茜差す頃
もう、とっくの昔に終わった話だ。
帰郷して、あいつと再会して、それから一緒に墓参りに行った。
その帰り道に、あの辻で、夕焼けに沈む街と、翳を被った村を見て。
「あたしは、翳で生きている」
「あんたは、光で生きている」
「いつから、別れたんだろう」
答える術を持たなかった。
きっと、初恋だったのだろうけど。
もう、それは終わった話だった。
死に絶える村で、あいつはひっそりと枯れていくし。
輝き続ける街で、俺はゆっくりと蝕まれていくのだ。
其処で、あいつと別れた。
辻を進む度に、あいつの横顔が離れていく。
今生、二度とは遭うまい。
一つの道を違えた果てにすれ違った、その結末だった。
最終更新:2025年01月01日 13:08