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 「君は、魂のカケラだよ。」

 突然、子供のような声が聞こえた。
 その声がしたほうに、俺は振り向いた。

 黒い服に、フード付きの黒いマントで、大きな鎌を両手で持っていた。
 顔付きは、声と比例するようで、どこからどう見ても子供であった。

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     ◆     ◆     ◆


【北西 ホテルのフロント 5:58(放送直前)】

走馬闘志は考える。
この少年の姿が、あの灰楼総帥のそれと瓜二つである事が気になるのだ。
マスクが割れて顔が見えたことも、その疑念を増長する理由になった。
気絶して目を覚まさないが、あの時壇上で見せたシニカルな笑みをさせれば、本人と見間違える事は必至に思える。

思考に費やしながらも闘志は身体を休めた。これで能力もフルに使えよう。
自分、ヨミ、この少年の例から汲むと、割り当てられたのは"1人1能力"が原則だと推測できる。
だが、能力を応用的に扱えば。それだけ使い勝手も変わり選択肢も増える。勿論戦闘に限らず。
その選択肢に『首輪の解除』が含まれれば御の字だ。

この首輪が文字通りネック。
首輪の爆発という枷さえ無ければ、さっさとこの会場からおさらばする事も、徒党を組んで主催者へ反逆することも可能である。

後は、『どうやって能力が取り上げられた』か、また『どうやって拉致、転送した』かも不明だ。ここが正直、一番解明できない部分でもある。
灰楼に能力を無効化する人間がいるのか、それとも総帥やセンライの本質がそうなのか。推測の域を出ない。
もし能力でどうこうされているならば、その能力を発動させている術者を叩けば"クレイジー・ソリッド"は元に戻るはず。今の"時の力"がどーなるかはさっぱりだが。
勿論これらも推測の域は出ない。


さて、色々考えたが、放送が始まるまでの時間で大体の方針は固まった。

1、殺し合いに乗った人間を叩きのめす
2、首輪をはずす → 解析や分解が出来る人間を探す
3、主催者を潰す → 能力、戦力、情報の補充

特に情報はこのホテルに居座っている限り入ってこない。いや、例外としては放送があるか。首輪がけたたましいブザー音を鳴らす。
正直癪ではあるが、この"ガキ"が起きるまでは今始まった放送に耳を傾けるとしよう。時計を見ると丁度6時。
センライの愉快そうな声がホテルのロビーに響き渡った。

『あー、あー。テステス』



     ◆     ◆     ◆


【西の病院 8:00】

右手にクロアを握りしめ、病院の正面出口から外へ出た。
病院で休憩する事たっぷり2時間。何よりクロアと話せた事で体調は万全になったみたいだ。今の僕なら誰にも負ける気はしない。
エリシャ、だったかな。あの娘とやり合った時は、クロアは唯の"大鎌"にすぎなかった。でも今はクロア自身が協力してくれる。
全ては優勝して、殺してしまった人を生き返らせるため。さらに言えば、クロアは僕の罪を無くすためにこの提案をしたんだ。
それが分かっているから嬉しい。何より、この提案は"優勝しなくては成り立たない"という代物だから、僕の強さを全面的に肯定してくれているといっても過言じゃない。
ふいにクロアが話しかけてきた。

「こうちゃん」
「何?」
「これから長い戦いになると思うけど、油断したら駄目だからね。まさかこうちゃんが負けるとは思わないけど・・・」
「任せてよクロア。僕は死神だし、第一こういう勝ちぬき戦は死神の試練でこなしたじゃないか」
「でもあのエリシャって子も物凄い強さだったし、この会場に集められた中にはこうちゃんに匹敵する強さの人がいるかもしれないよ」

勿論こうちゃんの強さは知ってるけど、とクロアは付け加えた。
僕は、クロアの気遣いに感謝しつつも、大丈夫とだけ答えた。そう、大丈夫。クロアと僕が組んで負けることなんて無い。
朝日を背にした僕に、クロアに当たった光が反射し、勇気をくれたように思えた。

東の方向へそのまま歩くことにしたのも、クロアの提案だった。
今まで移動した事のある"知っている道"の方が、何かと有利なのではないかという点と、もうひとつ。

「あの女の子がまだ気絶しているかもしれない。気を失っている間に命を狩り取ってあげようよ」
「赤い髪のお姉さんの事?・・・クロアは優しいね」
「きっとあの人は目が覚めたら、抵抗するよ。それに、こうちゃんが殺し合いに乗ったっていうコトを知ってる人だから。
 噂が広まると、集団でこうちゃんを迎え撃ってくるかもしれない」
「そうだね。僕としては臨むところだけれど・・・クロアの言うとおりにする」
「うん、ありがとう」

