武僧共通5回目~空手部体験入部~
【時期】
またなのか!?の翌日あたり
【設定】仮入部したい?舞が空手部所属判明みたいな巻
【場所】グラウンド空手部
【登場人物】主人公【俺】、中島【中島】、月島聖【聖】、柊ましろ【ましろ】、久々津舞【舞】、武僧都【都】
●放課後の教室
帰りのHRが終わり、仲の良い友達同士がおしゃべりを楽しんだり、
特に用事の無い人は速やかに下校していた。
ましろや聖もなにやら女の子同士の会話、かどうかは知らないが話をして笑っている。
転校したての自分にとっても、この時間というのは期待に満ちた時間だった。
誰かに話しかけられて、今日どこかに遊びに行かない?とか、
良かったらこの辺案内してあげるね?とかあって、
いつのまにか仲良くなった女の子と良い仲に発展して……。
【中島】「要は寂しいんだろう?」
【俺】「人の意識に介入しないでもらいたい」
【中島】「どうすんよ?俺で良けりゃ、遊びに い か な い か?」
※選択肢or好感度判定(今回よりも前の選択肢、要検討)【他のルートの共通次第で消滅もあり】
1:【俺】「うほっ!」
2:【俺】「いや、今日は寄るところがあるから」
※1選択=武僧ルート終了or中島END
※2選択↓へ
【俺】「いや、今日は寄るところあるから、またの機会にしてくれ」
中島がじと~っとした目で俺を見ている。
【俺】「なっ、なんだよ……」
【中島】「いや、良いけどね。あれか、空手部か」
【俺】「悪いか?」
【中島「いんや、全然。まあ、せいぜいガンバレよ。
それにしても、……お前が巨乳好きとはねぇ。
俺はてっきり、控えめなまっしーくらいが好みかと思ってたよ。
月島聖は少し控えめすぎるけどな!HAHAHA!」
中島が気持ち悪いにやけ顔でニヒヒと笑いながら、まっしーの胸の大きさについて語っている。
武僧先輩の乳が目当てなわけでは無いが、否定するとしつこそうなので、
いっその事張り倒してしまおうかと思ったが、今日はその必要も無いようだ。
俺は中島に優しく微笑みかけ、顎で中島の後ろを指した。
【中島】「あ?どうした?」
【俺】「後ろを見てみ?お前に、何か話がありそうな顔した女の子がいるぞ?」
中島は「えっ!マジ!」と嬉々として後ろを振り返ると、
そこには氷のように冷たい目をした月島聖が立っていた。
【聖】「話は聞いていた。遊佐は行って良いぞ。
てか、さっさと行って来い。そうすりゃ邪魔者が減る」
中島は蛇ににらまれた蛙のように凍りつき、動けないでいた。
これから起こる惨劇の目撃者になる前に、俺は速やかにグラウンドに行く事にした。
●グラウンド
下駄箱で運動靴に履き替えてから気が付いたが、運動着に着替えなくて良いだろうか?
