狂【あくとかいじんのゆいいつのきょうつうてん】◆ZbV3TMNKJw




なあ答えてくれ。

俺は、お前にどうしてあげればよかったんだ?


「...あなたが僕のマスターですか?」

とある一室。

召喚された爽やかな風貌の青年は、眼前の男にそう尋ねた。

「マスター...そうだね。召喚したのは私だ」

男はにこやかな笑みでそう返答する。
その笑みは、決して嫌らしいものではなく、むしろ好感を抱きやすい類のものだ。

「それで、きみは私の置かれている状況を理解しているようだが...教えてくれるかい?」
「わかりました」

青年は、主である男の頼み通りに聖杯戦争について説明した。
本来なら、他者と殺し合う可能性を示唆されればそれに驚くなり怯えるなりするだろう。
如何なる願いでも叶う部分に興味を示せば、そちらに耳を傾け喜びの笑みを浮かべることだろう。
だが、男は相も変わらず笑みを浮かべていた。そこから漏れ出す感情は喜びではない。
悦楽。いまにも愉快だと云わんばかりである。
青年は不思議に思った。

「何故この男はこうも愉しそうなのか、かな?」

己の思考をまさに言い当てられた青年はまるで己が臓腑を鷲掴みにされたかの如く目を見開いた。

そんな青年に構わず男は続ける。

「簡単なことだ。好きなんだ。生まれついてそういうのが...」

男の笑みが邪悪なものに変わると共に、青年の背に戦慄が走る。
いや、戦慄なんて生易しいものではない。
ドス黒い圧力(プレッシャー)が青年の身体を押しつぶすかのように圧迫していく。

「願いなんてどうでもいいんだ。ただ、己が生き延びるために他者を殺し、騙し合う。そんな素敵なものに招待してくれたんだ。愉しくもなるに決まっている。...まあ、特等席で拝めないのは残念だが、たまには自分の手で作るのも悪くはない」

青年は思う。
なんなんだこの男は。
この圧力といい、言動といい。およそ人間のものとは思えない。

『他人を突き飛ばして助かった男が本当に幸せになれたと思うのか!?たとえ罪に問われなかったとしても、人殺しの十字架を背負って生きていかなければならないその男が苦しまずにいられたと思うか!?』

少なくとも、あの名探偵が俺に言い放ったあの言葉には当てはまらない。

(...だが、組むならこういう奴の方がやりやすい)

「...実は俺も勝ち残るのが目標なんだ。あんたが話がわかる奴で助かったよ」

青年は笑顔で握手の手を差し出す。

他者の痛みに悦びを覚えるゲスな性分のこの男は、青年にとって確実に"嫌い"なタイプの人間である。
しかし、青年の狙いは聖杯を手にすることである。
今まではマスターが戦争を勝ち抜くのに否定的だった場合を考えて生徒会長としての仮面を被り様子を窺っていた。
だが、こうもノリ気であるなら話は別だ。いざという時に足手まといにならないし、用が済めば特に葛藤も無く斬り捨てられる。

故に青年は友好の握手を求めた。

「その前に、きみにプレゼントがあるんだ」

だが、男はするりとそれを躱し、青年へと背を向ける。
ついてこい、と言わんばかりに男はゆっくりと階段を降りていく。
プレゼント?なんだそれは?
そんなことを考えつつもマスターであるあの男から下手に離れるのはマズイ。
青年は渋々と男に従いあとを追う。
ギシ、ギシ、と軋みが青年の不安の心を掻きたてる。

「先日、この街の警察署で興味深い資料を見つけてね」

男は背を向けたまま語りはじめる。

「とある湖で起きた連続殺人事件の資料なんだが、その殺害方法が酷く凄惨であり奇妙でもあった。
殺害方法は全て斬殺なんだが、異彩を放ったのはその方法だ。
犯人は、被害者の頭部をかち割るだけでは飽き足らず、なんと顔を誰かの判別もつかないほどに斬り裂き潰していたらしい。
そう。まさに映画に出てくる空想上の殺人鬼・ジェイソンのようにね」

