武僧共通6くらい~バリスタ前日~
【時期】バリスタ前日
【設定】バリスタ準備
【場所】グラウンド
【登場人物】主人公【俺】、中島【中島】、武僧都【都】、甲賀しのぶ【しのぶ】
●午前中の授業が終わった教室
今日は土曜日につき、午前中で授業が終わった。
この後は、明日の体育際の準備とかがあるらしく、普段ならすぐに帰る人も、
午後の準備のためにお弁当を広げている。
体育際の話は、転校してきたときに予定表なりを見て、なんとなく知っていたが、
今まで体育祭の話が全く出てこなかったから、なにをしたら良いのかさっぱりだった。
【俺】「なあ、午後の準備ってなにすりゃいいんだ?」
とりあえず、昼食であるパンを開けながら、中島に聞いてみた。
中島は、「ああ?」とご飯をかきこんでいるところを中断されたのが気に入らなかったのか、
不機嫌そうな顔して答えた。
【中島】「準備っつったら準備だよ。それ以外に何があるってんだ」
【俺】「いや、それはわかってるんだが……」
【中島】「ああ、そっか。お前は初めてだったな。クラスに馴染みすぎてて忘れてたぜ」
中島はまるで外人のようにHAHAHAと笑うと、
人差し指を立て「いいか、良く聞けよ?」と身を乗り出してきた。
【中島】「体育際、つまりバリスタだがな。あれは戦争だ」
【俺】「最初からわからない。もうちょいわかるように説明してくれ」
中島は目を丸くし口を大きく開けて、「え!?まさか、バリスタをご存じない?」と
わざとらしく言うと、にんまり笑って人を馬鹿にするかのように舌を鳴らし指を振った。
【中島】「どうしてもというなら教えてやらん事も無い」
【俺】「どうしてもじゃないから聞かない」
俺は席を立ち、ましろに聞いてみることにした。
最初からこうしておけばよかったと、若干後悔した。
【ましろ】「体育祭の準備?」
ましろは、顎に指をあてて首を傾げながら唸った。
【俺】「うん、何も知らないから、何をしたら良いのかわからないんだよ」
俺はお手上げとばかりに両手をひらひらさせた。
【ましろ】「聖ちゃんは何か知らない?」
【聖】「アレは毎回変わるからなー。今年がどういうルールなのかが分からん限り、分からん」
【俺】「つまり、準備する時間になってみないと、誰も知らんと言う事か?」
【ましろ】「そんなところだねー。参考までに去年の話をすると、
グラウンドにテントを建てて観客席を作っただけだったかな?」
時間が来れば、なるようになる。
そう理解した俺は、「なるほど」と納得し、お礼を言ってパンをかじった。
昼食が終わり、時間が来たので更衣室でジャージに着替えてグラウンドに出た。
※※※このあたりで、個人ルート分岐とか。[他のシナリオにあわせて変更]
●グラウンド
既に何人かの生徒は設営を始めている。
金属の支柱がコンコンと鳴る音と、ざわざわとした生徒達の話し声とが混ざり、
ガヤガヤと賑わいを演出している。
【俺】「流石に全校生徒ともなると、すごい人だな」
【中島】「かえって邪魔になりそうだよな。
手持ち無沙汰にしてるやつもいるし」
中島は珍しくまともな事を言うと、体育際実行委員と思われる人物に話しかけ、
用紙を手渡されて戻ってきた。
【中島】「ほれ、俺達の担当は……。フリーランス?」
【俺】「なんだそりゃ」
実行委員から貰った用紙には、クラスごとの担当箇所が書かれていた。
俺達のクラスは、フリーランスとだけ書いてあった。
【しのぶ】「やっほー、傭兵達諸君」
途方に暮れていた俺達の前に、生徒会長の腕章をつけた甲賀先輩が沸いて出た。
ジャージには着替えておらず、代わりにクリップボードを片手に持っている。
【俺】「傭兵?」
【しのぶ】「そう、傭兵。フリーランスって書いてあるでしょ?
君達は手の足りない箇所に派遣される、所謂何でも屋さ」
【俺】「ああ、なるほど。で、どこに行けばいいんですか?」
甲賀先輩は「ちょい待ちな」と言うと、クリップボードの用紙を見た。
ペンで何かを書きながら、ああでもないこうでもないと呟いている。
時折、パール状の小型トランシーバーのような物で、なにやら連絡を取っていた。
【しのぶ】「よーし!仕事が決まったよ、諸君!」
甲賀先輩は親指をビシっと突き出し、ウインクした。
いつの間にか集まっていた我が傭兵軍団は、不自然に明るく振舞う甲賀先輩に不安を感じ、
ざわざわ……と動揺がはしっている。
【中島】「おい、何か嫌な予感しかしないぜ……」
【俺】「鬼が出るか蛇が出るか……」
【しのぶ】「なーんか信用無いねぇ。安心しな、普通の仕事だよ。
……とりあえず、半分は観戦席とグラウンドの間にバリケードを作る作業の手伝い。
もう半数は、学校中の装飾。
あー……、入場ゲートとか得点板、旗とかの設置など細々した作業を頼むよ。
バリケード班はグラウンド、野球部のところへ。
装飾班は、本館下駄箱によろしく!
班分けはまかせるけど、なるべく急いでね?」
傭兵達はラジャー!と敬礼をすると、甲賀先輩もそれに返し、
いそいそと次の仕事に向かって去っていった。
さて、俺はどっちを希望してみるか……。
※選択肢
1:「断然、楽そうな装飾班だな!」-
装飾班
2:「細かい作業なんてやってられねぇぜ!男ならバリケード班で良い汗かかないか?」
最終更新:2008年11月23日 22:26