることであった。

結果として、防衛のための戦力しか保持していなかった久平国防軍は壊滅。
派兵されたユグドラシル軍にも多大な損害がでた。
そこでユグドラシルは、20年に及ぶ休戦期の間に全軍の軍備と戦力の強化に努めた。
先の大戦で特に問題視された「防護障壁の脆弱さ」と「大型兵器の性能差」という二つの問題を念頭に、
「魔術研究院」やユグドラシルが保護下に置いた久平領に住む科学者達の協力の下、
20年という年月の末に問題の改善が為された。

更にユグドラシル軍が休戦以降、開発に着手していた新兵器『D2兵器』の完成によって
開戦以前より軍上層部で懸念されていた、ソレグレイユ兵器との火力性能の差をどう埋めるか、という懸案が
その差を埋めて余りある強大な力を手に入れたことで解決され、
大戦初期の時点で全軍に配備された多数のD2兵器と化した悪魔は ユグドラシル軍の頼れる戦力になると共に、
ソレグレイユ軍を戦慄させる存在として猛威を振るうこととなる。

D2兵器の完成という、それだけでも崩れかねなかった両国の戦力的均衡は、
大戦中に登場する次なる「Dシリーズ」によって
ユグドラシル側に大きく傾き、ソレグレイユの戦況に暗い影を落としていく。


ユグドラシル軍は、旧・久平領にてソレグレイユ軍が作戦行動を遂行中であることを再度確認した後、
自らはソレグレイユ軍が待ち構える前線基地「猖侍男(くるじなん)」(ソレグレイユ名:クルジナン)へと
大量の悪魔を引き連れて向かっていた。

この際ユグドラシルはなんとしてもこの作戦を成功させるために
下級悪魔86体、中級悪魔19体、試験運用も兼ねた上級悪魔1体という、
現状で実用可能なD2兵器の約半数に及ぶ数が投入され、
結果として投入した悪魔のうち下級悪魔33体、中級悪魔4体の損失を出すも、
ソレグレイユ軍はD2兵器とその後方より来襲するユグドラシル軍との挟撃によって逃げ場を失い、間もなく沈黙する。

ユグドラシル軍が悪魔の襲来した方角から現れたことと、
彼らがクルジナン基地に肉薄する直前に悪魔が一斉に活動を停止したことが、何を意味するのか。
実際に戦火を交えたソレグレイユ指揮官や兵の中には、これらの意図することに勘付く者もいたが、
彼らがこの大戦中に戦線復帰することは叶わなかった為、この時のソレグレイユ上層部までその考えが届くことはなかった。

戦術の有用性を確信したユグドラシル軍は、後方からの援軍を迎えて旧久平領を北上し始めた。
既に敵勢力の強襲の報告を受けていた付近の拠点駐留部隊は、直ちに防衛線の敷設と援軍派兵を行ったが
大軍で迫るユグドラシル軍を相手に出来るほどの戦力は保有しておらず、抵抗虚しく防衛線は次々と突破されていった。

この間、殲滅作戦より生き延びた『リユニオン』と、ユグドラシル軍陸軍総指揮官との談合によって共同戦線が敷かれ、
ユグドラシル軍の進軍はよりスムーズなものとなり、快進撃を続けた。

その頃、反抗勢力の殲滅作戦が完了したソレグレイユ軍は最小限の戦力を残し、
すぐさま部隊を後方から迫るユグドラシル軍へと向け転進。
そして、遂に両軍の主力同士がぶつかり合う。

結果からこの戦いは、ユグドラシル軍は先行させたD2兵器に破壊の限りを尽くさせることで
自らは戦力の大部分を保持したまま、ソレグレイユ軍の戦力から多数の損害を与え、
後方で待機していた主力部隊の全軍突撃を以って、陣形が崩壊していたソレグレイユ軍は敗走を余儀なくされた。

ソレグレイユの主力部隊を退けたことでユグドラシル軍による第一次攻勢は見事に成功する。
最終更新:2015年06月28日 05:00