ウラノス製兵器の戦術


ウラノス製兵器の戦術

天上に上がったウラノスが経験してきた戦いは、主として悪魔魔物を相手にした自衛戦闘であり、
天人同士による死を伴った争いが起こったた事は過去一度も無い。
旧人類はジャッジメントデイの後の世界でも悪魔が蔓延るであろう事を想定し、
核などを除き、悪魔に対して効果のある兵器の知識を天人に継承させていた。

天地戦争の開戦前、地上への侵攻に先駆けてウラノスの統治者は、
旧文明の対悪魔兵器と魔術を応用した『魔導技術』を対人類兵器として転用。
ウラノス軍は旧文明兵器の中でも更に旧時代的外観の兵器を敢えて運用することで、
地上人類にウラノスの文明レベルを誤認させる戦法を執る。

結果、人類はこの戦術を見破れずに、緒戦において大敗を喫する。
天人が生み出した魔導技術の集大成『魔導機関』を搭載した兵器群が、
人類兵器の性能を上回っていたからだ。

ウラノスの文明はそのまま旧人類から継承した知識から再現されたもので、
その情報量はソレグレイユを凌ぐものであった。
また、小人から教わった魔術をユグドラシルよりも早く旧文明の科学技術と融合させ、
蓄積された魔導の技術と知識は、地上の両国よりも数百年先を行っており、
人類がウラノスの力を再認識した上で劣勢を長らく覆せなかったのは、根本的な技術力の差に起因していた。
圧倒的なまでの人口と工業力の差が無ければ、人類は勝利に舵を切ることは出来なかったであろうし、
ウラノスもまた、敗北に足元を掬われる事も無かっただろう。

最終更新:2016年09月13日 15:54