七凛その9



「ハァ……」

またか

これで何回目かは知らないがそろそろ聞き飽きてきたため息が聞こえる。

もちろん、ドラえもんのだ

「なあ、ドラえもん」

俺は後ろを振り向いて声をかける

「………何?」

目が死んでるドラえもんが少しかかったが返事をする。

「のび太と離れたのがショックだったのかもしれないのけどな、さっさと先に進もうぜ?」

「……何なら先に行ってもいいよ」

本当に先に行こうかとも考えたがこの状態のドラえもんを放っておくわけにもいかないだろうな…

「あのなぁ……」

頭をガリガリとかくが何も考えは浮かばない。

「キューン?」

グレイシアが心配そうに俺を見つめる。

「大丈夫だ」

グレイシアの頭を撫でる

ニパッと笑う
やっぱりこいつには笑顔が一番だ

こんな事をしている間に俺とドラえもんはやっとコトブキシティに戻ってきた

「よし、さっさとソノオタウンに行くか」

そう意気込んでいると

「おーい、そこの二人」

突然、声が聞こえてきた
この声は……スネ夫か?

声の方を向くとスネ夫とジャイアンがコソコソと隠れながら何かを見ていて手招きをしている。

「何だ?」

とりあえず聞いてみる。
「ちょっと来て」

スネ夫が腕を大きく振る。

「なんだ……!?」

俺は目を見開いた、二人のギンガ団とその二人と戦っている二人の男女

その男女はこのゲームの優勝候補筆頭の二人

しずかと出来杉だった
「あの二人が…組んでるのか」

俺達の中では最強の分類の二人が……

「ねっ?、見ておいて損はないでしょ?」

声を小さくしてスネ夫が自慢気に言う
あんまり自慢できる事でもないが……

どうやらさっき始まったばっかりのようだ

しずかはチコリータ、出来杉はフシギダネだ

「なんであの二人は御三家を持っているんだ?」

ジャイアンが不思議そうに呟く、ルールブックを読んでないな

「ジャイアン、特別なイベントで貰えるらしいよ。」

スネ夫が静かに説明をする、大変だなこいつも

「俺も持ってるぞ」

二人にヒノアラシのボールを見せる。

「へぇ、いいな」

スネ夫が羨ましそうにボールを見る…結構気分はいいなこういうのも

「チコリータ、はっぱカッター」

「フシギダネ、つるのムチ」

二人は冷静に指示をだしながらあっさりとギンガ団のポケモンを倒していく。 ……強い

「やっぱり、あの二人は強いなぁ…」

スネ夫が感心した様に呟く

「おぼえてろぉ!!」

数分後にはギンガ団は二人になすすべも無く負けて、逃げていった

すると
チコリータとフシギダネは光に包まれた

……進化か!!

光が消えるとそこにはベイリーフとフシギソウが立っていた。

「さ~て、僕達も見つかる前にさっさと退散……」

スネ夫が言い終わる前に

「出来杉!俺と勝負しろ!!」

ジャイアンが飛び出した。
「……剛田君がいるって事はスネ夫君も一緒か」

出来杉は驚く様子も無く、冷静に言う。

「……このバカゴリラ」

ボソッとスネ夫が呟き、二人の前に出る。
ちなみに俺とドラえもんはまだ隠れている。

「どういうつもりだい?」

出来杉が二人に聞く

「別に、ただたんに君達の戦いを見ていただけさ」

「僕が聞きたいのはそうじゃない、さっきの剛田君の言葉さ」

勝負しろとかなんとか言ってたな。

「そのまんまの意味だ!!」

ジャイアンがボールを構えながら怒鳴る。

「やめておいた方がいいよ、さっきの戦いを見ていただろ?」

「ああ、見ていた」

「だったら、何か思わなかったかい?」

出来杉の言葉の意味がよくわからない

「出来杉さんはあなたじゃ相手にならないって言ってるのよ」

しずかが出来杉の変わりに答える

「なんだと!!」

ジャイアンがキレてる、まずいな……

「だって事実だろ?」

出来杉は淡々と言い放つ。

「君のレベルは現実世界でよくしっている、どうせ今のポケモンだって最初の一匹の力押しだろ?」

「おまえら……」

ジャイアンも怒りが限界に達しているようだ

「なんならスネ夫君と二人がかりでも構わないよ?」
「…………」

スネ夫は黙って下を見ている、言い返す気は無いようだ

ハァ……しょうがないか

「それなら、2対2だ」

俺はゆっくりと前に出る。

「……驚いた、君もいたのかい?」

「……まあな」

俺はジャイアンの横に立つ

「出来杉としずかが組め、俺とジャイアンが組む」

「へぇ、君は僕と同じ考えだと思っていたよ」

「俺は…勝てる奴と組んだだけだ」

「へぇ…勝てると思ってるんだ……」
「しずかちゃんはいいかい?」

「私は別に構わないわよ」

余裕だと言わんばかりな言い方だ

「勝負形式は2 対2式、ポケモンの数はお互い合計4まで、勝負は30分後にここでいいかい?」

「いいぜ、お前達のプライドを粉々にしてやるよ」

俺はニヤッと笑いモンスターボールを二人に向けた


「楽しみにしているよ」

二人はポケモンセンターに向かった。

「おい遊!」

ジャイアンが俺に向かって拳を向ける

「絶対勝つぞ!!」

「ああ」

ジャイアンと拳をあわせる

「といってもどうするの?」

スネ夫が俺に聞いてくる。

「安心しろ、絶対勝てる」

自信満々で答える

「だから、この30分の間にジャイアンとスネ夫にやって欲しい事がある。」

「わかった、お前を信じるぜ」

「よし、だったら……」

俺は二人に作戦の説明をした。

「よし、わかったぞ!」

ジャイアンは走ってコトブキシティを出ていった。

さぁて……天才のプライドを粉々に砕くとしますか


「なっ、グレイシア?」

「キュン!」

グレイシアはこくんと頷いた


グレイシア LV16
ヒノアラシ LV15

ジャイアン
リーフィア LV20

出来杉
サンダース LV16
フシギソウ LV16

しずか
エーフィ LV15
ベイリーフ LV16

ドラえもん
シャワーズ LV14
コリンク LV12

スネ夫
ブラッキー LV15
ズバット LV13

最終更新:2010年04月11日 22:37
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