歩を進め、1時間かからずに先ほどの戦闘の跡地にたどり着いたが、閑静な住宅街には誰にも居なかった。
意識を戻して、移動したのだろうか。
まあ、あまり問題は無いけど、と僕は思った。

「どうしようか、クロア」
「今は丁度地図の真ん中だよね。もう少し上(北)に行けば"禁止エリアを含めない中心"になると思う。
 次にどこが狭まるにしろ、中心にいた方が移動しやすいと思うんだ」
「分かったよ。じゃあここを左に曲がって―――そのまま少し北上だね」

ああ、なんて頼りになるんだろうか。
やはり僕にはクロアが必要なんだなと思う。別に気のままに暴れまわってもいいのだろうけど。
そろそろ誰かに遭遇しないかなあ、なんて僕は思った。

そんな願いが叶ったのか、叶わなかったのか。
目の前に朝日を一身に受けている、緑色の髪をした女の人が立っていたのを見つけた。


     ◆     ◆     ◆


【中央住宅地 ショッピングセンター大駐車場 9:00】

リースはその姿を視認した瞬間に駆け出した。
大きな駐車場に足を踏み入れた瞬間だった。巨大なショッピングセンターに備え付けられた駐車場らしい。
恐らく休日には多くの人でにぎわうだろうそこは、誰もいない事で妙な不気味さを孕んでいた。
勿論利用者が不在という事から、車は1台も停まっていないため、広い場所に忽然と悠然と歩く緑髪の女性は嫌というほど目立った。
先手必勝。実力があるにしろ無いにしろ、殺してかかると決心した直後だ。迷わず僕とクロアで命を狩り取る!

カティやエリシャとやり合った時のそれよりも、遥かに速いスピードで緑色の髪をした女の人へ駆ける。
うつろな目をしていたその人は、こちらに気だるそうに眼を見やった。

「悪いねお姉さん―――死んじゃいなよ!!」

一撃決殺、死神の大鎌の先端が、その首筋に立つ。
血しぶきを上げ、死体が1つ出来上がり、優勝への第一歩をクロアと共に刻んだ。

――と、思ったのに。


「元気がいいですね。殺し合いに乗ったんですか。大丈夫、私もですよ」


空振りをした自身の鎌を、信じられないといった顔で見るリース。
その背後に先ほど標的にした女性、ディアナが、これもまた悠然と立っていた。
ディアナ=クララベラ=ラヴァーズ。白いコートには、血が付いていた。恐らく、返り血。


「こうちゃん!」
「分かってるッッ!!」


一瞬で背後を取られた不覚から、呆然としていたリースをクロアが一喝。リースが見えなくとも、クロアが見えればその情報を伝えられる。
お互いをフォローする形の戦闘スタイルでこのゲームを勝ち進むと決めた。病院を発ってからの初戦!

ゆらりと残像を作りながら、ディアナがしたように背後を取る。
背中から命を狩るのは死神の専売特許。試練で身に着いた、死神の業。
ディアナの後頭部を見ながら横一閃。ディアナはそれを振り向きもせずに右手でキャッチ、ピタリと止める。

「こ・・・こうちゃんのフルスイングを!?」
「ふ~ん。意思のある武器ですか。面白いですね、そんなものまで支給されているんですか」
「・・・!」

鎌を握る手を回転させることで、リースはディアナに掴まれていた刃先を振りほどく。
次いで体勢を低く屈め、再び姿を消す。無論、先ほど行った高速移動。闇であればさらに姿を消せたが、文句は言えないだろう。
必要最低限のフェイントを織り交ぜ、すぐさま突進。アッパーカットのように、鎌を切り上げる。

「クロアは―――僕の大切な友達だ!馬鹿にするなぁああああああああああぁあ!!」

スパリ。ディアナの前髪が切れ、数本宙に舞う。だが、ディアナに外傷は無し。
当の本人は顔を顰める。

「嫌ですね。髪は女性の命なんですよ。大切っていうならこっちの方が大切です、まったく」
「うるさい!そんなものよりおとなしく僕に殺られなよ!!」
「ふうん。暴言吐いてるだけあって、そこそこの実力はあるみたいですね」

騎士団レベルに到達しているようで、及第点ですと、ディアナは告げた。
ひどく馬鹿にされたように感じたリースは、再び攻撃を再開する。この女の人はどうにも噛み合わない。

クロアの赤い宝玉部分を煌めかせ、無数の斬撃を繰り出す。尽きる事のない、円運動。
空気を高音で震わせるソレは、無尽の挟撃。
成程、無茶をする攻撃に見えて理にかなっているのは、この武器の指示か。ディアナは1人納得する。