ジェイソン―――その単語に、青年の眉はピクリと動いた。
男は、流し目でそれを認識すると再び言葉を紡いでいく。

「その手口自体は中々興味深かったんだが、残念なのは彼が目的を果たさなかったことだ。果たして探偵の少年の言葉に揺れたのか、それとも妹に酷似した少女に遠慮したのか...」

やがて、階段は終わり二人は扉の前に立つ。

「さて。きみが聖杯を望む理由はなんだ。妹を蘇らせるためか?それとも仇をとるためか?きみの好きにすればいい。だが、このままでは必ず失敗すると断言しよう」
「...なんだと」
「きみが"人間"を捨てない限り、きみは再び同じ間違いを犯してしまうだろう。そのままでは私のサーヴァントとしては相応しくない」

男はドアを開けるよう青年に促し、青年は仕方なくそれに従う。
そこで見たものは


「私に見せなさい。きみの本当の覚悟というものを」


木造りの壁に、計十一名の男女。
彼らは一様に身体を震わせ青年へ恐怖の視線を向けている。
ガラの悪い中年。髭を生やした恰幅のいい老人とその愛人と思しき小太りの熟女。眼鏡をかけた陰気な男。頭の軽そうな青年が二人と少女。いかにも変人そうな暗い男。
人あたりのよさそうな初老の男。眉が太く髪を後ろに束ねた少年。
最愛の妹に酷似した少女。

それは―――かつて青年が目指した目標の場面そのものだった。

「あの事件の資料には続きがあってね。どうやら、犯人はボートで逃走した後、水上で爆発。そのまま死体が上がらず生死不明となっていたそうだ。
...まさか、本当に死んでいて、あまつさえ私のもとに現れるとは思いもしなかったよ」

男は、青年の肩に手を置きそっと囁く。

「舞台は用意した。まあ、きみがやらなければ私は協力しないだけだが...果たして、マスターを失ったサーヴァントはどうなるのかな?」
「ッ!」
「さあ、君の望みを叶えたいのなら私を満足させてくれ」

手ごろな椅子に腰をかけ手を前に組む様はまるで舞台を楽しみに待つ観客のようだ。

(ふざけるな)

青年は内心で憤慨していた。

見れば、確かにあの時の面子とソックリだ。
だが、おそらくどれも本人ではない。
当然だ。男がいつの時代の者かは知らないが、少なくとも自分がこうして英霊となる程度の時間は経過している。
彼らがそのまま同じという訳ではあるまいに。わざわざソックリさんを用意してまで、男は俺に殺人を犯させたいらしい。

だが、あの時は妹に似た少女に絆されたというのも事実ではある。
彼女さえいなければ、妹の仇―――甲田征作を殺すことはできていたはずである。

青年はこつこつと靴で床を叩き、ゆっくりと彼らに歩み寄る。
斧を握りしめる力が強くなる。

「な、なあ、冗談だろあんた。そんなことマジで―――」

ズンッ

斧が役者―――『倉田壮一』の頭を叩き割る。

「―――ぁっ」

斧が引き抜かれ床を赤く染める『倉田』の様に、一同は恐怖のあまりに言葉を失う。

ザッ

青年は再び斧を振り上げ、今度は『香山三郎』を切裂いた。

ここにきてようやくあがる悲鳴は舞台を混乱に陥れ、何名かは青年を取り押さえようとする。

―――が、役者たちを襲う強烈な重圧。

役者たちは一様に足を震わせ立つことすら困難になる。

余計なことを、と青年は男へと視線を向けかけるがあの笑みを見るのが嫌だったので再び斧を振り上げた。

次いで切り裂かれるのは『橘川茂』。そして『小林星二』―――ここまでは生前までに仕留められていた。

さてこの先は達成できなかった領域。妹を殺した犯人が判明し、殺す必要もない連中だ。
それでも構わない。
なにかを言いかけた『いつき陽介』改め『樹村信介』の首を裂き。ひたすら怯える『九条章太郎』を袈裟に斬り。
パクパクと金魚のように口を開閉する『香山聖子』、そして『河西さゆり』の頭を割る。

