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偵察2

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kasumiis

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偵察2【SS:イクト・藤野俊彦 作戦:藤野俊彦 イラスト:高渡】

 

お宝を求めて古代遺跡へ。目指せ豪華なマジックアイテム!!
そんな期待と興奮が溢れ返らんばかりの部隊。
全員がお揃いのカッコいい鎧(ウォードレス)を身にまとい、勇者の剣の代わりに超振動の大太刀、魔法の杖の代わりは対戦車ライフル。
さながらRPGのようなシチュエーション。
今度はナレーション代わりの無線が鳴り出す!!

「あーテステス。どうもー皆さんのお耳の恋人、九角アスラです。」

渋いおっさん声だった。全員が頭に無精髭だらけの顔を思い浮かべ、動きを止める。
滑ったと気づき、その一声の後、何も流さない無線。

永遠とも思える沈黙。

先に折れたのは無線側だった。何事もなかったかのように、
「あー今回の指揮官を勤める九角アスラだ。各部隊、状況を報告せよ。」
指揮を開始する。
当然、返ってくる報告も何処か痛々しい。
耐えるアスラ、何とか空気を直そうと
「あーこれから偵察をするわけだが、たくさんの応援が届いているので、ここで伝えておく。」

【応援】

無線を通して深呼吸する音が流れる。そして何時も通りの声が流れ出す。
「各員わかっているとは思うが、今回の第一目標は全員での生還だ。今回求める第一のお宝は俺たちの経験値という事になる。」
一息。
「全員そのことだけは忘れないようにしてくれ。これは藩王からの言葉でもある」
その言葉に即座に返ってくる了解の声。救助が見込めない作戦だということは百も承知である。

「よし、作戦のほうも転送したので1分で確認してくれ」

【作戦】
・足音に注意して進む(足元が空洞になっていたりしたら音が変わる)
・あまり壁には接触しない。(トラップが発動する危険性もある)
・走る又は歩く時に足音を立てないようにして進む。
・周辺確認と本隊との定時交信は絶対に絶やさず継続して行う。
・煌月の重量を考慮に入れて脆そうな足場は極力足を踏み入れない。
・不振な音がしたら直ちに本隊に帰還する。(ガスの漏れるような音の場合有毒性のガスが出ているかもしれない等)


「全員読んだな。それでは偵察開始!!」
指揮官の言葉に
「「「了解!!」」」
返事は高らかに告げられた。
「さて、行こうか?」
 あっさりと指揮官である九角アスラは言った。
 「行くのは私達です!」
 なにやら後方から文句の声が上がっているがさも知らぬといった風で
 「装備は確認したか?生還が第一目標だぞ!」
 無精ひげを生やしWDを着た九角アスラは
 「とにかくお宝2の次、生還第一だからな!忘れるなよ!」
 そういって指揮が始めての指揮官は偵察部隊を送り出した。
 「了解!」
 指揮官アスラが全て言い切る前に偵察部隊は出発していた。

 「さてどうします?」
 暗闇の中を偵察部隊の各員はそれぞれ慎重に遺跡を進んでゆく。
IMG_000365.gif ( 31 KB )

 「これでドラゴンとか出てきたら笑えませんね・・・」
 「そのときは容赦なく逃げる!ひたすら逃げる!地の果てまで逃げる!」
 「ここ地下です。それにほとんど地の果てです・・・」
 いい感じに緊張しているがそれでも軽口を叩く余裕はあるようだ。
 そのまま進んでいくが余裕を持った行動でトラップなどを発見して報告を行う。
 「なかなか順調で・・・」
 と言った直後

 ゴゴゴゴゴ・・・・
 
 なにやら腹のそこに響く音がした。
 「どうします?」
 偵察部隊リーダーに今後の行動を尋ねる部隊員。
 「後方に連絡してからさらに偵察か合流を聞きましょう」
 そうして無線で連絡を取ること一分少々
 「で、どうなりました?」
 「指揮官の九角だ。そのまま音の原因を偵察してくれ。こっちもそちらが安全確認したところまで進む」
 なにやら無線機のレシーバーから指揮官の渋いような声が聞こえる。
 「了解。行くよ!みんな」
 そのまま偵察部隊は闇へ身を躍らせるように進んでいった。
【ここに偵察RP又は偵察応援RPを入れれます】

 

 

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