ひょいひょいひょいひょい。

紙一重よりもやや大げさに避ける。さっきの髪を切られたのが少し気にかかるのか、余裕を持っての回避。
それを待っていたのか、鎌から鶴の一声が発せられる。

「今だよこうちゃん!」
「分かった、クロア!」

息がぴったり――というのもおかしな話だが――の、まさに一心同体の攻撃。ディアナの着地を見据えたように、一撃。
必殺、そして決殺。鎌の先端がディアナのこめかみを射抜かんと疾走。
だがやはりというべきか、それを受けるのはディアナ=クララベラ=ラヴァーズ。
ヒメルの決死の一撃をいなす最高峰の実力は伊達では無い。
そして何より、タイミングが悪かった。それは攻撃のタイミングでは無い。"出会ってしまった"タイミングに他ならない。
どういう事かと言うと――。

ばしん!!
強烈な音が、ディアナに刃が刺さらなかった事を示す。

「あんまり仲好しこよしを見せつけられるのも腹が立ちますね。あと、君たち調子乗りすぎですよ
 "自分たちが一番強い"ことを前提に殺し合いに乗ってるんじゃあないですか?」

――彼女は虫の居所が悪かった。



さかのぼる事3時間程前。
シィルに足止めされていたディアナは荷物をまとめ、学校を出発しようとしていた。
さて、先ほど逃げたヒメルとジーナを追って早めに始末をするか。それとも、警戒させるだけさせて他の方向へ移動するか。
すると突然首輪がけたたましい音を奏でた。これが定時放送だと認識するのには時間は要さずに、ディアナは頭のスイッチを切り替える。
センライが嬉々として放送を進めていく。情報を聞き逃すまいと名簿を取り出し、ペンを走らせた。

『さて、それでは本題だ。まずは殺された人間の名前を"死亡した順番で"言うぞ。大事な人が殺されていないといいな』

『【リレッド=ルーヴィス】』

自分の義理の妹の名が最初に読み上げられる。
既に朱で色は付けてある。
この殺し合いに乗った、きっかけ。

『【リッター=シュナイド】』

同様に既に朱色はついている。
この殺し合いに乗る最後の駄目押し。
これで後には引き返せなくなった。

『【リメイカー】 』

・・・・!!
覚悟していた、このゲームに乗ると決めていた時から、こうなる結果は可能性として頭に叩き込んでいた。
しかし、傍から見ても明らかに分かるほど、ビクリと身体が動いてしまった。あまりにも、早い。
この程度で決意を鈍らせてどうするか。ゲームに乗ると決めたなら、最後まで貫かねば唯の愉快犯にすぎない。
リレッドは唯の犠牲で、リットは浮かばれず、シィルは犬死以外の何物でもなくなる。

次からの死者が呼ばれたが、機械的にペンを動かしメモをとるだけだった。
心を殺す。滅私の覚悟が無ければ、ディアナは救われない。

放送が終わり、やり場のない怒りが己の中にこみ上げていたが、最早外見からはそれを察する事叶わなかった。
そんな中、廊下を一歩一歩踏みしめると、『情報教育室』という部屋で何かが明滅しているのが見えた。
中に入るとそこには30台ものPCが並んでおり、その中の1台の電源が付いていたようだった。
どうやらこの学校のコンピュータールームのようだ。


 ――既に見つけている人間もいるだろうが、会場内にはある程度のインフラは備えられている。
 ――僅かながら会場内の情報をネットで閲覧する事も可能だ。
 ――有効活用するといい。内容を信じるか否かは諸君ら次第だが、な。


数分前に行われた放送で、センライがそう言っていたのを思い出す。
真偽は兎も角、閲覧して損は無いとディアナはそのPCのスクリーンセーバーを解除。
すると画面にはチープな『灰楼ロワイアル特設サイトへようこそ!』というロゴが現れた。思わず舌打ちをする。

"死亡者一覧"という項目のみにリンクがあったので、それをクリック。
すると、死亡者の一覧と、その"死亡した場所"のみが表示された。
先ほどの放送で流れた名前の順と同じ整列をしてある事から、時系列順だと推測した。
一瞬この情報の真偽を疑ったが、『リッター=シュナイド(リット)』と『マイクロマスター・ケット・シー・タイプフサルク(シィル)』の横に、
『学校』と明記してあったことから、この情報に嘘偽りは無いと断定できた。

そして、目に着いたのは、リメイカーの名に並んで表示された地区名。地図と照らし合わせると南西に位置するソレは――【展望台】。

(丁度中心部を挟んで反対側ですか)

別に彼の亡骸をどうこうするわけではない。むしろ興味があるのは、彼を殺した参加者。
この鬱憤を晴らせれば僥倖。どの道参加者は全員排除する。だが、後に生き返らせるとは言え―――

思考停止。駄目だ、そこまで深く考えると、後に親しい人が死んだ場合にまた傷つく。そんな余裕は無い。
リレッドに次いで、アステリアが次の放送で呼ばれる可能性だってあるのだ。仇討なんて考えない方が賢明だ。