さて、あっという間に残るは名探偵と仇。そして妹に酷似する少女。

近づくだけで腰を抜かし怯える仇。その様に若干の苛立ちを覚えつつ『甲田征作』へと斧を振り下ろす。
『甲田』はピクピクと痙攣するとやがて動かなくなる。なんともあっけない幕切れだろう。

さあ、これで『悲恋湖殺人事件』は終幕だ。
後に残るのは本来関係ない名探偵と少女だけ。
だが物語は本筋が終わろうともエピローグというものが存在する。
この事件のオチは、怪人に関わった者は誰一人として帰らなかった、だ。
そうでなければあの監督は許さないだろう。

やぶれかぶれに突撃してくる『金田一一』を逆に殴りとばし、倒れたところに斧を叩き込む。
確認するまでも無い。即死である。
最後に残った『七瀬美雪』は、涙を流し青年へと助けを乞う。

―――お兄ちゃん

一瞬。ほんの一瞬だけ、妹の影が重なる。が、『小泉螢子』ではないことを再認識し―――青年は斧を振り抜いた。

「おめでとう。きみはどうやら人間を捨てられたようだ」

地に落ちた『美雪』の生首を見届けた男は、パチパチと労いの拍手を送る。

「......」

青年は『美雪』の恐怖に見開かれた目蓋をそっとおろしてやり、改めて男へと向き合う。

「きみには私の僕たる資格がいまできた。共にこの聖杯戦争を勝ち抜こう」
「...ああ。よろしく頼む」

青年と男は血に濡れた現場を後にする。
部屋に残されたのは、もはや言葉も話せぬ屍の山だけだった。


気に入らない。
青年は男の要求通りに惨劇を作り上げたが、彼に対しての印象が覆ることはなかった。
自分のマスターは反吐が出るほどの悪党だ。
隙さえあればいますぐにでも殺してやりたいくらいに男が気に入らない。
だが、いまは我慢しなければならない。聖杯戦争を勝ち抜くためにはどうしてもマスターであるこの男の力が必要なのだ。

ここまでして青年が聖杯を求めるのは理由がある。

―――『こんなことをしてあんたの螢子がよろこぶと本気で思ってるのかよ!?』

生前に言われた名探偵の言葉。
螢子は復讐を望んでいなかったのだろうか。俺のしたことは間違いだったのか?
だが、螢子は最期まで『S・K』のキーホールダーを手放しはしなかった。
単に手がかじかんで捨てられなかっただけなのか。それとも、それほどまでに自分の仇をうって欲しかったのか。

青年にはわからない。
螢子と冷たい口付けは交わせても、彼女の想いはわからない。
わかりたいともがくほど、心は痩せて尖っていく。


そこで彼は考えた。だったら、直接聞けばいいと。


聖杯を手に入れ螢子を蘇らせる。そして、彼女の真意を聞きだす。
もしも彼の復讐が彼女の真意にそぐわぬ行為だったならすぐにでも地獄に落ちよう。
もしも彼女が真に復讐を望んだのならば如何なる手段を持ってしても本物の甲田征作を殺してみせよう。

(そのためなら、俺はなんだってやってやる)

手を汚すことも。
先程のような茶番に付き合うことも。
どんなことでもやってみせる。

全ては螢子の真意を知るために。

青年―――『遠野英治』は、再び『ジェイソン』の仮面を手にし殺戮の舞台へと舞い降りた。


実をいえば、目の前で作らせた舞台『悲恋湖伝説殺人事件』の出来に男はあまり満足していなかった。
なぜか。それは、サーヴァントである遠野英治に服従の意思が見られなかったからだ。