※選択肢
1:まあ、とりあえず空手部に着いてから考えても良いだろう。
2:着替えに戻る
※※※※選択2
教室へ、着替えに戻る事にした。
●教室前
教室の前に着き、俺はドアを開けるために取っ手を引くと、
教壇の前でボロ雑巾のようにズタズタにされた中島の姿を見つけた。
既に教室にはそれしか無かったが、制裁の惨状が一目で窺い知れた。
近くによっても何も反応を示さないボロ雑巾は無視して、
俺は
体操服に着替えるとすぐに、教室を後にした。
選択1へ続く。
※※※※選択1↓
玄関を出ると、まだまだ勢いが衰えない日差しが容赦なく降り注いだ。
天気は良く、体育会系部活日和と言った感じだった。
グラウンドの空手部練習場に着くと、まだ先輩は来ていないようで誰もいなかった。
……本当に先輩一人なんだな。
仕方が無いので、側にある木陰で座って待つ事にした。
もしかして、今日部活休みだったりしないよなとか、部活見学にきた新入生よろしく不安にかられていると、
※※※ここから先、久々津舞と出会っているかいないかで変更。今回は出会ってる方向で。
※※※共通ルートで整合性を取る場合(出会ってない事になる場合、変更可)
見慣れない少女が活動場所にやってきた。
遠くからではわからないが、髪の短い少女のようだ。
空手部の部員なんだろうか。少女は準備運動を始めた。
俺はその光景をぼーっと見つめているわけだが、
傍から見れば運動中の少女を眺めている変態に見えたりするんだろうなぁ。
【???】「覗きか」
ほれ、さっそく変態扱い。
その声が下方向に振り返ると、下校途中のましろと聖が立っていた。
【俺】「先輩来てないし、どうしたものかなってね。
とりあえず、来るまでここで待つ事にしてたんだ」
【ましろ】「今日は参加するの?」
【俺】「結局、昨日も体験出来なかったからね。
今日こそはと思ったんだけど……」
【聖】「またか……。お前も頑丈だな」
お前『も』という言葉が気になったが、怖いのであえて聞かなかった。
大体、想像はつく。想像したくはないがな。
聖は準備運動をしている少女を指差し、「あの子に話してみればいいじゃないか」と言った。
少女は淡々と準備運動をしている。
俺が考えあぐねていると、準備運動が終了した少女がこちらに気が付き、
手を振りこちらに近づいてきた。
【聖】「なんだ、知り合いなら良いじゃないか。
じゃあ、私らはもう行くぞ」
【ましろ】「がんばってねー」
【俺】「えっ!?あ、ちょっと!あんな子、知らないぞ!?」
ましろ達は、というかましろだけがばいばーいと手を振り、
聖は振り返る事も無く去っていった。
【???】「先輩!そないなとこで、なにしてはるんですか?」
いつの間にか目の前まで来ていた少女が、俺に話しかけた。
彼女は俺の事を知っているようだった。
目を丸くして、どう返答しようか迷っていると、少女はケラケラと笑い出した。
【舞】「うちどす、久々津舞どすえ~」
そういうと、くるりと後ろを向き後頭部を指差し、「運動するさかいに、髪の毛結っとるんどす」と言った。
彼女は久々津舞、この学校の1年生で京都弁と標準語を使い分けて喋る子だった。
いつもは長い髪をおろしていて、左手に人形を嵌めている。
【俺】「ああ、久々津さんか!?雰囲気が違うから気が付かなかったよ。ごめんね?」
【舞】「かまへんどすえ。よう言われるさかい」
彼女はそういうと、俺の手を取り「そないなとこおらへんと、こっちおこしやすぅ」と、
グラウンドへと案内した。
【舞】「みぃ姉、すぐきゃはるさかいに、待っててもらわしまへんやろか」
【俺】「ああ、うん。わかった」
【舞】「おおきに~」
久々津さんの言ったとおり、武僧先輩は程無くして来た。
笑顔で俺達に手を振り、駆け足で大きな胸を揺らしやって来た。
【舞】「先輩。顔、やすけないどす」
久々津さんが一歩引いて、軽蔑の目を向けている。
【俺】「やす……?」
【舞】「品が無いです。鼻の下伸ばしすぎです」
【俺】「え、あ!いや、気のせいだよ!武僧先輩の胸なんか凝視してないです!」
【舞】「最低」
ああ、違うんだ。違うんだ。
不可抗力だ!何人も抗えない、神秘の力が働いているんだよ!