けれども。自然と足は南西の方角へ。展望台へと歩み始めていた。

(まあ、別に行く充ても無いですし、ね)

そしてあわよくば、リメイカーを殺した人間に八つ当たりでもするか、とディアナは頭の中に考えを浮かべた。
このフラストレーションを、ぶつける相手がいないものか。だが、彼を殺したエヴァは、既に死亡した事を彼女は知らない。
怒りと哀しみを心に抱えながら、ディアナはエリア中央へと足を踏み入れたのだった。
彼女は、飽くまで滅私の覚悟で殺し屋(スナイパー)として、このゲームに乗り続ける。


そんな直後で、喜び勇んで襲いかかってきたリースに苛立ちを隠せないのは仕方が無い事だった。
何も感じず、何も考えず、目の前の快楽を追い求めるように見える子供が、彼女にとって疎ましく、そして苛立たしさを狩りたてた。

「クソ!なんで当たらないんだ!」
「こうちゃん、この人は強い!落ち着いて!」
「分かってる、クロア! 死神の鎌(デスサイズ)の使い方・・・・見せてやるから!!」


再び横に鎌を薙ぐ。それを大きな隙だと見たディアナは一歩前進し、リースに肉薄する。当然刃は当たらずに、その内側にディアナが入り込む形になる。
にやり。リースの口元が歪む。これで、今度こそお終いだ!
全力で鎌を手前に引く。そう、リースの狙いは先端部分を刺し貫く事では無く、奥から手前に引く軌道上にディアナを誘導する事。
無防備な背後――後頭部に刃を迫らせ・・・一気に引き抜いた。

「・・・・、な、に!?」
「!? こうちゃん!?」
「だから、無駄だって言ってるでしょう」

が。
万力のような強さで鎌を掴み、リースにとっての全力での引きをディアナは止めた。がくんといった衝撃がリースを襲うがそれどころではない。

「ク・・・クロアを・・・離せッ!」
「だから君たちは"仲好しこよし"過ぎるんですよ。人質にしろって言ってるようなもんですからね」
「こ、こうちゃん!」

ディアナは片手。リースは両手でクロアを握るが、びくともしない。リースの頬に汗が流れる。

「それにしても、こんなに喜んで殺し合いに乗るなんて。まあ私も楽しくて殺し合いをやっているクチなんですがね」
「・・・違う、僕は――!」
「まあただの快楽殺人者に説教なんてしませんよ。でもま、その様子じゃあ今までに何人か殺してそうですね」
「! ああ、そうか。お姉さんはもしかして大切な人が会場にいたのかな! もしかして僕が殺しちゃったかもね!」


ぴくり。ディアナの動きが一瞬止まる。
しめた、とリースは思う。ちょっとした軽口が、動揺を誘えたようだ。このまま煽れば握力も鈍るかもしれない。


「さっきの放送で誰か大切な人が呼ばれたんだね。それは残念だよね――でも僕が殺しちゃったのかもしれないよ。フフフ・・・ハハハ・・・」
「・・・・・・れ」
「ハハハ・・・ヒャハハハハハハッハハハッハハハ・・・え?」
「黙れと言ったんです」

瞬間。ビシリとクロアの柄に亀裂が入り、リースの身体が衝撃に襲われ遥か彼方に吹き飛んだ。
一直線にショッピングセンターの3階部分の外壁に到達し、轟音を立ててリースの身体がめり込んだ。血ヘドを吐くリース。
遅れて、自分の胸部が拳の形に著しくへこんでいる事から、この衝撃は今クロアを握っている女性が生み出したものだと分かった。
肺にまで容易に達したこの攻撃で、息をする事も叶わない。べしゃあ。瓦礫とともに地面に倒れこむ。
意識どころか、命も手放しかねないこの攻撃でも、なんとか気を失わなかったのは、目の前にクロアが取り上げられている様が視界に入っているから。

「こうちゃんッッ!!」
「黙れと言ったはずですよ」
「こう――あぁあッ!!」
「う・・・クロ・・・ア・・・・ガハッ・・・クロアを・・・離・・・せ・・・」

ぎりぎりぎりぎりぎり。ぱきぱきぱきぱき。
ただの握力で、クロアにヒビが入る。

「大切な人が、こうなるのってどうですかね」
「やめ・・・ろ・・・」
「こう・・・ちゃん、逃げ・・・て!」
「・・・まだ仲好しするわけですか。その心持は感心しますけど、自分たちだけでそれを完結させてるのはどうでしょうかねぇ」
「う、あああぁ!」
「クロア・・・!」

