アクションフィギュア・バトルロワイアル内検索 / 「それでも内なる神に祈れ」で検索した結果

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  • それでも内なる神に祈れ
    それでも内なる神に祈れ ◆ACT//GA03c  セシリア・オルコットは小瓶の森を歩いていた。  比較的最近に建てられたと思しきこの一戸建ての本来の持ち主は料理好きだったらしく、  広いシステムキッチンの卓上にはお洒落な調味料が並んでいる。  色とりどりの小瓶の間を縫って全高14センチの少女はウインドウショッピングでもするように歩き、  時に瓶の表面に手を当てて中をのぞき込んだ。  そうすると否が応にも自分の姿がガラス面に映り込む。  白い制服を纏ったセシリア・オルコット、性格にはそれに似せて造られた姿が。 「憂鬱ですわ……」  セシリアは溜め息をついた。  自身の容姿に落胆したのではない。むしろ、それには自信があった。  何しろアーマーガールズプロジェクトのセシリアは初期型から制服ver.そしてストライクガンナー装備と都合二回も新規に造形...
  • MS少女バンシィ
    ... 登場人物 023 それでも内なる神に祈れ ◆ACT//GA03c MS少女バンシィ、セシリア・オルコット 043 ハッピーバースデー・デビルマジン ◆2Y1mqYSsQ. MS少女バンシィ、マジンカイザー、セシリア・オルコット ▲上へ戻る
  • セシリア・オルコット
    ... 登場人物 023 それでも内なる神に祈れ ◆ACT//GA03c MS少女バンシィ、セシリア・オルコット 043 ハッピーバースデー・デビルマジン ◆2Y1mqYSsQ. MS少女バンシィ、マジンカイザー、セシリア・オルコット ▲上へ戻る
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    ... 書き手別SS一覧 それでも内なる神に祈れ イントロダクション―武装神姫・異説―
  • ◆ACT/GA03c
    ...イダーシン 023 それでも内なる神に祈れ ◆ACT//GA03c MS少女バンシィ、セシリア・オルコット 029 ON THE ROAD ◆ACT//GA03c 仮面ライダーディケイド、仮面ライダーブレイド、デストロイア(完全体) 033 ELECTRIC ANGEL ◆ACT//GA03c ロジャー=スミス、初音ミク 036 問・ストーリー ◆ACT//GA03c ウッディ、アリサ・イリーニチナ・アミエーラ 登場させた人物 3回 2回 1回 アーンヴァルMk.2、Archetype she、如月千早、仮面ライダーフォーゼ、コダールi、プレデター、ゲッターアーク、仮面ライダーシンMS少女バンシィ、セシリア・オルコット、仮面ライダーディケイド、仮面ライダーブレイド、デストロイア(完全体)、ロジャー=スミス、初音ミク、ウッディ、アリサ・イリーニチナ・アミエーラ コメント ...
  • 001話-050話
    ...ンバスター 023 それでも内なる神に祈れ ◆ACT//GA03c MS少女バンシィ、セシリア・オルコット 024 冥のミクル伝説 ◆NXFS1YVsDc エヴァンゲリオン初号機、朝比奈みくる、天のゼオライマー 025 Day after day ◆ACfa2i33Dc ジム・スナイパーII、UCR-10/A 026 Break the Chain ◆QotHY4VA.M アルトアイネス 027 Install×Soldier Dream ◆2Y1mqYSsQ. ストラーフMk.2、アリサ・イリーニチナ・アミエーラ、双子座のサガ 028 ヒーローVSプレデター ◆6O/b6a0evc ワイルドタイガー、プレデター、宮藤芳佳(震電装備) 029 ON THE ROAD ◆ACT//GA03c 仮面ライダーディケイド、仮面ライダーブレイド、デストロイア(完全体) 030 Regret n...
