英霊とは「英雄が死後、祀り上げられ精霊化した存在」のことである。
そのため世界の法則から解き放たれており、世界の外側にある「英霊の座」と呼ばれる場所から過去・現在・未来を問わずあらゆる時代に召喚される。
ただし、英霊の「本体」を直接召喚できるのは世界のみ。人間が「本体」を召喚することは不可能であり、
サーヴァントは「本体」を基に各クラスごとの側面を切り出したコピーのようなものである。
ゆえに「英霊としての強さや能力」と「サーヴァントとしての強さや能力」は必ずしも一致しない。
サーヴァントを消滅させても、それは単にサーヴァントが現界できなくなっただけに過ぎず、「本体」そのものが消滅するわけではない。一度消滅したサーヴァントが別の
聖杯戦争で再び召喚される場合もある。
また、英霊は本来「力の塊」であり、生前の人格をほとんど有しておらず、サーヴァントとして召喚された際に聖杯から生前の人格を模倣した人格を与えられる。
聖杯戦争時の記憶についても、消滅後に英霊の座へと帰還した際「記録」として「本体」にフィードバックされる。このため、複数回聖杯戦争に召喚されたサーヴァントは「他の時間軸の聖杯戦争の記憶」も記録として保持している。
ただし、量が膨大な上にそれらの多くは「実感を伴わない記録」であるため、多くのサーヴァントは現界に際してその記録を忘却してしまう。
強烈な印象として残る「記録」は実感として再現され、「他の時間軸の聖杯戦争の記憶」として引き継ぐ場合もある。その場合は現界したサーヴァントに何らかの精神的影響を与えている場合が多く、歴史・伝説上は面識のない英霊と知古である場合や、生前の願望や葛藤が変化している場合もある。
なお、英霊にもある種の区別が存在する。
生前の偉業が称えられ英霊となった一般的な英雄。
そういった英雄たちに本来ならば打倒されるべき存在の反英雄。
そして生前、英雄としての力の代償として死後の自分を星に売り渡した守護者など。
他にも信仰や伝承の有名度などの条件さえ整えば、架空の人物や概念、現象そのものすらサーヴァントとして召喚することが可能。
また、架空の人物、概念、現象を除いた英霊の共通項として自分の死を受け入れていることが英霊であることの絶対条件である。そのため、歴史の中で功績こそは残してはいても、なんらかの事情で死ぬ間際、あるいは死ぬことができなくなったために世界が終わる時まで生き続けなければならない者達は英霊クラスの実力を持っていても厳密には英霊ではなく、そもそも生きているために本来は召喚されることは叶わない存在。
何らかの契約、あるいは特殊な召喚のシステムを介することで、本来のサーヴァントとは若干異なる形だが召喚することが可能である。
最終更新:2019年07月10日 23:37