*ホロウ・アタラクシア・イン・ムーンサイド◆W9/vTj7sAM



「友子、覚えてるか?」
「覚えてるって、何を?」
「リーグ優勝が決まった日のこと」
「……私、それ知らない」
「え?」
「リーグ優勝なんて、そりゃあキミが頑張ったのは分かるけど、そんなのよりもっと大事なことがあるの。私にとって十月のあの日はさ」
 夜の公園。あの日のように『本当に?』、彼女の手を取って語り合う。
「ああ、ごめんごめん」
 重なった手と手は熱を生み出し、これが確かな現実なのだと確信させてくれる。『本当に?』
「分かったならいいけど、それじゃ最初からやり直して」
 彼女は笑う。中学の時から、いや、出会ったときからずっと変わらない輝くような笑顔。
「うん。……友子、覚えてるか?」
 俺はもう一度『本当に?』この公園で彼女に問うた。
「覚えてるって、何を?」
 そしてもう一度、
 もう一度だけ、俺は彼女に――――――――



「……人は忘れていくから生きていられるでやんすよ。苦しいことや悲しいことを全部覚えてたんじゃ、辛くて仕方ないでやんすよ」
 そんな言葉を思い出しながら、俺はスノーフィールドの街で迎えた幾度目かの朝を噛み締めていた。
俺の居た球団、大神ホッパーズは解散した。子供の頃から憧れだった『』ホッパーズが無くなるのはファンとしても悲しい。だけど仲間と共に全力で立ち向かい、戦い、走り抜けたあの三年間は何にも変え難く、おかげで俺はメジャーから声がかかる程の選手にもなり、キャンプ開始よりも早く異国の地で時を過ごすことになった。……最愛の伴侶と共に。
「よ!起きてる?」ノックの一つもなく、無遠慮に扉を空けて彼女は部屋に入ってきた。
 森友子。俺がホッパーズに入団した頃に偶然再会した、中学の頃の同級生『気―――』。
そして今は俺の妻として『』『』『―――て』このスノーフィールドで一緒に生活をしている。
  今でこそこうして何事もなく一緒に暮らせているが、結婚前はそれはもう大変だった。彼女の親父さんは厳格な人で、俺達の結婚を認めてくれなかった。友子はそれに腹を立てて駆け落ちをしようなんて持ちかけてきて、最初は戸惑った俺も最終的にはその気になって、待ち合わせの日時を決めて、しばらくは縁を断ったフリをしていた。
  そして運命の日、俺達はあの公園で――――――『忘れないで』
「起きてるよ。そろそろ自主トレも再開しなきゃなんないし、のんびり二度寝もしてられない」
「ふふ、球技大会で三塁側に走ってったキミが今ではメジャーリーガーだもんね。私、先見の明があるなあ!」
「もう、そのことは言うなよ! あれはしょうがないだろ! 坂田に騙されてたんだ」
 俺は言い返す。友子はもう部屋から出てキッチンに立っていた。
「坂田くんって、あの全裸の坂田くん?」
「アレ以外にどの坂田がいるんだよ」
  食卓に着き、友子の差し出したコーヒーを一口飲む。やけに苦い。料理は最近上達してきたけど、これだけはどうにも治らないらしい。
「いやあ、坂田くんはバカなことばっかりしてたけど、そんな嘘言う人には見えなかったなって」
 友子は坂田の数々の武勇伝を思い出しているのか『気――て』、せっかく淹れたコーヒーにも手を付けずクスクス笑っている。
「……ああ、いいな」
ふと、何でもない言葉がこぼれた。友子は訝しげに俺を見つめる。きれいな栗色の瞳が俺を見据える。『気付いて』俺は友子の髪を撫でた。
「いや、なんかさ。友子とこうやって二人で昔の話をしてるのがさ。まるで――」
 ――俺の言葉は言葉にならず、ただ泡沫として虚空に昇る。シャボン玉のように、触れれば割れてしまいそうで。カタチにすれば壊れてしまいそうで、俺はその言葉を最後まで言うことが出来なかった。友子はそんな俺をやっぱり訝しげに睨んだ後、表情を崩してにへへと笑った。
「まあいいや。だってキミ、本当に嬉しそうな顔してるんだもの。きっと悪いことじゃないでしょ?」『――――』
「……うん。とにかく、俺は今最高に幸せだよ」
「へへ、私も。……ねえ、私いいとこ見つけたの。ウチから歩いて一時間くらいのところにね。大きな公園があるの。私達のあの公園にそっくりなんだから!」そう言って彼女は笑う。栗色の瞳はまるで大きな宝石のよう。俺はいつまでもその瞳に囚われている。
「じゃあ今日の夜は二人でそこへ行こう。トレーニング中の楽しみにしとくから」
 言い終えて、俺は席を立った。トレーニング用のジャージに着替えてから玄関を出る。
「じゃあ、行ってくる」それだけ言って家を出て行く俺を、
「いってらっしゃい、あなた」最愛の妻は、なによりも優しく、残酷に送り出してくれた。