  • 第1放送まで
    ...ンバスター 023 それでも内なる神に祈れ ◆ACT//GA03c MS少女バンシィ、セシリア・オルコット 025 Day after day ◆ACfa2i33Dc ジム・スナイパーII、UCR-10/A 026 Break the Chain ◆QotHY4VA.M アルトアイネス 027 Install×Soldier Dream ◆2Y1mqYSsQ. ストラーフMk.2、アリサ・イリーニチナ・アミエーラ、双子座のサガ 036 問・ストーリー ◆ACT//GA03c ウッディ、アリサ・イリーニチナ・アミエーラ 黎明 № タイトル 作者 登場人物 016 ふたりの『兜甲児』 ◆NXFS1YVsDc マジンガーZ、セーラーマーキュリー、マジンカイザー 017 あの日あの時の青ダルマ ◆2Y1mqYSsQ. 巴マミ、ドラえもん、マリーセレス 019 X―シルシの所在― ◆7J...
  • ハッピーバースデー・デビルマジン
    ...ntVoice 前:それでも内なる神に祈れ MS少女バンシィ 次:  前:それでも内なる神に祈れ セシリア・オルコット 次:  前:ふたりの『兜甲児』 マジンカイザー 次:  ▲上へ戻る
  • 逸脱した存在達 -beyond the bounds-
    ... 投下順に読む 次:それでも内なる神に祈れ 前:闘争の果てに 時系列順に読む 次:それでも内なる神に祈れ ジェフティ 次:  前:code666443  “アクションフィギュア”その戦う定めとは……! 島風 次:速さが足りない! ガンバスター 次:炎のさだめ ▲上へ戻る
  • Day after day
    ...e Chain 前:それでも内なる神に祈れ 時系列順に読む 次:Break the Chain ジム・スナイパーII 機能停止 UCR-10/A 次:速さが足りない! ▲上へ戻る
  • 冥のミクル伝説
    ...。 前:それでも内なる神に祈れ 投下順に読む 次:Day after day 前:X―シルシの所在― 時系列順に読む 次:ヒーローVSプレデター 前:人の造りしもの(適当) エヴァンゲリオン初号機 次:  前:人の造りしもの(適当) 朝比奈みくる 次:  前:プロジェクト 天のゼオライマー 次:  ▲上へ戻る
  • 激突!2つの破壊者
    激突!2つの破壊者 ◆Vj6e1anjAc 「――おおぉぉぉぉっ!」  深夜の公園に叫びが轟く。  月光と街灯が照らす薄明の中、鋭い雄叫びが木霊する。  樹脂と樹脂とがぶつかり合う、鈍い音を響かせながら、2つの雄が激突する。 「キシャアアアア――ッ!」  甲高い高音を上げるのは、まさしく悪魔の如き威容だ。  全高250ミリという、規格外の巨躯を震わす、血染めのボディの大怪獣だ。  完全生命体・デストロイア。  全ての生命に死をもたらす、オキシジェン・デストロイヤーの化身である。 「ブロウクンマグナァァァムッ!」  そのおぞましき姿に対峙する、黒光りする威容が、1つ。  百獣の王のごとき雄叫びを上げて、赤熱する拳を発射する影が1つ。  その名は勇者王・ガオガイガー。  機械生命体の脅威から、人類を守るため建造された、無敵のスーパーロボットである。 「シャァア...
  • Battle Of Emperor
    Battle Of Emperor ◆7Ju4MZPjio 夜道を女性が歩いている。女性形フィギュアと書き表したほうがこの場合は正しい。 ダルそうにまったりと歩き肩を回す。関節部分に問題は感じられない。 肩を回す姿は本来ならありえない程強引に回しているがフィギュアならば可動の言葉で納まる。 「唯でさえオリジナルだのフィギュアだのワケの分かんねぇ存在だってのによ」 レヴィ、それがこの女性フィギュアの名称。 本来の姿は世界にしがみついている一人の女性、殺し屋そして人間。そのフィギュア。 彼女自身も自分自身がフィギュアと呼ばれる存在だと理解しているし拒んでいるわけではない。 「煙草が吸いてぇ気分だぜ……チッ、火もなけりゃブツもねえ」 「人形【アンティーク】のあたしが言う台詞じゃあねぇが人形同士で殺し合え、なんざ頭が湧いてやがる」 聞き覚えの...
