聖ルートの序盤でしょうか?
校舎内で、相変わらず二人でバタバタしている時に、りゅーさんに出会ってると発生するイベントみたいなw


【??】「こんな場所で大声を出すものではないな」

【聖】「う~、今、忙しい!」
【聖】「私のシロに、悪の病原体を近寄せさせるわけにはいかないんだ!」

【遊佐】「俺、何かしたっけ……?」


ああ、俺の心が深い悲しみにつつまれた。
人間扱いでないのは、さすがに切ないです。


【??】「相変わらずのようだな、ふふ、それが聖らしいか」

【聖】「あ!」

【??】「久方ぶりだな、元気だったか?」
【??】「……と、まあ、その様子では聞くまでもないようだな」

【聖】「りゅー姉!」


あ、この人……
確か、遅くまで棒高跳びしていた人じゃないか。
確か、りゅーさんだったっけ?
聖の知り合いなのか?


【村崎】「元気なのは良い、本当に大切な事だと思う」
【村崎】「ただ」
【村崎】「時と場所は選びなさい」
【村崎】「ここはそういった所か?」
【村崎】「聖ならわかるでしょう?」

【聖】「う、うん、りゅー姉……」
【聖】「ごめんなさい」


聖がりゅーさんに向かって、頭を下げた。
が、頭を下げつつも、聖の視線は俺に。
めっちゃ、睨んでます。
しかも、りゅーさんにはわからないように、俺だけに。
その目は「あとで死なす!」
そう言っているよ、ママン……


【村崎】「いや、私に謝る必要はない」
【村崎】「自分の心に問いかけるだけでいいの」

【聖】「う、うん……」


今度のりゅーさんの声は、優しい声だった。
……
……はー、あの聖が借りてきた猫のようだ。
聖のレア姿を、今、俺は見ているのかもしれんなあ。
……
まあ、あとでどうなるかは、考えないでおくとして。


【村崎】「ん……君は……?」

【遊佐】「ちわっす」

【村崎】「ああ、あの時、片付けを手伝ってくれた子か」
【村崎】「ありがとう
【村崎】「感謝している」


ぴしっと、背筋のととのった礼をされる。
うう、ちょっとこそばゆい。


【遊佐】「い、いえ。そんな大したことじゃないですから」


改めて、俺も自己紹介をする。
うう、なんか照れるなあ。こんなしっかりした対応されると。


【村崎】「ん……」
【村崎】「ちょっとそのままで待ってくれないか?」

【遊佐】「え?」

【村崎】「仕方がないな。ほら、ここ」
【村崎】「ネクタイが曲がっているぞ」


りゅーさんは俺のネクタイに手をかけて、位置と結び目を直してくれ始めた。


【遊佐】「わ、わわっ!」


ちょ、ちょっと突然!
か、顔も近いってば!


【村崎】「外見から、人の内面をどうこう語る気は毛頭ない」
【村崎】「ただ、こういった学校生活という環境で、できる事をしないのは、だらしないというのだぞ」
【村崎】「……ん、これでよし」
【村崎】「こっちの方がずっといい」

【遊佐】「あ、ありがとうございます、りゅーさん……」

【村崎】「たいした事はしていないさ」
【村崎】「おせっかいだったかもしれんが、うん、やっぱり今の方が良いと思うぞ」

【遊佐】「は、はい!」

【村崎】「それと」
【村崎】「聖とも、これからも仲良くしてやってくれると嬉しい」
【村崎】「よろしく頼む」

【聖】「な、りゅー姉! ちょ、ちょっと!!!」

【遊佐】「ほえ?」

【村崎】「はは、ではな」


……
ピンッとした、姿勢でりゅーさんが立ち去っていきました。
となると。
必然的に、さっきめっちゃ睨んでくれた方と二人きりになるわけで。


【聖】「うぅうぅぅ、あ、あんたねええ~!!!」

【遊佐】「お、おちつけ、あわてるな、あせるな! 剣をとりだすな!!!」


ああ、こんな風になる予感はしていたんだよな~!


【聖】「りゅー姉に変なとこ見られたじゃないよ、どうしてくれんのよ!!!」

【遊佐】「あ、あれって俺のせいなのか!?」
【遊佐】「って、あのりゅーさんって、お前のお姉さんなのか?」

【聖】「従姉妹の姉さんよ、って、あんたに関係あるかー!!!」
【聖】「死んでしまえ~、サベッジブレェェイド!」

【遊佐】「なぜに、こうなるぅぅう!!!」
最終更新:2007年04月03日 11:26