• 労働力の供給過剰
みてきたように、専業主婦という存在が可能である条件は、現金で購入する分に限れば、一人分の収入で一家が暮らせることである。これはまったく単純な条件ではあり、そして調べてみないとわからないことでもない、自明なことだ。そしてこの自明なことは、その社会が、専業主婦を労働市場から外しても、市場で作られるだけのものは作られてしまっているということを、これもまた自明なこととして、示している。……多くの「失業者」を抱えてこの社会は既に長らく存在し存続しており、だから、その同じ長い間「完全雇用」などというものが達成されたことはないし、それは必要とされたことでもなかったということである。(14)
最終更新:2007年04月17日 20:09