 ◆


 俺の胸の中で何か赤黒いものが輝いている。
  それは蠢き、嘆き、この世の全てを憎もうとしている。藻掻き、揺蕩い、この世の全てに対して苦しんでいる。
  これは俺にとって不要なもの。これは俺にとって忘れた方が良いもの。これは俺にとって失くした方が良いもの。全部分かっている。
  こんなもの捨ててしまった方がいいんだって。全部投げ出して今を受け入れればいいんだって。全部、全部、全部分かっている。
 だけどそれならどうして、俺はこんな不可解なものを、ずっと大事に胸の中に抱えているんだろう?



 夜の公園を二人で歩く。話題は尽きることがなく、そして取り留めもない。明日は雨らしいから二人でずっと家にいようね。昨日はお酒飲みすぎちゃったね。今日も寒いけど肩は冷えてない? こんな日がずっと続けばいいのにね。『』 
「ほら、あれ!」友子は突然俺の手を放し、駆け足で何処かへ向かっていった。俺はゆっくりとその後を追う。
 彼女が向かった先には小さな木製のベンチがあった。幅は狭く、大人二人がなんとか座れる程度しかない。
友子は先に腰を下ろして早く早く、と木板を叩いている。そんなにはしゃぐことか? と苦笑しながら、俺は彼女の隣に座った。
「ねえ。ここの雰囲気、球場近くのあの公園に似てるでしょ?」
「ああ、確かに似てるな」プロ入りして二年目、友子の誕生日にブレスレットを贈った公園がこんな感じだったはずだ。『思い出して』
 ――ブレスレット? 
 頭が痛い。思い出してはいけない。これを思い出してしまったら、俺はもう取り返しのつかないことをしてしまう。『思い出して』
  思い出さなければこのまま続けられる。『思い出して』
  こんなこと、忘れてしまえば幸せなままでいられる。ずっと、ずっと、ずっと、俺は友子と幸せに暮らせる!
 



 ……だけど、駄目なんだ。駄目なんだよ。きっとそれはニセモノなんだ。
  偽物の記憶から始まったキミと俺の物語だったけど、あそこにいたのは紛れもなく本当のキミだった。



                                         ◆


 思い出していく。
「よ、元気?」
 友子と俺の出会い。繁華街での邂逅。時と体を重ねるたびに深まっていった想い。
「私たちは、こうなる運命だったのかもよ?」
 CCR。サイボーグ対策室。俺の属した組織の名前。
「……降伏は無駄だ。抵抗しろ」
 サイボーグ同盟。違法改造を施した危険なサイボーグの寄せ集め。
「どうして連中はアンドロイド同盟ではなく、サイボーグ同盟と名乗っていると思う?」
 でも真実は違った。サイボーグ同盟はアンドロイド――大神に作られた人造人間の最後の拠り所だった。
「サイボーグは改造された人間だが、アンドロイドは作られたモノだ。その事実を認めたくないのだろうな」
 CCRはサイボーグを摘発し、元の人間に戻す組織ではなく、大神の異常な研究の被害者であるアンドロイドたちを秘密裏に始末するための組織だった。
「……よくわかったよ。あんただけは間違いなくモノだ」
 友子も実は記憶を植え付ける能力を持った大神製第二世代型アンドロイドの一人で、最初は情報を引き出すためだけに俺に接触してきた。
「ごめんなさい。私に関する記憶は全て作り物だったの」
 でも、それは本当に最初だけで。
「俺と一緒に逃げないか。ずっとお前を死ぬまで守ってやるよ」
 この想いだけはきっと、最初から全部ホンモノだった。
「サイボーグ同盟のアジトを強襲したですって?!」
 だからこそ、目を背けちゃいけないんだ。

