霧の高原/Fog Plateau


霧の高原/Fog Plateau

大絶滅後に地形の形成が確認されたエントロフィア大陸中部に存在する高原地帯。
比較的起伏の少ないテーブル状になった高地と、その所々に点在する大小様々な盆地から構成されている。
その名の通り、高原全体が一年を通して晴れることのない霧に覆われている。
特に、盆地の内部ではその霧が一段と濃くなり、視界を確保することも難しい。

この濃霧の発生原因は定かではないが、一帯の形成があったと推測される大絶滅直後、
付近に元々群生していた樹木群が急速に成長・拡大し、オールグリーンとなったという記録が残されていることから
これらから産生されるマナが何かしらの影響を発生させているのではないか、という仮説が立てられている。

霧の存在は、一帯の開発・調査にも大きな影を落としており、era2末期に至ってもこの地域は全貌が明らかになっておらず、
国が探険家達に、この一帯の探索を依頼することさえあったという。

『私の初めての探険は、何とか上手くいったと思う。
 獣に襲われて怪我をしたし、悪魔に襲われて殺されかけた。

 でも、生きている。
 それだけで充分な成果だと思う。

 ……あの探険家、イーゼル・バックスさんには感謝しないといけない。
 あの人が居なければ、きっと死んでいた。
 いつか、あんな風に私もなれたら……そう思わせるような、凄い探険家だった。

 また会えるようにと、くれた靴の鋲は何だかお守りになるような気がして、いつも手放さずに持っている。

 小さな輝き。
 ここに込められた願いが果たされる日が来るように、私も頑張らないといけない。
 空の上の神様とバックスさんに、いつか届くように。』

―――冒険作家シュニッツラーの手記より

最終更新:2025年01月01日 13:11