@@廊下

一日の授業を終えた俺は、とりあえず校舎内を散策する事にした。
ぶっちゃけて言えば暇なだけなんだが。

@@ましろ疑問

ましろ「あれ? 遊佐君。帰らないの?」
遊佐「うん、ちょっと校舎でも見ておこうかと思って」

散策最初の遭遇相手がみんなのアイドルまっしーだった。
出足良好だZE!

@@ましろノーマル

ましろ「あ、そうだね。編入したてで教室の場所とか良く分からないからかな?」
遊佐「ま、そんなところ」

実際は暇なだけだがな。

ましろ「じゃあ、わたしが案内してあげ……」
遊佐「ぜひお願いしまっす!」

@@ましろ驚き

ましろちゃんが言い終わる前に、全力で了承する俺。
ちょっぴりひかれたかもしれん。
だってほら、みんなのまっしーと二人で散策とか素敵やん?

ましろ「じゃあ、とりあえず特別教室の方からかな?」
遊佐「ましろちゃんと一緒ならどこでもオッケーだぜ!」
ましろ「あはは……遊佐君って元気だね」

@@ましろ苦笑

びしっと親指を立ててみせる俺に、ましろちゃんは苦笑いで答えてくれた。

@@暗転

……
…………

@@廊下
@@ましろノーマル

ましろ「ああ見えて千里ちゃんもかわいいところあるんだよ?」
遊佐「へぇ~。本当に?」
ましろ「もちろん」

クラスメイトの説明を受けながら校舎を練り歩いて数十分。
明日には大半を忘れてる自信があるが、一生懸命説明してくれてるましろちゃんには言わないでおこう。

遊佐「具体的には?」

@@ましろ笑顔

ましろ「それはナイショだよ。自分で気づいたほうが良いと思うな」
遊佐「え~……」

不満げにブーイングしてみせるが、ましろちゃんにはにっこりと微笑んで受け流された。

ましろ「あ、ここから先が部活棟だよ」
遊佐「ほうほう、日夜妖しげな実験が行なわれたり、生徒が不純異性交遊したり、先輩が後輩苛めたりするところか」

@@ましろ困惑

ましろ「そ、それは違うと思うな……」
遊佐「なに!? まっしーはしらないのか!? 部活は本来そういう生徒の鬱屈した感情を吐き出させるためにあるんだぞ!」
ましろ「え? え? ほんとに?」
遊佐「もちろんだ! 不良が部活やってるなんて聞いたことないだろう!?」
ましろ「そ、そういえば……」
遊佐「つまり、不良になる前に鬱屈した負の感情を発散させる場所こそ! 部活動!」
ましろ「そ……そうだったんだね……」
遊佐「ほら、考えてみなよ。聖なんて部活やってなければ、速攻不良街dぶべらっ」

不意に後頭部に衝撃を受け悶絶する。

@@ましろノーマル・聖怒

ましろ「あ、聖ちゃん?」
聖「ましろに妙な事を吹き込んでるのはこの口か?」

いつの間にか後ろに聖が静かに立っていた。
静かなのが逆に怖いんだが。

聖「遊佐。良い度胸だ。私が部活に出ていた間にましろをたぶらかそうとはな」
遊佐「聖。落ち着け指をポキポキ鳴らすな」
聖「30秒待ってやる。遺言を用意しろ」
ましろ「え? え? 聖ちゃん?」
遊佐「まっしー! 助けて!」

プライドも何もかもかなぐり捨ててましろちゃんに助けを求める。

ましろ「え? あ、うん。落ち着いて、聖ちゃん!」

@@聖笑顔

聖「安心しろましろ。私はきわめて冷静だ」

にこやかにましろちゃんに『だけ』微笑んでみせる聖。
こいつはヤバイ、俺の本能が救援要請を出せとさっきから警鐘を鳴らし続けている。


1.ましろちゃんを盾にする
2.ましろちゃんを連れて逃げる



―――――1を選択のケース(ましろ 好感度-1



さらにプライドを捨てることになるが、背に腹はかえられん!
ましろちゃんの後ろに回りこんで、和平交渉に持ち込む!

@@ましろ困惑・聖怒

ましろ「ゆっ、遊佐君?」
遊佐「落ち着け聖。冷静に話し合いをだな」
聖「ましろを盾にするとは、男の風上にもおけん奴だな」
遊佐「こうしないとお前、はなし聞かないだろ」
聖「そう、かんけいないね」


―――――2を選択のケース(ましろ好感度+2



遊佐「逃げるよ!」

@@ましろ困惑

ましろ「え?」

@@聖怒

きょとんとしているましろちゃんの手を掴んで全力で走り出す。

聖「逃がすかぁぁぁぁっ」


―――――選択分岐ここまで



一瞬の内に回り込んだ聖が、俺のあごに綺麗に蹴りを叩き込んだ。

@@暗転

ブラックアウトする意識の中、どこか遠くで俺を呼ぶ声が聞こえた。
……気がした。
最終更新:2008年11月19日 23:34