菅部阿久乃&ランサー◆NIKUcB1AGw
本日は日曜日。時刻は7時25分。
けたたましく目覚まし時計が鳴り、部屋の主が目を覚ます。
「ラージレンジャー!」
そう叫んで目覚ましを止めたのは、豊満な肉体をパジャマで包んだ若い女性。
彼女は素早く枕元にあった眼鏡をかけると、テレビのリモコンを手に取る。
しかし電源ボタンに指をかけたところで、その動きは停止した。
「……って、アメリカでラージレンジャーやってるわけないじゃない。
体に染みついた習慣って怖いわねえ」
リモコンから手を離すと、あくびを一つ。
その時彼女は、違和感に気づいた。
「私……なんでアメリカにいるんだっけ?」
こうして、彼女は記憶を取り戻した。
◆ ◆ ◆
菅部阿久乃は「悪の教員組織・シィド」の幹部である!
彼女に力を与えたイビルマは、人間の「信じない力」をエネルギー源とする魔女である!
阿久乃はおのれの悪の美学を貫くため、今日もヒーロージャーと戦うのだ!
「……とまあ、私の本来の生活はこんな感じね」
「へえ~。マスターも面白そうな人生送ってたのねえ」
数十分後。阿久乃はリビングで、自らの元に召喚されたサーヴァントとお互いの身の上を語り合っていた。
なお最初はサーヴァントに敬語を使っていた阿久乃だったが、「もっとフランクにいきましょう」と言われたのでため口になっている。
さて、彼女のサーヴァントはどんな人物かといえば、一言で表現すれば「怪人」だった。
トゲだらけのハート型をした頭部に張り付く、仮面のような顔。
体のあちこちにもハート型のアクセサリーがつけられ、それ以外の部分は派手な原色で彩られている。
元デーボス軍幹部・キャンデリラ。それが阿久乃の元にランサーとして召喚されたサーヴァントの正体であった。
「それでぇ~。マスターはこの聖杯戦争でどうしたいのかしら?
叶えたい願い、ある?」
「そうねえ。子供の頃からの夢は、もう悪の幹部になった時点で叶っちゃってるのよねえ。
他にあったかなあ、願い……。あ、そうだ」
「なになに? 面白い願い、思いついた?」
「こういうのはどうかしら? 直接聖杯を狙うんじゃなくて、他の参加者を邪魔しまくるの。
悪の怪人としてね」
「変わったこと思いつくわねえ、マスター。でも、ちょっと面白いかも。
昔の血がうずいちゃうわ~」
思わぬ案を出してきた阿久乃に対し、キャンデリラはくねくねと体をよじる。
「あー、でも……。あんまりひどいことはしない方向で。良心が痛むから」
「そこはおまかせよ~。私は、人を喜ばせるのが本職だもの」
彼女の言葉に、偽りはない。
キャンデリラは「喜びの戦騎」。人間の喜びの感情から、エネルギーを集めるのが使命だったのだ。
「オッケー。頼りにしてるわよ、ランサー」
「ええ、楽しく悪いことしましょ♪」
マスターとのファーストインプレッションは、上々の結果。
たまらず、キャンデリラはいつもの決め台詞を口にする。
「キープスマイリングよ~ん♪」
【クラス】ランサー
【真名】キャンデリラ
【出典】獣電戦隊キョウリュウジャー
【性別】女
【属性】混沌・中庸
【パラメーター】筋力:C 耐久:D 敏捷:C 魔力:B 幸運:B 宝具:C
【クラススキル】
対魔力:B
魔術に対する抵抗力。
魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。
封印と復活を繰り返していたとはいえ、はるか古代より生き続けたランサーの肉体には相応の神秘が宿っている。
【保有スキル】
仕切り直し:C
戦闘から離脱、あるいは状況をリセットする能力。
また、不利になった戦闘を初期状態へと戻し、技の条件を初期値に戻す。
同時にバッドステータスの幾つかを強制的に解除する。
状況が不利になると撤退するのは、悪の幹部のお約束。
変化:E
文字通り「変身」する。
ランサーは人間の美女の姿に変身できる。
魅惑の美声:C(B)
人を惹き付ける天性の美声。魅了系スキル。
異性に対して魅了の魔術的効果として働くが、対魔力スキルで回避可能。
対魔力を持っていなくても、抵抗する意思を持っていればある程度は軽減できる。
「変化」のスキルを使用中は、ランクが上昇する。
【宝具】