アスファルトにクロアを突き刺し、悠然とたたずむディアナ。
だが、最初に見たときよりも、遥かに纏うオーラが違った。

「ねえ、"こうちゃん"」
「クロア・・・以外が・・・こうちゃんって・・・言う・・・な・・・!」

挑発するように言うディアナに、普段なら喰ってかかるリースだろうが、それ以上に今気にかけるべきはクロアの安否。
クロアが無事なら、それでいい。そう思った矢先。
ディアナは両手でクロアを握りしめた。右手は時計回り。左手は反時計回りに。ギリギリと中心部に圧をかける。

「そんなに大事ですか? コレが。」
「うああぁあああぁあッッ!」
「やめ・・・ろ!やめろ・・・!!」
「残念でしたね、"こうちゃん"」
「やめろ!やめろ!!」

必死に力を入れて立ち上がろうとするリースだが、身体がそれを許さない。這いつくばって、なんとか距離を縮めようとするも、致命的にまで距離が離れている。
そんな様を見たディアナは、さらに力を入れ。

「これで、終わりです」
「やめろやめろやめろやめろ!!!やめろおおおおおおおおおおおおおおぉおおぉおおぉ!!!」
「・・・・ごめんね、こうちゃん」

最後にクロアが発した言葉が耳に届いた瞬間。
クロアは甲高い音を奏でながら、真っ二つに折れた。



     ◆     ◆     ◆




【北西 ホテルのフロント 6:15】


闘志は怒っていた。これ程までに犠牲者が出ている事に。
こんな軽々しく、命を散らす権利が灰楼にあるのか。
そもそも、こんな箱庭に連れてこられただけで、嬉々として殺し合いに乗るような人間がいるのか。
ならば何故自分はそれを止めていない。何故、動いていない!

身体が自然とホテルの外へ向かうが、それ以上に動揺も走った。
勿論知り合いの名前が呼ばれたからというのもあるのだが、その中に"あってはならない名"があった。

「クソ野郎が」

誰に向かっての言葉か。発した本人すら知らず。
このゲームの主催者か、ゲームに乗った人か、助けられなかった自分か、それとも――死んでしまったリメイカーに向かってか。
怒りにまかせてこのまま外へ歩を進めていこうとはするが、それ以上先に進むことはなかった。
こみ上げる嗚咽を隠そうとしながらも、溢れる大粒の涙をぼろぼろと落とす少女がすぐ傍にいたからだ。

「う、うう、ぐすっ」

リッター=シュナイド。その名が呼ばれた瞬間に、楽観的思考で進んでいたヨミの頭に、金槌で打ちつけられたような衝撃が響いた。
あのしぶとい輩が早々に死ぬわけないと、そう決めつけてしまうのは簡単だ。
だが、そんな、破滅的にまで楽観に思考を傾けるほど、ヨミは愚かでは無かった。
だから今は――受け入れる時間。

「ぐすっ・・・おい、ベルト」
「なんだ」
「主催者は人を生き返らせられるとか・・・ぐすん、言ったな。なら、アイツらをふんじばればリットは生き返るのか?」
「さてな。そういう能力があるのかは確証が無ぇし、優勝したからと言って連中が約束を守るとも限らねえ。だが、可能性はある」
「勿論私は、優勝なんて眼中に無いぞ。"主催者を倒して"、かつ"蘇生方法"を吐かせる事が、私の――」

 世界征服の、最低限の一歩だ。ヨミはうるんだ眼で、そう闘志に訴えた。

「・・・いい覚悟だな。だが殺しに乗った連中も多い事は死亡した人数で判明している。しかも手だれの参加者だ」
「リットやバーテンを倒せるヤツを、相手にするというわけだな」

闘志は無言で肯定の意を返す。

「能力が使えないとかいったハンデがあったとしても、元々の地力や戦闘経験を覆すことは容易じゃあ無い。
 さっきのように能力の暴走でこうなったのかもしれねえが、恐らくそれ以上にこの会場に渦巻いているのは――」
「――恐いと思う・・・心・・・」
「ああ、最初に殺害された【リレッド=ルーヴィス】と同じような目に遭うかもしれないという恐怖心が会場の異常性を作っている」

恐怖心と強迫観念。そしてその全ての原因は、言わずもがな。参加者全員に共通し、命のたずなを握られてしまっている、

「この首輪のせいだな」
「そうだ。この首輪さえ無ければ、脱出だろうが反抗だろうが可能だ。恐怖に駆られて殺し合いをしている人間もいなくなる。だが――」

そう。首輪さえクリアすれば、この灰楼ロワイアル(ゲーム)は攻略したも同然だ。だが逆に、だからこそ、解除の難しさを物語っている。
そのためにも技術者、あるいは解除できる能力者が必要だと闘志はヨミに提案した。勿論、灰楼の弱点となる情報も必要だ、とも。

「・・・私のデンダインがあれば、一時的な解除は可能だったと思うぞ。あ、もしかして、元々爆発とかもしないかもしれない!」
「首輪の爆発自体がブラフってのはありえねぇ。最初にしっかり爆発する様を見せられたしな」
「むむむ・・・そうか・・・」

