なに見てるの? アニメ??
別にいいけどさ
最近、勉強してないよね。もうすぐテストだよね。
後で勉強する?
……わかってるならいいけど
☆
前髪は目が見えないくらい伸びてるボサボサの緑ロン毛で、
『Quick』って描かれたクソダサイ緑のTシャツとだらしないズボンを穿いて野郎が、僕が召喚したサーヴァント・アサシン。
奴がニヤニヤ笑み浮かべながら、誘ってくる。
「おーい、直樹く~ん。一緒にスプラトゥーンやろ~ぜ」
「またかよ」
コイツを召喚して、毎日こんな調子だった。
☆
「ぎゃははは! 連続キル!! いやぁ今日も最高に調子いいぜぇ」
「……おい。倒すのはいいけど、たまには塗れよ」
「スナイパーに塗れって要求変でしょ~。直樹くんがやりゃいいじゃん」
「僕は倒すのも塗るのも両立してるし……」
「つまり優柔不断? どっちつかずって奴」
「そうじゃなくってっ、……あ」
「飛ぶなら、俺様が裏に置いたビーコン使いなよ」
「あ、ありがと……」
結局、またスプラトゥーンやってる。
分かってるんだ。
本当なら、こんな事してる場合じゃない。聖杯戦争とか、東京に住んでる事になってたり、色々あるのに。
アサシンだって、ゲームやってたり漫画とかアニメ見てる暇なんかない筈なのに。
今日こそは、ちゃんと話をしないと……
オンラインの試合が終わってひと段落ついたから、僕が話そうとした矢先。
「あ、そーだ」とアサシンが、突然、手をかざしたら、そこからバックリ『裂け目』が出来た。
僕は少し後ずさる。
ゲームばっかりやってて、漫画とかアニメ見てばっかだけど。
こういう事をすると、ああコイツって人間じゃないんだって気づかされた。
『裂け目』の向こう側は別の景色が広がっている。
「直樹くんの好きな子、しずかちゃんだっけ? 今からしずかちゃん家(ち)覗きにいかね?」
「はっ!?」
「もしかしたら風呂入ってて、ラッキースケベになれるかもしれないぜ? キャー! 直樹くんのエッチー!!」
「ふ、ふざけるなっ! 絶対にやめろ!! 絶対にだ!」
「え~~、じゃあ『フラッシュ☆プリンセス!』見る?」
「それ女の子が見る奴だろ」
「偏見はよくないぜ~? これ三話で主人公の師匠がいきなりぶっ殺されてさー」
「ネタバレするなっ!!」
……で、結局アニメを見る事になった。
内容は意外とハードだった。
本当に主人公の師匠が殺されて、分かってても衝撃的で、これからどうなるんだろうと続きが気になった。
アニメを見ながら、菓子を食べて、普通の友達感覚でアサシンと過ごしてる。
コイツ……サーヴァントだから、凄い奴なんだよな?
そういえば、コイツって何なんだろう。
ボクは、コイツの本当の名前を知らない。
アサシンはポテチを食いながら言う。
「それにしても直樹くんが俺様のマスターで良かったよ」
「なんだよ、急に」
「特に君の兄貴に召喚されなくってラッキーだぜ」
「えっ」
「だって、君の兄貴。ゲーム下手糞だもん」
結局、ゲームかよ。
……でも、なんだか少し嬉しかった。
☆
あのさ……いくら出来ないからって、毎日毎日勉強もしないで
そんな風に気を引こうって。
お母さん、幼稚だと思うな
もうキミはいいよ、何もしなくて
キミの好きなようにやりなよ
☆
うっっっっっっっせ~~~~~~~! バーカ、糞ババア!!! 勝手に言ってろ~~!!
ぎゃっはははははははは!!!