『喜びの戦騎(キープ・スマイリング)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1-30 最大捕捉:50人
生前のランサーの行動が、宝具となったもの。
ランサーの行動によって「喜び」の感情を抱いた人間から、魔力を吸収することができる。
生前は主であるデーボスにその魔力を捧げていたが、サーヴァントである現状ではマスターがその魔力を受け取ることになる。
回りくどい方法であるものの、魂食いのように管理側や他の参加者に危険視されることなく魔力を収拾できるのは侮れないメリットである。
『楽しみの密偵(ラッキューロ)』
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:― 最大捕捉:―
直属の部下であり、デーボス軍離脱後も行動を共にした密偵・ラッキューロを使い魔として召喚する。
とはいえラッキューロは戦闘力も他の能力も低いため、あまり役に立たない。
人ならざるサーヴァントを巨大化させることができる「スクスクジョイロ」が唯一の切り札だが、魔力消費が非常に大きく気軽には使えない。
【weapon】
「キャハハルバート」
鎌の部分が巨大なハート型になったハルバート。
ランサーのクラスで召喚されてはいるものの、鎌としての使用がメイン。
【人物背景】
地球生物の絶滅を目論むデーボス軍の幹部。
人間の「喜び」からエネルギーを奪い、デーボスに献上するのが使命。
その性質から他の幹部たちに比べ残虐性が低く、キョウリュウジャーとの戦いの終盤においてデーボス軍を追われてしまう。
その後は先に追放されていたラッキューロと共に、キョウリュウジャーと共闘。
デーボス軍の壊滅後は、人類との共存の道を探りながら生きていく道を選ぶ。
後にトリンから「賢神」の地位を継承し、未来のキョウリュウジャーの司令官となった。
しかし今回はマスターの影響を受け、デーボス軍時代の人格で現界している。
【サーヴァントとしての願い】
マスターをキープスマイリングよーん♪
【基本戦術、方針、運用法】
ステータスはさほど高くなく、宝具も戦闘向きではない。
正面からの戦闘は避け、「仕切り直し」や「魅惑の美声」を活かしてのらりくらりと戦っていくのが望ましいだろう。
【マスター】菅部阿久乃(すがべ・あくの)
【出典】ホームメイドヒーローズ
【性別】女
【令呪】胸元に重なった三つのハート
【ロール】
研修でアメリカに来ている中学教師
【マスターとしての願い】
悪の怪人として暗躍する
【weapon】
「魔法のヘッドドレス」
イビルマの伝手で「帽子の魔女」に作ってもらったヘッドドレス。
アイマスクのように目元まで下ろして「悪身顕現(アークフォーム)」とコールすることにより「レーラリン」へと変身できる。
「平常運転(キャンセレーション)」のコールで変身は解ける。
レーラリンとしての能力は、後述。
【能力・技能】
「変身能力」
前述のヘッドドレスを使用することにより、怪人「レーラリン」へ変身する。
レーラリンの外見はゴスロリ風のコスチュームを着用した、単眼の女性。
変身中は身体能力が大幅に向上し、衝撃を無効化する能力により軽自動車にはねられた程度ではダメージを受けない。
「怪光線(レーラリン・スパーク)」
手から放つ、電撃状のビーム。
人を傷つけるのを好まない阿久乃の性格から、威力は抑えめ。
また、特に狙いをつけなければ自動的に人間を避けて地面で爆発する。
変身前でも使用可能だが、わずかでも他人に攻撃的感情を抱いただけで発動してしまうため
セーフティーとしてポーズと「阿久乃ビーム!」のコールがなければ撃てないように設定されている。
【人物背景】
市立曽新第一中学校の数学教師。
24歳。スリーサイズは91/62/86。
真面目だが不測の事態に弱く、テンパりやすいのが欠点。
幼い頃から筋金入りの特撮マニアで、父と共に「悪の組織の幹部」になることを夢見ていた。
その夢に目をつけたイビルマに勧誘され、「シィド」を起ち上げることになる。
悪にこだわりを持ちつつも根は親子揃って善良であり、物理的に人を傷つけるような悪事は行えない。
【方針】
お邪魔虫
最終更新:2017年01月27日 02:17