悩むヨミ。珍しく頭を働かせる彼女は、眉をひそめて腕を組む。
その様子を見て、闘志は既にヨミは放送のショックから立ち直っている事を感じ、感心した。
しかしここでいくら抗議していても始まらない。首輪の解除には目途を付け、早急にゲームに乗った人間を無力化せねば―――


「首輪の解除なら、可能だよ」
「「!!?」」


その瞬間に、聞き慣れない声がロビーに響いた。
ホテルの柱に括りつけられ、身動きできないが故に、あまりの怪我に動く事は叶わないが故に、気絶していたが故に。
その少年が流暢に喋りだすとは、思っていなかった、闘志とヨミは、驚く。
そして何よりも、その発した言葉に、驚愕した。

「・・・テメー、そいつァ本当か?」
「ああ、本当だ」
「何よりお前に問いただしたい事が山ほどあるんだがな。まずは・・・お前は何者だ?」

深めに被ったヘッドベルトが、眉の下まで影を落とす。その下から覗く眼光は――鋭く。
闘志は少年の正体を見極めんと、彼を睨みつけた。

「自己紹介が遅れたね。僕は―――あの主催者の弟。通称、アップル=パースは僕の姉だ」
「ッ!」

血縁者。まさかここまで近しい人間だったとは。
外見が瓜二つなのは兎も角、オーバーコートから帽子までがそっくりそのままというのも、何か作為的なものを感じる。
"よほど狙わなければ"、ここまで示し合わせたペアルックには成り得ないだろう。
しかし――。

「そうかい。だが、肉親をこんなゲームに放り込むってのがお前らの組織のやることなのか」
「・・・いくつか誤解しているようだけど、僕は灰楼の組織員ではないし、姉さんと友好関係にあるわけでも無い。
 僕は姉さんを恨んでいる、敵対していると言ってもいい。とは言え、姉さんが僕の事を知っているとも限らない。僕は一方的に、姉さんの事を調べた」
「ぬ? 言ってる事がよくわからんぞ! もっと分かりやすく言え!」
「・・・その前に、この縄をほどいてくれないかい。あと、現状も説明して欲しい。
 あのマスクを手に取ってから記憶が無くて、身体がボロボロになっている所を見ると――
 能力が暴走して、その代償に記憶が無いといったのが正しいのかな。さっきの首輪からの音で意識が戻ったんだけれど、その時はまだ朦朧としていてね」

少年は、気丈にはふるまうが、それでも全身の筋繊維が断裂し、右拳も骨折している状況だ。
全身から、汗がにじみ出ているのを、歯を食いしばり、自分のペースで相手を捲く。
飽くまでも、目の前の2人が自分を拘束しているだけという材料から、殺し合いに乗っていないと推測した上でだが。

「ああいいぜ。だが少しでもおかしな真似をしたら、その瞬間に『時の力』を叩きこむぜ」
「分かったよ。僕は何もしないし、何もできない。この会場に、僕にとって身近な人なんていないし、知ってる人間も数少ないみたいだし、ね」
「うむ。今ほどいてやるぞ」

ヨミが少年を縛り付けていた縄をほどいている間に、自由な首を動かし、周囲がホテルであると確認する。
涼しい顔を装いながら状況整理をする少年は、縄が完全に解かれたのを確認すると一息ついた。

「ふう――、それじゃあまず、このゲームが始まってから今までの経緯について整理させて欲しいな」


少年曰く、ゲームが始まって地図と名簿をチェックした後、自身が西の病院近くにいる事を確認。
そしてあの支給品――デスマスク――に触れ、そこから意識が無くなった。という事だった。
恐らくそこから能力に寄生され、振り回されて暴走していたのだろう、と言う事が判明した。
ようするにゲーム直後から意識が無くなっていたのだ。
支給された支給品に意識を喰われるという事もありうるのか、と闘志は1人俯く。

「つまり、僕が情報として持っているのは――最初の開会式ぐらいしか無い」
「ふむ。災難だったな!」
「ここまでボロボロにしてくれて良く言うよ・・・。ええと」
「ヨミだ!貴様も私の部下にしてやろう、我が世界征服計画のな!・・・で、こっちはベルトだ」
「走馬闘志だ。お前の名前は・・・もしかしたら名簿に書いてある"弟"ってのがそうなのか?」
「そうみたいだね。本名を書くと姉さんの名前も割り出される可能性もあるし、代替的な処理だろう。
 ・・・そうだな。本名を明かす事はしたくない。僕の事は、T・M(ティム)と呼んでくれないかな」
「オイ、情報出し渋ってるんじゃあ無いぞ。お前の姉の事が知りたいんだ。
 俺はヤツ等の事をロクに知らねーのに一方的に殺し合いゲームに参加させられてるんだ。犠牲者も出てる」
「自分の身元を話したくない人間だっているんじゃないか?君もそうだろう。
 そのマスクは・・・素顔を見せないのは何らかの理由があるからじゃあ――――無いかい?」
「うるせえ。勝手だろうが、ンなもんよ」
「そうだ。だから僕は勝手にさせてもらう。だが、君たちが知りたいと思う情報は、僕が知ってる範囲で教えたい。
 何故なら、ゲームの反逆が成り立てば、それが僕の"姉さんに対する復讐"になるからね」

