• ご町内が舞台
女の子の国[女の子向けアニメ]の舞台は現代である。宇宙や地球といった誇大妄想な概念はあまり出てこず、事件はもっぱら地域社会や学校の周辺、ご町内で起きる。(26)

  • 男親の目から女の子向けアニメを見る。
[女の子向けアニメの主人公は]テレビの前の女児にとっては憧れと感情移入の対象である(男児はたぶんこんなテレビは見ていない)。と同時に、大人の男の中にも、じつは隠れファンがいるのだ。なぜか。女の子の国は、ファッションと恋愛(とその延長にある結婚や家庭)が絶対価値をもつ「私的な」社会である。魔法少女は、視聴者であるお嬢ちゃんよりは親御さん、とりわけ男親の目から見た「理想的なうちの娘」として描かれている。少なくともそう考えると、つじつまがあるのである。(45)

  • 七光り娘
採用差別があるほどだから当然だが、[男の子向けアニメに登場する]地球防衛チームに入るには、親のコネが絶大な威力を発揮する。……一般に、チームのスタッフが御用学者や偉いさんの娘(孫娘)であることは、採用する側にとっては「身元に間違いのないお嬢さんであること」を意味し、博士の側からいえば「家の外でも自分の目の届く範囲に娘を置いておくこと」を意味する。そんな娘だからこそ「男の職場」へのお出入りを例外的に許されたのだともいえるし、当の娘にしてみれば「パパの威光や権力が及ぶ場所」で仕事をするわけだから、けっこう気持ちがいいだろう。(50-1)
最終更新:2007年04月22日 12:38