  • 英雄VS鬼-POWER BATTLE-
    英雄VS鬼-POWER BATTLE- ◆NXFS1YVsDc そいつの姿を最初に目にした時は、正直目を疑った。 俺ともあろう者が、運命だとか宿命だとか、女々しい戯言を一瞬でも信じかけてしまった。 馬鹿馬鹿しい。この舞台にそんなものは存在しない。 俺達は闘うためのみに生まれた擬似生命体(レプリロイド)……いや、殺し合うためのみに自我を与えられた、滑稽な人形に過ぎない。 そいつとの邂逅にしても、この殺人ゲームを仕組んだ人間達の手の上での話でしかないのだ。 結論から言うと、残念ながらそいつは俺の探し求めていた奴とは違った。 だったら、そいつは何者だ?特徴はことごとく、奴と一致していた。 蒼のボディとヘルメット、ヒューマノイド型の出で立ち。顔つきも似ている。 だが奴に比べてその身体は小さく、幼い。 細部も違う。まるで奴のデザインをさらにシンプルに立ち戻らせたような。...
  • ふたりの『兜甲児』
    ふたりの『兜甲児』 ◆NXFS1YVsDc 「グゥ……オオオオオオオォォォォ」 獣のような唸りと雄叫びを夜空に響かせる、魔神皇帝の姿。 胸の宝玉は、今もなお「魔」の文字を輝かせている。 倒すべき敵だけを求め、それを滅ぼす破壊の悪魔。 そこには大凡理性と呼べるものは感じられない。 ただ、何らかの苦痛を感じさせるかのような咆哮だった。 それは、破壊と破滅を望まぬ本心の、魂の叫びなのか。 その苦痛も、奥底から沸き起こる破壊の情念に上書きされていく。 魔神皇帝は歩き続ける。 そこに何を求めて歩くのか。 戦いか、それとも救いか。 それとも、見失った自分自身か。 ◇ ◇ ◇ 「ん……!?」 超合金のロボット玩具のような姿の彼は、何かを感じたように北の空を見上げた。 空には何も見えない。街灯の光が邪魔をして空の細かい様子がはっきりと...
  • Regret nothing
    Regret nothing ◆QotHY4VA.M 集合住宅。 本来ならばそこには幾つもの人の営みがあっただろう。 だが今そこに人間はいない。 いるのは、手のひらサイズの小人(ミクロマン)たちだけだ。 「うおおおおおおおおおおおおっ!」 「……!」 ユニコーンのダブルハーケンとハンターの持つ片手剣・イフリートマロウが正面からぶつかり合い、火花を上げる。 ハンターに比べれば小柄なユニコーン少女――雪菜=シュネーライン。 しかし背中のバーニアが一際大きく炎を吹き上げる。 そのまま押し切ろうとするその力に、腕のリボルバージョイントが軋みを上げる。 「くそっ、何てパワーだ……!」 パワーだけではない。 先ほどの加速を見るにスピードも自分より速い。 つまり今から自分たちはそんな彼女を相手になるべく傷つけずに倒す――いや制するというクエストに挑...
  • Roger The Thinker
    Roger The Thinker ◆QotHY4VA.M 総合自律戦闘実験"BATTLE ROYALE"、その実験会場。 人間にとって見ればものの数十分で移動が可能な狭い……だが盤上の彼らにとってはあまりにも広大なフィールド。 便宜上、そのフィールドを5×5の25ブロックに分割し、左上から順番にアルファベットを振っていく。 するとPブロックとQブロックにまたがって、とある施設があるのがわかるだろう。 喫茶店。 人間にとっては馴染み深い施設であり、一時の休息を提供する施設だ。 『Ahnenerbe』という看板を掲げられたその喫茶店は、外観から受ける印象よりも広々とした内部に、品の良い椅子やテーブル、観葉植物がバランスよく配置されている。 それらが天井のスピーカーから流れる心地よいピアノの音色、暖色灯の暖かい光と合わさり、どこか幻想的な空間を作り...