何やら雰囲気が剣呑になりそうな事に一瞬難色を示したヨミだったが、それよりも話題の本質が核心に迫ってきた事を察した。
ぎしりとソファーがきしむ音がした。ホテルのロビーに備え付けてある机を囲み、高級そうなソファーをに体重を預けている3人。

「で。先に僕が気を失っている間にされた放送の内容を聞かせてもらってもいいかな」
「うむ。安心しろ、一言一句私が書き連ねてるからな!」

ヨミが薄っぺらい胸を張る。えっへんと鼻高々にするだけあって、見事なまでに書洩らしが無かった。
速記ならお手の物!という感じで記述を進めてあったが、リットの名の部分で微妙に文字が歪んでいた。

「ふむ。成程ね。姉さんは出張らずに、センライって人が放送をしたわけか・・・成程」
「何一人で納得してんだよ」
「ああ、そうそう。忘れていたけど、ちょっとペンを貸してくれるかい」
「? いいぞ」

ヨミが持っていたペンと紙を自称ティムは、受け取った。そしてさらさらと何か書き―――2人に示した。


『今現在、首輪を介して盗聴されている』


ニヤリと不敵に笑みを浮かべるその表情は、総帥のそれを彷彿させた。
彼らの対談は、続く。


     ◆     ◆     ◆


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 「嫌だ・・・俺はまだ死にたくないんだ!」
 「・・・仕方ない。なら試練を与えるよ。」
 「試練・・・?」

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【中央住宅地 ショッピングセンター大駐車場 9:15】


「やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろおおおおおおおお!!」
「肋骨の一本か二本は折れてるはずなのに・・・タフですねえ。でもま、暫くは動けないと思いますが」

ディアナは真っ二つに折れた鎌を、刃の先をつう、となぞり、そして更に折った。
バキン。繰り返す。バキン。繰り返す。そのたびに、クロアの絶叫ではなく、リースのソレが駐車場に木霊する。
やがて、かつての大鎌は、無残にも宝玉の部分しか残らない状態になった。その部分だけをディアナは手に取る。

「これで持ちやすくなりましたね」
「・・・殺してやる」
「そんな満身創痍で、這いずり回っても私には一歩も届きませんよ」
「殺してやる。コロシテヤル。コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル
 コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル!!!!!!!」

「ああ、それと・・・まだ"コレ"は生きていますよ。かろうじてですが。返して欲しいですか?」
「ッ!!!」
「『首輪を7つ』持って来なさい。そうすればコレを返しましょう。言ってる意味、分かりますね?」

私とは別のところで殺し合いに乗りなさい。人数減らしをして、その証明をしなさい。
それを行えば、クロアを返す。そう言っているのだ、ディアナは。
赤い宝玉を、頭上に投げ、キャッチする。光る様を見て、さらにディアナはリースに告げる。

「優勝でこの"クロア"の復活を願うとしても・・・原型が無くちゃあ無理でしょうね。もし約束を反故にするようだったら・・・粉々に破壊しちゃおうかな☆」
「やめろ・・・これ以上クロアに、手を出すな!!!」
「そうですね。大体1人1時間だとすれば、7時間。その間に、死ぬ気になって集めなさい」
「く・・・!」
「返事は?」
「・・・分かったよ」

歯を食いしばり、こみ上げる怒りと意識を奪いそうな痛みを堪え、リースはそう答えた。
一刻も早くクロアを取り戻したいし、何よりこの女をぶち殺したい。だが、クロアの安全が一番大事だ。
殺したい、殺したい、殺したい。
どす黒い感情がリースを襲い、強烈な衝動となって身体を突き動かそうとするが、身体の状態とディアナのプレッシャーがそれを許さない。
一分の隙も無い。リースが何か行動を起こせば、ディアナは間違い無く手元のクロアを粉々にする。そんな余裕を持って彼女はこちらを見ている。
だから、ディアナに上辺だけでも従わざるをえない。勿論、心の中では平伏するはずも無いが。

「それじゃあ、7時間後に―――ここに戻って来なさい。もし、首輪が足りなかったり、時間に間に合わなかったら・・・」
「やめろ!必ず、首輪を集めてやる!だからクロアには何もするな!!」
「・・・精々頑張りなさい。では」