俺はその場で崩れ去り、彼女にはきっとわかってもらえない神秘について、
心の中で叫んでいた。
【都】「にゃは!遅れてごめんなぁ……、あ?どないした~ん?」
【舞】「あんなぁ、遊佐先輩、みぃ姉の」
【俺】「なんでもないですよ!?ははっ、ちょっと久々津さんと遊んでいただけです!ねっ!」
慌てて久々津さんの言葉を切ると、彼女はにんまりと不気味な笑みを浮かべ、
そして蔑むような目で俺を見つめた。
そんな目で俺を見ないでくれ!そんな目で……。
武僧先輩はまわりにクエスチョンマークを沢山出しながら、首をかしげてやり取りを見ていた。
【都】「なんや、体験入部したかったんやね~。
いつも見とったから、空手に興味があるんかなぁとは思っとたけど。
気ぃ使わんと、遠慮せず言うてやー?」
【舞】「きっと、みぃ姉のむ……」
【俺】「はい!空手に興味がありました!」
久々津さんは、武僧先輩に気付かれないように、俺ににやりとした。
【都】「ほなら、今日は少し一緒にやってみよか~!」
※選択肢1を選んでいた場合以下のルート
【俺】「あ、はい!お願いします!
ああ、ちょっと着替えてきても良いですか?」
【都】「ええよ~、準備運動して待っとるでぇ」
久々津さんが、着替えてる隙にちくったりするのではないかという不安は消えないが、
なるべく急いで着替えてくる事にした。
俺が走り去る時に、一瞬ニヤっと悪い顔になった久々津さんが見えた気がした。
●教室
急いで教室に入り、何かを踏んづけたが気にせず体操着を手に取り、
『誰も』いなかったのでその場で着替えた。
そして、『誰も』いない教室を出て
【中島】「……酷くネ?」
【俺】「だから、無断で人の意識に介入するなと」
中島はヨロヨロと窓の方へ這っていき、グラウンドを見下ろした。
【中島】「さっきも見てたんだが、あの子は1年生の久々津舞ちゃんだよな」
【俺】「お前、さっきそこで倒れてたじゃないか」
【中島】「あの子のあんな元気にはしゃいでる姿、初めて見る」
中島は珍しく真剣な顔で、グラウンドにいる久々津舞を目で追っている。
【中島】「あの子は人見知りが激しくて、普段あまり喋らない大人しい子って聞いたぞ?」
【俺】「ああ、初めて会ったときはそんな感じだった。たしかに、少し変わった子ではあったが」
【中島】「お前とは仲が良いみたいだな」
【俺】「どうだろう。さっきだって、あの子にイジメ……。
あああああ!急いでるんだった!!無駄な時間使った!じゃあな!」
久々津さんの、あの目を思い出した俺は、兎に角全速力でグラウンドへ向かった。
彼女の良心に期待して、ただひたすらに誤解が生まれていないことを祈りながら!
【中島】「ちょ!無駄ってどういうこと!?」
●グラウンド
グラウンドに着くと、武僧先輩が顔を赤くして胸を両手で隠していた。
【俺】「言いましたね?」
【舞】「はい!」
久々津さんは、無常にも元気良くきっぱりと分かり易い返事をしてくれた。
俺は必死に誤解を解こうと、武僧先輩に言い訳をするも、必死になればなるほど泥沼に嵌まり、
結局武僧先輩はその日一日中、胸を隠したまま部活をしてしまった。
練習の妨げになってしまったという罪悪感と、久々津さんのおもちゃにされた敗北感が満ちたまま、
初めての空手部活動を終えた。
※選択肢2を選んでいた場合のルート
【俺】「はい!お願いします!」
俺が元気良く返事をすると、武僧先輩は「ええ返事やね!よっしゃ!」と嬉しそうに言った。
【都】「まずは準備運動やー!準備運動やからって、馬鹿にしたらあかん!
しっかりやっておかんと、怪我するで?」
【舞】&【俺】「はーい!」
俺達は先輩の指導の下、きっちりと準備運動やストレッチを行い、
基礎トレーニング、そして空手の基礎を学んだ。
初めての空手部だったが、充実した活動が出来たように思えた。
【遊佐の格闘スキルが10にあがった!】
最終更新:2008年10月25日 21:37