「ああ、プラチナのブレスレット? 犯人の中に女のサイボーグがいたのかしらね」

                                         ◆


「……どうしたの? 気分悪い?」『気付いて』
「いや、大丈夫。……なあ、友子」『気付いて』
「ん?」
「覚えてるか?」『気付いて』
「覚えてるって、何を?」
「リーグ優勝が決まった日のこと」言ってはいけない言葉が近付く。
「……私、それ知らない」『だって私は』
「え?」
「リーグ優勝なんて、そりゃあキミが頑張ったのは分かるけど、そんなのよりもっと大事なことがあるの。私にとって十月のあの日はさ」『私にとっては』
 夜の公園。あの日のように『本当に』、彼女の手を取って語り合う。
  これは泡沫の夢。ずっと浸っていてはいけない、甘い蜜のような毒の泉。
「ああ、ごめんごめん」
 重なった手と手は熱を生み出し、これが確かな幻なのだと確信させてくれる。『本当に』
「分かったならいいけど、それじゃ最初からやり直して」
 彼女は笑う。中学の時から、いや、出会ったときからずっと変わらない輝くような笑顔。
  いっそこれが偽物であってくれたならよかった。それならきっとすぐに気付けたし、きっとすぐに俺は正気に戻っていたんだろう。
  俺はもう一度だけ、この公園で彼女に真実を問う。



「友子。俺が渡したブレスレット、今でもちゃんと持ってるか?」
「え? 何よいきなり。そんなの当たり前じゃない。今だってこうして、しっかり左腕に……」
 ああ、やっぱりそうなんだな。
「ごめん、友子」
 友子が言い終わるよりも早く、俺はベルトから銃を抜いて友子の胸を撃ち抜く。涙は流せない。彼女の最期を、下らない感情でぼやけさせたくない。
「あ、あはは。なんだ、バレちゃってたか」胸に空いた穴から血が湧き出る。アンドロイドは人間だ。撃たれれば痛いし、体には俺のものとなんら変わりない、真っ赤な血液が流れている。決してモノなんかじゃない。……それは、この幻の中だって変わらない。
「ごめん、友子」俺は銃を捨て彼女の前に立つ。
 彼女も立ち上がろうとするが、もう体の感覚がないのだろう、足取りは余りにも頼りない。俺は彼女を抱き寄せた。
「……ううん。いいのよ。私はムーンセルに作られたNPC。いつかのどこかにいたあなたの大切な人のまがい物。私たちはこうなる運命だったのよ」
「ごめん、友子」彼女の体からどんどん力が抜けていく。強く抱きしめないとすぐに彼女は腕の中から零れ落ちてしまいそうになる。
「あーあ。これがハッピーエンドの映画だったらなあ。偽者を見事見破ったキミのところに、悪いヤツに捕まってた本当の彼女さんがやってくるの。
  よ! 元気? なんて言いながらね」
「そんなの、ハッピーエンドなんかじゃないさ」役者は偽物だったとしても、そこにあった幸せな日々だけは確かに本物だった。
「……ありがとう。キミがそういう人だからこそ、『私』はキミを好きになったんだね」
 彼女は照れたように笑う。もう二度と見ることのないだろうそれを、俺は脳裏に焼き付けた。
「ムーンセルも酷いよね。いくら記憶を消去するサイボーグがキミの親しい人にいたからって、それをシステムに組み込んじゃうなんてさ」
 彼女はうつろな目をして言う。その瞳にはもう、俺の姿は映っていない。
 俺は彼女の傷口に手を突っ込んだ。肉の中を掻き分けて、掻き分けて、途中で硬いものに手が当たった。それを掴み、勢い良く腕を伸ばす。彼女の胴を俺の腕が貫く。その手の中には、本来の『彼女』にも組み込まれていた、強力な暗示能力を持った機械。この世界での彼女を構成する唯一の核となるモノ。
「ごめん、友子」
 最後に俺は呟いた。もはや彼女の姿はどこにもない。俺をべったりと汚していたはずの赤い血も完全に消え去っている。
 NPCですらなかった彼女はもうどこにもいない。唯一残された痕跡は、俺の手の中に収まった一枚の白紙のトランプだけ。それは徐々にとある図柄を浮かび上がらせる。常闇の街を飛び回る暗殺者の姿を。