告げると、ディアナは忽然と姿を消した。それを見たリースは、気力だけで繋ぎ止めていた意識を失い、アスファルトに伏せた。
クロアを人質に取られ、殺意と狂気と復讐と優しさが織り交ざった感情のまま、死神は倒れる。
動けるのはいつになるか。
クロアを助けることは出来るのか。

誰も、知らない。

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 散らばった魂を、一人で探しだす事が試練。子供の死神はそういった。
 制限時間は7時間。魂も7つ。

 「ただし、時間内に探さなければ、君は完全なる死を遂げる。そして、強制的に地獄へとむかう。」
 「いいぜ、やってやろうじゃないか。地獄になんか落ちてたまるかってんだ!」
 「フフフ・・・楽しみにしてるよ」

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―――奇しくも、彼が"試練"として提示した条件と酷似していたのは、運命の悪戯か。


【北西 ホテル1Fロビー/1日目/早朝】

【ヨミ@Vulneris draco equitis・basii virginis】
[状態]:健康
[装備]:ヴァルグラウズ @ヒメル
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本:殺し合いに乗らず、仲間を集める
1:・・・盗聴!?
2:引き続きティムから情報を聞き出す
3:ヒメルのヴァルグラウズを返す
4:夢はでっかく世界征服!
5:闘志との面識について、食い違いに疑問
6:ヴァルグラウズの能力をおぼろげに理解

(備考)
支給品の精神寄生をヴァルグラウズで断ち切る事が出来る事に成功しました。


【走馬闘志@吼えろ走馬堂】
[状態]:健康
[装備]:式神・皇帝と書かれた紙 @皇帝(理由のない日記)
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本:危険人物のみ排除
1:・・・盗聴!?
2:引き続きティムから情報を聞き出す
3:反主催者を集める
4:殺し合いに乗った人間を叩きのめす
5:首輪をはずす
6:主催者を潰す

(備考)
参戦時期はクレイジーソプラノがクレイジーソリッドに変わった後のいつか。
極無の魔眼+『時の力』をどうやって使ったかは不明。
彼なりの能力へのアレンジが加わった物 ⇒ 回避主体の戦闘スタイルと判明。
ヨミとの面識が無いのはなぜだろう。参戦時期?灰楼の処置?不明。


【ティム(総帥弟)@誰かの館】
[状態]:体力消費(小)・精神消費(小)・右拳骨折・両足筋肉断裂・頭部裂傷
[装備]:無し
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本:反逆を通して姉へ復讐する
1:首輪の盗聴機能について話す
2:首輪とその他の情報について引き続き闘志とヨミに話す
3:自分の考察をまとめる
4:身体の状態が著しく悪いので、なるべく動きたくは無い

(備考)
参戦時期は誰かの館SS2『ただそれだけのために』の最後の戦闘中、歴史改竄を行った直後。
そのため、リレッド・アカル・トーイを若干敵視しています。
首輪について多数の考察を持っています。首輪の解除が可能かどうかは不明。
偽名は、本名の「槇嶋智樹(まきしまともき)」のイニシャルを取っています。今後本名を名乗るかどうかは不明。


【中央住宅地 ショッピングセンター大駐車場/一日目/朝9:30】

【リース@NOVELS ROOM】
[状態]:右腕に噛み付き跡、体力消耗(大)、精神消耗(大)、肋骨2本骨折、胸部打撲、気絶
[装備]:無し
[道具]:地図
[思考・状況]
基本:殺し合いに乗る
1:・・・・・・・
2:クロアを助けるために首輪を集める
3:ディアナに対して激しい怒り
4:既に死亡した人間も首輪の数には含まれるので回収する
5:優勝してクロアを元に戻す
6:ディアナに必ず復讐する

(備考)
ディアナの名前は知りません。



【中央住宅地 ショッピングセンター大駐車場外れ/一日目/朝9:30】

【ディアナ@吼えろ走馬堂】
[状態]:額に裂傷・疲労(小) ・苛立ち
[装備]:グラム・ガルム@リット
[道具]:支給品一式、コート@リット、クロア@リース
[思考・状況]
基本:殺し合いに乗る
1:行く充ても無いので、リメイカーが死亡した展望台へ行く
2:優勝して願いで『自分以外の全員を元に戻して』もらう
3:センライ達を殺す
4:会場を歩き回り、全員を殺して優勝する
5:罪悪感はあるが表には一切出すことは無い
6:7時間後にリースとエリア中央で待ち合わせる

(備考)
参戦時期不明。
最強の核兵器。 最凶の碧。
首輪盗聴の可能性があると予想。
何らかの方法で観戦していると予想。
主催者に感付かれるような発言はしません。
ヒメルとジーナを警戒しています。
自ら殺しまわる手間を省くためにリースを利用しました。また、クロアがかろうじて生きているかも不明です。

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最終更新:2010年07月06日 00:15