  • 問・ストーリー
    問・ストーリー ◆ACT//GA03c  オモチャの幸せは、持ち主に遊んでもらえること。  それが、明るく責任感が強く時には頑固で、だけどやっぱり頼れるみんなのヒーロー「トイ・ストーリーのウッディ」の信念だ。  オモチャを大事にしない少年に捕まった時も、飛行場での大ピンチの時も、保育園からの脱出の時だって。  どんな時もウッディが諦めないのは、同じオモチャの仲間達みんなと一緒に、持ち主のアンディのところへ帰ろうとするためだ。  ウッディにとってのアンディはただの持ち主じゃない、言葉を交わさなくても通じ合う絆を互いに結んだ、掛け替えのない友達だからだ。  だからウッディは諦めない。だからウッディは立ち向かう。だからウッディは手を差し伸べる。だからウッディは―― 「……それはトイ・ストーリーのウッディだ。じゃ、俺はなんだ? 俺の持ち主は、俺で何して遊ぼうっ...
  • 炎と赤鳥と正義の味方
    炎と赤鳥と正義の味方 ◆2kaleidoSM 夜の街。静寂に包まれた空間。 そこに、奇妙な色どりをした人形が立っていた。 頭は赤く、胴体は黄色、足は緑の、まるで信号機のようなカラーリングをした、人というには様々な部分に独特な部分が見られる人形。 その人形の名を、仮面ライダーオーズと言った。 名前の通り、それは日曜朝8時放送の特撮番組、仮面ライダーOOOの主人公。 「殺し合いだなんて…。こんなこと絶対に許しちゃいけない…!」 そして仮面ライダーの主人公、火野映司の人格を模した彼もまた、多くの仮面ライダーと同じく正義の心を持つ者。 例えそれはフィギュアとなっても変わることはない。 それが例え、この殺し合いのために作られた、偽りの人格であったとしても。 「人形だとか、そんなの関係ない。作られた者にだって心はあるんだ…」 思い返すの...
  • A Legacy of GODZILLA
    A Legacy of GODZILLA ◆NXFS1YVsDc 私の名は、ロジャー・スミス。 この実験場(まち)には必要な仕事をしている。 総合自律戦闘実験"BATTLE ROYALE"の実験場として用意された街。 ここにいるのは、恐らくは実験の被験者として選ばれたアクションフィギュアのみ。 被験体となった我々フィギュアには、心が与えられた。 基となった原作‐オリジナル‐のメモリーと、それに基づいた自我という形で。 メモリー……私にとってのそれは、原作の人格と記憶。 アニメ『THE ビッグオー』……その主人公、ロジャー・スミス。 彼のメモリーを基に、フィギュアとしての自我が構成され、今の私は存在している。 それは決して自然に構成されることのない、極めて歪なものだ。 原作のロジャー・スミスは、フィギュアである自分からすればあくまで...
  • 逆襲のザンダクロス
    逆襲のザンダクロス ◆NXFS1YVsDc かつて、鉄人兵団と呼ばれる機械の軍勢が、地球に襲来したことがあった。 彼は、その兵団の尖兵として、最初に地球に送り込まれた。 作業用の巨大ロボット――名は、ジュドと言った。 先に人工知能だけを地球に送られ、そこからの信号を頼りに自身のボディをパーツ別に転送する。 それらを、同じく尖兵であり人間型に作られたスパイロボットであるリルルに組み立ててもらった後、前線基地を建設。 そして再び自らの信号をもって兵団を基地まで誘導し、そこを拠点に兵団は世界各地に攻撃を開始。 そういう手筈だった。 人工知能の転送先、及びリルルとの合流ポイントは、地球の北極。 誰も踏み入れることのない極寒の地で、彼らの侵略計画は進められるはずだった。 だがイレギュラーが発生し、計画は大きく狂いを見せる。 本来いるはずのない地球人の子供とロボッ...