……あーあ。
それにしてもなぁ。マスターが子供ってどうなのよ? くっそ萎えるんだけど。
別に、聖杯欲しくねーし。いいんだけどさァ。
子供が死ぬって胸糞悪いじゃん。
ほんとクソだわ。マジでクソ。
まーた、糞みてーな理不尽で大量虐殺と勘弁だぜ。ホント……な
【真名】
ベルフェゴール@旧約聖書+悪魔学
【クラス】
アサシン
【属性】
中立・中庸
【パラメーター】
筋力:D(C) 耐久:D(B) 敏捷:E-(A) 魔力:C(A) 幸運:E 宝具:EX
【クラススキル】
気配遮断:C(EX)
自身の気配を消すスキル。隠密行動に適している。
完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となるが、攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。
後述の宝具を使用中は、ほぼ感知されることは無い。
【保有スキル】
怠惰の導き:A++
魅了スキルからの派生。相手を怠惰へ誘惑し、堕落させていく。
本来、取り掛かるべき目標や目的への意欲を削ぎ落し
勉強しなくちゃと必死なら、遊びたくなるように
働かなきゃと傀儡的なら、放棄させて旅行へ向かいたくなるように意思を変えてしまう。
道具作成(偽):B-
魔力を帯びた器具を作成する。
本来魔術師ではないサーヴァントは道具作成スキルを持ち得ない。
便利な発明品を与え、人間を怠惰にさせる怠惰の悪魔としてのスキル。
堕天使の顕現(偽):C-
かつては神に仕えていた堕天使であった……というありもしない無辜の怪物を利用したもの。
所謂、天使のコスプレが出来るスキル。
光の翼を生やし、高熱を帯びたレーザーのような弓矢を放つ。
この状態中、ステータス()のランクに上昇する。
ただし、アサシンの本当の意味での真名を把握している相手にはステータス上昇は発揮されない。
神性:E-
その体に神霊適性を持つかどうか、神性属性があるかないかの判定。
聖書世界で卑小化され、悪魔とされた為、ランクは低い。
【宝具】
『裂け目の深淵にて』
ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:∞ 最大捕捉:全ての裂け目
あらゆる裂け目を通して観測、あるいは転移を可能とする。
裂け目を介入しての観測をするベルフェゴールの気配を察知する事は不可能。
裂け目を通り抜けられるのはベルフェゴール本人と、彼の産み出した武器による攻撃のみ。
ただし、向こう側から裂け目を封じられたりすれば何も成す術ない。
彼曰く「女風呂を覗き見る程度の能力」。
【weapon】
車椅子
ベルフェゴールの象徴である車輪のついたイス式便器を改造したもの。
wifiがあったり、マッサージ機能があったり、彼が快適に過ごす為の私物化している。
【人物背景】
七つの大罪では怠惰を司る事が多い悪魔。
地獄では悪魔軍の武器開発を担当し、便利な発明品を与え、人間を怠惰にさせるとされている。
有名なエピソードの一つが『ベルフェゴールの探求』。
地獄で「幸福な結婚というものは果たして存在するのか」という議題が起こり
真偽を確かめるべく、ベルフェゴールが人間界へ赴いた。
彼は最終的に、幸福な結婚など存在しないと結論づけた。
この逸話よりベルフェゴールが人間嫌い、または女性不信であるとされる事になった。
……というのは、根も葉もない後付けである。
真の名は『バアル・ペオル』。
ペオル山の主神。
ペオルは裂け目という意味があり、山の岩の裂け目に供物を投げ入れていたとされている。
彼に関して有名なのは旧約聖書の『ペオルの事件』。
ある神の怒りにより、彼の信者が多く死に絶えた。
これで彼は信仰そのものに『萎えて』しまい、自ら神を放棄し、隠遁する事に決める。
なので、神扱いされる事を嫌っており、自ら悪魔を騙っているほど。
人間は好きだし、女性は巨乳好き。
【外見】
ボサボサの緑ロン毛。前髪は目が見えないくらい伸びてる。
普段はクソダサ『Quick』Tシャツとダボダボズボンの恰好だが、
戦闘時は緑の貴族衣装になる。
【サーヴァントとしての願い】
エルデンリングやりたい
【マスター】
東 直樹@タコピーの原罪
【聖杯にかける願い】
不明
どうすればいいか、まだ決心ついてない
【能力・技能】
成績は良い方だが、特出するほどではない。
【人物背景】
医者の家庭に生まれた少年。
母親から受けるプレッシャーや兄に対する劣等感を抱いている。
最終更新:2022年03月31日 22:19