• 宮廷風恋愛(101)
宮廷風恋愛はまさしく遭遇のトラウマを避けるための方法です。……宮廷風恋愛がやっていることは、性的関係を不可能なものとして位置づけ、無限に延期することで、実際にそのリスクを引き受けるというトラウマを回避することです。

  • セクシャルハラスメント(103)
また、より一般的にセクシャルハラスメントに関する話題もきわめて疑わしいと思っています。というのも、ハラスメント(嫌がらせ)というのは、実際には隣人との遭遇の別名であるからです。率直に言いましょう。隣人との真の遭遇はどれも嫌がらせの形態なのです。

  • 現実と仮想現実(138)
避けられるべきはまさしく、いわば現実的な現実とは単なる多種多様な仮想現実の中の一つにすぎないという考え方、あるいは時々聞かれるように、現実とはもう一つのコンピュータ・ウィンドウであるという考え方でしょう。

  • 9.11について(143-4)
九月一一日に起こったことは、現実が想像的な世界に侵入したのではなく、正確には遠く隔たったスクリーン上で空想的に認識されたものが現実に侵入したのです。

  • 犠牲者論(201)
セクシャルハラスメントに対する中流上層階級的な犠牲者論や、人種主義的な発言の見逃しなどを、第三世界の被害者が被っている恐ろしい苦難と同じレヴェルだとするのは単純に恥ずべきことだと思っています。
最終更新:2007年02月17日 18:34