                                         ◆

「サーヴァント、アサシン。召喚に応じ参上した。……問おう、マスター。オヌシは私に何を求め、何を命じ、何を望む」
「ムーンセルに復讐する。聖杯に掛ける願いなんてもう無くなった。俺は友子を――愛する人の魂を弄んだムーンセルだけは、絶対に許さない」
 そして俺は振り返った。目の前には憎悪を形にしたような赤黒い装束。地獄の猟犬、憤怒の化身、赤黒の殺戮者。
 ――あまりにも哀しい男がそこに居た。彼は俺を見つめた。その右目は線香のように、赤い炎を宿していた。
「ドーモ。マスター=サン。ニンジャスレイヤーです。これより私のカラテはオヌシの拳であり、俺の憎悪は常にマスターと共に在る。
  オヌシとオヌシの復讐の為に、我がカラテ、思うがまま使ってみせよ」

                                         ◆


 かくて二人の復讐者は邂逅を為し、運命の歯車は回り始める。
 二人の最後にどんな結末が待ち構えていようとも、ただ尽きることのない愛と憎悪が炉に焚べられる限り、彼らは未来無き行軍を止めはしないだろう。
 箱庭の外から彼らを見下ろす月の光。無垢であり、彼らにとって紛れもない邪悪であるソレは、彼らの無謀をインガオホーと嗤うのだろうか。


【マスター】
主人公(パワプロクンポケット8)
【出展】
パワプロクンポケット8

【マスターとしての願い】
彼の願いは既に叶えられた。

【能力・技能】
プロ野球選手であることを差し引いても異常な身体能力の持ち主。
余りにも人間離れしたソレから実は人間ではなくアンドロイドなのではないかという噂もあるが、真偽は定かではない。少なくとも、その能力とCCRで鍛えられた戦闘技術は本物である。銃器全般の扱いに習熟しており、好んで扱うのはリボルバータイプの拳銃。

【人物背景】
表向きはプロ野球球団「大神ホッパーズ」の選手の1人。ポジションはピッチャー。
プロテストを経て入団し、わずか三年でチームの主力選手となったホッパーズ希望の星。
しかしその実態は身体の一部を機械に置き換える技術、すなわちサイボーグ化が一般化した世界で発生するイレギュラー、過剰な身体強化を施した違法サイボーグを摘発する秘密組織「CCR」のエージェント。
……だったが、大神製第二世代アンドロイドである森友子と出会い、組織からの離脱、駆け落ちを決意する。
そして約束の日の前日、CCRはサイボーグ同盟のアジトの一つを強襲。アジトは爆破され、回収された証拠品には主人公が友子にプレゼントしたプラチナのブレスレットがあった。
約束のあの場所で、男はいつまでも待ち続ける。愛した女がやってくる、その時を。

【令呪】
十字とその交差部分に被さる形の円。貴き思い出を覆う熾天の暴虐。
十字の横、縦、円の順番に消費される。

【方針】
友子の魂を弄んだムーンセルに対する復讐。熾天の玉座に到達し、ムーンセルの機能を停止させる。
他の参加者に危害を加えるつもりは現段階では無いが、降りかかる火の粉は払う。

【出展】ニンジャスレイヤー 第三部 「不滅のニンジャソウル」より
召喚時間軸は「リヴィング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ」以降、「ニンジャスレイヤー:ネヴァー・ダイズ」以前
【CLASS】アサシン
【真名】ニンジャスレイヤー(フジキド・ケンジ)
【属性】混沌・中立
【ステータス】
筋力B 耐久B 敏捷B 魔力D 幸運E 宝具B

【クラス別スキル】
気配遮断:B
「暗殺者」のクラス特性。
自身の気配を消す能力。隠密行動に適している。攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。

【保有スキル】
戦闘続行:B+ 名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。
「往生際の悪さ」あるいは「生還能力」と表現される。
ソウカイヤ殲滅の折、ソウカイシックスゲイツと激闘を繰り広げながらトコロザワピラーを駆け上った彼の決死行は、突き抜ける血染めの矢の如きデスパレートなものであった。スシを補給することで継戦能力の向上も可能。
 

魔力放出(カトン):C++  武器・自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル。いわば魔力によるジェット噴射。絶大な能力向上を得られる反面、魔力消費は通常の比ではないため、非常に燃費が悪くなる。
ニンジャスレイヤーの場合、魔力の代わりに憎悪を燃やすことで――つまりフジキド・ケンジの人間性をすり減らすことでこのスキルを使用できる。
『消え癒えぬ憎悪は我が半身』を使用している時はこのスキルを無尽蔵に使用できる他、出力も飛躍的に上昇する。