ここに連れてこられる前。
男は、捉えた己が子のクローン、怪盗X(サイ)―――もとい『XI(イレブン)』の調教の余興で遊んでいた。
『人体衰弱』。ルールは至って簡単。必要なものは、トランプ、そしてカードを引く男と配置する支配人だけ。
カードを引く者は目隠しをし、支配人はカードを場に配置する。
支配人の身体にはハート、ダイヤ、クローバー、スペードのそれぞれ1から13までの計52か所の印が刻まれる。
カードを引く者は、この印とカードを揃えるのがルールである。
まずはカードを引く。次いで、支配人の印へ好きに触る。
この際に刃物により印を抉るもよし。殴りつけて骨折させるもよし。なにもせずに軽く触れるもよし。
印が揃えば、カードは廃棄。揃わなければカードは再び場に戻る。
それに対して支配人が出来ることは、カードの配置を入れ替えること。
毎ターン、男がカードに触れるまでに『シャッフルタイム』を使用する権限が与えられ、その際に支配人はカードを好きなように並べ替えることができる。当然、カードの柄は見てもよい。
つまり、支配人は好きなカードを男に引かせることができるのだ。

このゲームを終わらせるには、男にジョーカーを引かせるか、場からカードを無くさせるか、男が飽きるかしかない。
要は男と支配人の根比べである。

ではジョーカーを引かせれば終わる話ではないか。
その通り。ジョーカーを引かせれば、支配人は苦しみから解放され、代わりに人質である家族が死ぬ。
そして、悲しみと無力さに打ちひしがれる支配人に男は決まってこう囁くのだ。
「きみが彼らを殺したんだ」と。
後は放置し支配人の好きにさせる。そのまま自殺するもよし。復讐心にかられ再び自分の前に現れるもよし。
後者ならば歓迎だ。精一杯おもてなしをしてあげよう。

そんな真の強者にのみ許されたゲームをやるつもりだった。

だが、何枚目かに触れたその時。突如意識が遠のき、気が付けば今までの記憶を全て失い、スノーフィールドの社会の裏で暗躍する武器商人となっていた。
とはいえ、男のやることは大して変わらない。これまで通り、武器を売り捌き人間共が絶望する様を特等席で見届ける。それだけだ。
強いて言えば、あの魔人探偵がいなかったことだろうか―――もっとも、この時点では彼の存在など忘れていたのだが。
彼のような障害もないため、商いは退屈なほどにひどく順調に進んでいた。

だが、そのせいか。彼にもいささか飽きが来てしまった。
"友人"という名の下僕である警察庁長官のもとへふらりと立ち寄り過去の事件の資料室への案内を頼む。
長官はごますり用の愛想笑いと共に二つ返事で承諾。そのまま彼を資料室まで案内した。
別に特別な理由がある訳ではない。ただ、なんとなくの暇つぶしで、刺激的な事件はないものかと思っただけだ。

そこで偶然手にとったのが『悲恋湖殺人事件』の資料。
彼はその手口や並の人間では為しえない悪意に興味を抱き、実際に再現してみたいと思い立った。

方法は簡単だ。
この世界での部下にスノーフィールドで暮らす民間人を適当に拉致させ、被害者ソックリの顔立ちに整形させる。
その後は、拉致した者たちの親族を人質に、与えられた役割を全うしろと命令。これだけで舞台はほぼ完成である。
まあ、いつか与えた気がする魔女の舞台に比べれば大した出来ではないだろうが、余興程度にはなるだろう。
そんな程度の思いつきでここまで仕上げ、最後に犯人である『遠野英治』役を探そうとしたその時だ。

まるでこの時を見計らっていたかのように。
突如、男の脳裏にここに連れてこられる前の記憶が蘇り、気が付けば遠野英治その人が召喚されたではないか。

流石に少々驚いたが、聖杯戦争について聞き進める内にそんなことは忘却の彼方へ。
いかに英霊である遠野英治へ嫌がらせを兼ねた調教をしようか。それのみがいまの彼の脳内を占めていた。

