• 庵野の二次元批判
アニメの女の子って、男にとって都合のいいパターンってのが多いんですよ。…絶対に裏切らない。セックスだけを手に入れるんだったら、お金を出せばできるわけですよ。体の方はそっちで処理して、精神面は絶対に裏切らないセルアニメのほうに行くっていうのは楽なんです。僕はそういうの嫌いなんですよ。(44)

  • エヴァの家族小説性
大義名分でもいいから「私は、自分のためではなくて、人類の平和のために戦うぞ」と言い続ける人がひとりもおらず、だれもが「父さん」「母さん」とつぶやきながら家族小説にあえなく巻き込まれてしまうのは、どうしてなのだろう。
いや、むしろその逆を考えるべきなのかもしれない。もしかしたらこの作品が見る人に大きなインパクトを与えた理由は、そこにこそあるかもしれない、と。だれもが――地球を救う戦士たちさえもが――「他者の語らい」や家族小説の中でしか生きられない、という事実がこれほどはっきり語られていることこそが、この作品の最大の衝撃であり、そしてまた魅力なのかもしれないのだ。(99-100)

  • 碇ゲンドウ=宮崎駿?(148)

  • 庵野の現実逃避非難
アニメーションっていうものが、少なくとも僕がやってきた「エヴァンゲリオン」っていうのが、ただの避難所になるのが、すっごいヤだったんですよ。現実逃避の場所でしかなくて、そこにどっぷりつかることによって、現実のつらさから逃げてるだけで、そこから現実に帰るものが、あまりなかった感じがするんです。どんどんどんどんそこに逃げ込む人が増えてきて、このままだと極論してしまえば、宗教になる。オウム信者と、麻原彰晃と同じになる。ここでうまいことやれば、僕は多分、新興宗教の教祖になれる素質があったと思うんですけど、それがヤだったんですね。クモの糸にすがるのは、おれひとりで十分だ、と。(203)
最終更新:2007年03月24日 23:31