直感(状況判断):A 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。Aランクの第六感はもはや未来予知に等しい。
本人はこのスキルを「状況判断」という言葉で表現する。また、視覚・聴覚への妨害を半減させる効果を持つ。
 

チャドー:A ニンジャを超えたニンジャ、カツ・ワンソーが編み出した暗殺拳の体系。
独特の呼吸法によってカラテやニンジャ回復力を高める他、チャドー暗殺拳を使用できる。
 

復讐者:EX
復讐の対象となる者を前にした時、憎しみにより己の魔力を本来の値以上に増加させる。
生来の仇敵のみならず、その復讐対象に連なる者、単に自らを負傷させる・不利な状況に追い込む等した相手に対してもわずかながらに効果を発揮する。
クラスではなく、英霊の座に刻まれた彼の根源に由来するスキル。
フジキド・ケンジは復讐者であり、復讐者以外の己を認めず、しかしてアヴェンジャーではない。このスキルは彼の覚め止まぬ憎悪の象徴であるが、同時にその根源には妻子への深い愛がある。

【宝具】
『ニンジャを殺す者(ニンジャスレイヤー)』
ランク:B 種別:対ニンジャ宝具 レンジ:- 最大補足:この世全ての悪(ニンジャ)
「ネオサイタマの死神」「ベイン・オブ・ソウカイヤ」「赤黒の殺戮者」つまり「ニンジャスレイヤー」自身が宝具として昇華されたもの。
ただ揺らがぬ決意を持って行動する彼の精神が発露した自動発動型の宝具。
あらゆる精神干渉を無効化し、概念を書き換える宝具(例:ゲイ・ボルグ、フラガラックなど)に対して筋力、耐久・敏捷を用いて対抗判定を行うことができる。さらにニンジャ、またはニンジャに連なる相手との戦闘に限り自身のカラテに関連するステータス(筋力・耐久・敏捷)、スキル(戦闘続行・直感・チャドー)のランクを1段階上昇させる。
『消え癒えぬ憎悪は我が半身(ナラク・ニンジャ)』
ランク:B 種別:対ニンジャ宝具 レンジ:- 最大補足:この世全てのニンジャ
フジキドケンジに憑依したナラク・ニンジャのソウル。フジキドの精神の奥底に眠るもう一人のニンジャを殺す者。
フジキドは己のカラテと彼に宿ったナラク・ニンジャのソウルの力を部分的に引き出して戦闘を行うが、精神を同調させることでナラク・ニンジャをその身に顕現させることも可能。その場合、カラテに関するステータス(筋力・耐久・敏捷)、スキル(戦闘続行・直感)のランクが1段階上昇するが、チャドースキルの使用は不可能になる。
ナラクに心を明け渡すことは即ちフジキド・ケンジの人間性の手綱を放棄することであるため、緊急事態であると判断した時以外にナラクとの同調を行うことは無い。
『ニンジャを殺す者』と同時に使用した場合、ステータス上昇効果のみが重複し、『ニンジャを殺す者』のそれ以外の効果は『消え癒えぬ憎悪は我が半身』に打ち消される。

【weapon】
血液から生成するスリケン・ドウグ社製のフックロープ・非人道的兵器マキビシなどを補助に使うが、主武装は彼自身の肉体、即ちカラテである。

【サーヴァントとしての願い】
英霊として、悪しきニンジャの英霊を殺し尽くすこと。聖杯に掛ける願いは無い。

【人物背景】
ニンジャ同士の抗争に巻き込まれ、自身は致命傷を負い、愛する妻子を目の前で殺されたサラリマン、フジキドケンジにナラク・ニンジャのソウルが憑依した者。邪悪なるニンジャ組織ソウカイヤを滅ぼし、ロードオブザイバツ率いるザイバツ・シャドーギルドを壊滅させ、秘密結社アマクダリセクトに戦いを挑む狂った復讐者。

【基本戦術、方針】
ジュー・ジツ、チャドー暗殺拳、そしてナラク由来の不浄の炎を用いた肉弾戦闘を主として戦う。
仮初の妻を失ったマスターの拳となることを誓い、最後まで運命を共にしようと考えている。ただしナラク・ニンジャとは意向が異なるため、
『消え癒えぬ憎悪は我が半身』の使用によるナラクとの合一は可能な限り避けるか、短時間の使用に留めるつもりでいる。

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最終更新:2016年12月21日 20:58