そこで思い出したのが、悲恋湖伝説殺人事件の再現だ。

かつて失敗した彼に、今度こそ事件を成功させてやろう。

目撃者のいない、完全な犯罪を。

事件に関係ない者、特に妹に似た少女をその手にかけるのは、情に絆されたきみには辛かろう―――そう思い提案したのだが、結果は予想外。

彼は顔色ひとつ変えず、己の妹に似た少女まで手をかけてみせた。
それが終わった後も、後悔の念すら抱かず、屈服すらせず。彼はあくまでも己の目標しか目に無かった。
既に壊れていたか。つまらん。
本当ならこの場で殺そうかとも考えた。

そもそも、英霊などと奉られているような者をほうっておくことができない性質である。
そうやってなにかしらの形で人望のある者は絶望の底に沈めるに限る。そうすることで男の脳髄の空腹は満たされる。
が、しかし。いかんせん男はまだ聖杯戦争については疎い。
ならば下手にサーヴァントを殺すこともない―――そう判断したため、遠野を生かしておくことにした。
それにここまで強固な信念を調教し屈服させるのもまた一興と考えれば存外悪くない。

さて、この聖杯戦争という遊びにどう興じるか。
他の参加者の苦悶を、悲鳴を、絶望の顔を想像するだけで男の笑みは止められなかった。



とある犯罪者はこう語る。

真の『悪』とは、特殊な細胞やパワーなんぞで決まるモンじゃない。
『悪』は頭の中にある。
磨かれた吐き気を催す思考回路。
揺るぎない黒い脳細胞を持つ者こそが、選ばれた『絶対悪』だと。


男の名は『シックス』。
全ての人間のsick(病気)となる男。








【クラス】バーサーカー

【真名】遠野英治

【出典作品】金田一少年の事件簿

【ステータス】
通常
筋力D 魔力E 耐久D 幸運B 敏捷C 宝具:B

宝具発動後
筋力B 魔力E 耐久B 幸運D 敏捷B 宝具:B


【属性】
秩序・善

【クラススキル】

狂化:A+
全能力を向上させるが、マスターの制御さえ不可能になる。



【保有スキル】

直感:B
 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を”感じ取る”能力。
 視覚・聴覚に干渉する妨害を半減させる。

頑健:A
 体力の豊富さ、疲れにくさ、丈夫な身体を持っている事などを表すスキル。
 通常より少ない魔力での行動を可能とし、Aランクであれば魔力消費を通常の4割近くにまで抑えられる。

戦闘続行:A
 往生際が悪い。
 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。


【宝具】
『怪人:ジェイソン』
ランク:B 種別:対人宝具(自分) レンジ:1 最大補足:己のみ。
ジェイソンの仮面を被ることにより、精神的にも肉体的にも視野を狭め己の殺意を高める。復讐者にとって殺意は何よりの糧である。
ちなみにこの仮面はマスターやNPCに被せることもできる。



【weapon】
遠野英治愛用の斧。


【人物背景】
不動高校三年で元生徒会長。キリッとした眉毛のイケメン。
悲恋湖伝説殺人事件の犯人であり、怪人『ジェイソン』として四人の犠牲者を出した。
妹である小泉螢子を心の底から愛しており、彼女を殺した犯人の特定ができなければ疑わしき者は全て殺すと豪語するほど彼女しか見えていない。
だが、決して頭が悪い訳ではなく、『標的の一人であるS・Kが代理を頼んだ挙句、殺害対象ではない少女が逃走防止用の罠にかかった』という無茶ぶりに近い状況で『あのS・Kを呼び寄せて殺し身代わりにし、自分は死んだ扱いにして復讐をスムーズに進めよう』という計画を即座に思いつくあたり、むしろ頭はキレる方。
ただ思考が極端である点は否定できない。

後に深山日影という遠野にそっくりな人間が登場するが、彼が本当に遠野英治かどうかはわからない。
記憶喪失・背中に大きな火傷の痕など妖しい点はいくつかあるが...


