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ましろ『あ、遊佐君』
遊佐「ああ、どうした?」
ましろ『聖ちゃんが目覚ましたらしいから今病院なの』
遊佐「聖が? わかった。俺もすぐ行く」
中島「俺も行ってやりたいが、俺が行ってもしょうがないだろうからな」
遊佐「そっか、わかった」
中島「ああ、がんばれよ」
俺はとにかく走った。病院への道はこっちであってるよな!

遊佐「はぁはぁ」
―がちゃ
遊佐「はぁはぁ……」
ましろ「あ、遊佐君」
聖「……」
遊佐「よ、よお。聖」
月島母が頭を下げる
遊佐「大丈夫か?」
聖はすこしだけうなずく
遊佐「そっか」
流石に妹が目の前で轢かれて血まみれになった姿を見たんだ。
今元気であるほうがおかしい。
ましろ「何か欲しいものない?」
聖は首を振る
ましろ「そう。何か欲しくなったら言ってね」
ましろの顔にも元気がないようだ。
遊佐「ましろ、悪い。俺喉か湧いたから、売店まで案内してくれ」
ましろ「え、それなら私が」
遊佐「いいから、"案内"してくれ」
ましろ「あ、うん。わかった。ちょっと行って来ますね」
二人で廊下に出て歩き出す。
ましろ「どうしたの?」
遊佐「お前、眠れて無いだろ?」
ましろ「うん、寝てない」
遊佐「俺もそうだけど、俺は心配だ。頼むから無理すんなよ。お前まで気負うこと無いんだからな」
ましろ「そんなこと出来ないよ……。だって聖ちゃんも杏ちゃんも私の友達だもん……」
遊佐「……そうだよな。悪い……。でもお前まで倒れるなよ」
ましろ「うん、心配してくれてありがとう
遊佐「何か、杏の事で話あった?」
ましろ「うん、検査をしたところ特に異常はなさそうだって」
遊佐「そ、そうか。それはよかった」
よかった……。

俺とましろは再び聖の部屋に戻った。
遊佐「聖、もどったぞ」
聖「……うん」
ましろ「ただいま」
何と励ましていいのかわからないし励ますのが正しいのかもわからない。
月島母「少し、出てきますね」
月島母が出て行った。気を使ってくれたのだろうか。
聖「私、まだ守れなかった……」
遊佐「聖……」
聖「それに、私のせいだ、私が、私がっ……」
目からは涙が零れ落ちて布団に吸い込まれていく
遊佐「落ち着け、落ち着くんだ聖」
ましろ「聖ちゃんのせいじゃないよ……」
遊佐「誰のせいでも無いんだよ」
聖「でも、私守れないどころかあの子に守られて……悔しいよ……」
聖「何も出来ないんだ、あの時みたいに……!」
遊佐「お前、あいつを守ってやったじゃないか。お前のおかげで杏も立ち直れたじゃないか」
聖「私じゃない。遊佐があの子を助けてくれたの。私は……」
遊佐「お前がいなかったら俺もきあいつを助けることは出来なかった」
俺は聖の手を掴んだ。
遊佐「お前の気持ちがあいつを救ったんだよ」
聖「本当にそうかな……?」
遊佐「ああ、本当だ」
聖「う、うわぁぁあぁあぁ……」
聖は俺の手の甲に額を当て泣いる。
ましろも俺も三人で泣いた。そうだ、みんなで支えあってるからこそあいつを助けられたんだ。
だから大丈夫、大丈夫だ。
自分に、杏に、聖に、ましろに。俺はそう心の中でそう叫んだ。

遊佐「そろそろ、面会終了の時間だな」
聖「ありがとう、二人とも」
ましろ「ううん、まだ居たいけど今日は帰るね」
遊佐「それじゃ、また来るからな」
部屋を出る。
杏、杏に会いたい。
大丈夫だよな……。
今はまだ会えないけど、大丈夫だ、絶対。
ましろ「帰ろ」
遊佐「ああ」
病院を振り返る。
遊佐「杏、明日は会おうな」
最終更新:2007年01月17日 19:51