【方針】
聖杯を手に入れるために皆殺し。ただし状況によっては情報戦に徹することもする。


【聖杯にかける願い】
螢子を蘇生させ本音を聞く。そのためには如何なる犠牲も厭わない。



【マスター名】シックス
【出典作品】魔人探偵脳噛ネウロ
【性別】男

【weapon】
  • 拳銃
別に使う必要もないが、武器商人らしくいつも携帯している。

  • その他兵器諸々。
武器商人であるため携帯電話ひとつで調達可能。
機関銃からステルス亜音速のステルス機までなんでもござれ。
(ただし部下が運ぶ時間は相応にかかるのでご注文はお早めに)


【人物背景】

「定向進化」から産まれ、人類から進化した「新しい血族」の長。
悪意の「定向進化」から生まれた、悪のカリスマとでもいうべき究極の卑劣男であり、人の嫌がる、苦しむ、絶望する様を見ることを誰よりも好んでいる。究極のサディストでもある。

  • 仕事を失敗した部下に自殺を求める際、拳銃自殺ではなくノコギリのようなもので自分の腹を徐々に裂いていくように命令する。理由は「罰なんてどうでもいいが、単に君がそれで死ぬのを見たいだけ」。尚、部下が腹を掻っ捌き始めても、シックスは葛西とのお喋りに夢中で一切目を向けず、部下が死ぬ様子になど興味はなかった。
  • 「6」という血文字を書かせるためだけにどこかの家族を人質にとり、父には致死性の毒を飲まなければ家族を殺すと脅し自らの吐血で「6」を書かせ、その家族には「きみたちの父親は君たちを見捨てて逃げた」と告げて絶望と憎しみの中でその命を絶たせた。

また、世界屈指の軍需企業の会長でもある。



【能力・技能】

  • 金属の生成
体内の細胞と合金を結合して、体内から強固な金属を生み出すことができる。足から刃物を生やすことも可能。

  • 「五本指」の能力。
彼の部下である、「DR」、「テラ」、「ヴァイジャヤ」、「ジェニュイン」、葛西善二郎の五人、通称五本指の力を操ることができる。
「DR」=ありとあらゆる水の流れを一目で見抜くことができる。
「テラ」=土地の状態、強度、構造を見抜くことができる。
「ヴァイジャヤ」=植物の特性、毒性、調合結果など、植物に関してあらゆる情報を本能的に感じ取ることができる。
「ジェニュイン」=群集の心理を弄び、思いのままに扇動することに長けている。
葛西善二郎=炎の流れを含む全てを自在に操ることが出来る。

尚、上記の「五本指」の能力は己の体内から生み出すものではないため、土地の状態、施設の有無などで大いに影響する。


  • 瞬間記憶能力
見たものを瞬間的に記憶できる力。空を舞う複数のプリントの詳細を正確に読み取るという超人染みた芸当も可。



シックスにとって一番重要な器官は脳であり、心臓を破壊されても体内の金属の制御が乱れるだけで死には当たらない。つまり、脳さえ残っていれば死ぬことはない(本人談)。
ただ、自動再生能力は有していないため、バラバラにされれば窮地に陥ることは間違いない。


【ロール】
非合法的な武器商人。裏社会では有名だが、表の世界ではまったく知られていない。


【参戦経緯】
暇つぶしに拉致した民間人で『人体衰弱』を愉しんでいたら紛れていたトランプに触れ飛ばされた。
時期的には『五本指』の残りが葛西のみになった辺り。


【方針】
聖杯戦争を思う存分に愉しむ。願いは特には決めていない。







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最終更新:2016年12月21日 23:55