  • Install×Soldier Dream
    Install×Soldier Dream ◆2Y1mqYSsQ.  大通りの交差点は広く、信号機がただ点滅を繰り返すだけだった。  暗い夜道を照らす街灯がまたたき、街路樹の葉が風に揺れる。  無人の道路を小さな影が2つ横切った。続けて発砲音がひびき、地面が爆ぜる。  火を吹く地面の合間を縫って銀髪の少女は駆け抜ける。  丈の短いジャットに収まりきらない豊かな膨らみを揺らしつつ、後方に語りかけた。 「私はあなたと争うつもりはありません。すぐに武器を収めてください」  凛とした張りのある声が響くが、襲撃者は無言。  銃撃が止まらないのを確認し、顎を引いて彼女は舌打ちをした。 「仕方ありません」  少女は方向転換し、細身には不釣り合いの巨大な銃を転送させて構える。  神機――神を喰らう武器を操る彼女の名をアリサ・イリーニチナ・アミエーラと言う。  赤く禍々しい銃から...
  • ELECTRIC ANGEL
    ELECTRIC ANGEL ◆ACT//GA03c  ――まるで量子の風みたいに、ワタシのココロ揺さぶるの。    ▼  ▼  ▼  VOCALOID(ボーカロイド)。  それは元来、サンプリングされた音声ライブラリを合成して擬似的に『歌声』を作り出すソフトウェアに過ぎない。  喩えるならば、歌手ではなく楽器。演奏者ではなく、人の声を模した音色を奏でる音声装置でしかない、はずだった。  しかしその歴史は、とあるひとつのソフトの誕生により決定的な転機を迎えることとなる。  ボーカロイド・キャラクターボーカルシリーズ第一弾――“初音ミク”。  歌の担い手たるアバターの少女を設定し、楽曲の作成とバーチャルアイドルである彼女のプロデュースを同期させるという革命。  このソフトを通して次々とリリースされた楽曲がリスナー間で共有...
  • 剣の舞
    剣の舞 ◆DzuE0VRDl6   先入観を、捨てろ。   *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  * 「俺が……ガンダムだ……!」 学校は敷地の南西の隅。 普段は人もほとんど訪れないあたり。 体育館と木々に挟まれた、狭く注意を引きにくい、校庭の片隅の突出部にて。 ひっそりと置かれた百葉箱の屋根の上。 夜空を見上げるフィギュアの口から零れたのは、そんなうめき声だった。 街灯の明かりもあまり届かぬ暗い空間に、メッキとクリアパーツがキラリと光る。 全体としては人型のシルエットに、硬質な機械の身体を持つ、いわゆるロボットである。 V字型のアンテナ。 2つの目。 マスク状の口元に赤い顎先。 白い手足に、肩や胸部はメタリックな青。腹部や足元に赤を配置。 胸部ダクトやアンテナには黄色を配し...
  • タロウの受難
    タロウの受難 ◆NXFS1YVsDc このバトルロワイアルに参加するフィギュアには、元となったキャラクターの人格や記憶が自我として与えられる。 しかしキャラクターは決して不変ではない。一部に例外こそあれど、物語の展開や時間と共に、常に変わりゆくものである。 どの時間軸や世界軸をベースにしたかで、同じキャラクターでも人格は多種多様に変化するものだ。 「ソウルジェムが魔女を生むなら……みんな死ぬしかないじゃない!!」 魔法少女の真実を知り、信じていたものに裏切られ、その果てに彼女の心は折れた。 その世界軸において、魔法少女達はそれぞれ十分な信頼関係を築けなかったことも原因の一つだっただろう。 仲間達と無理心中を図った結果、逆に仲間の手にかかりソウルジェムを破壊され、死に至る。 よりにもよって巴マミの自我のベースとなったのは、そんな最悪の世界軸と精神状態の時...
  • ひだまりのない世界で
    ひだまりのない世界で ◆2Y1mqYSsQ.  ひだまり荘はやまぶき高校の門前にある2階建ての小さなアパートである。  変わり者が集まると言われていたが、紗英は同級生のヒロを始め、後輩たちもいい子が多いと思っている。  住民は仲良く、学校生活も平和そのもので悩みらしい悩みは将来についてくらいであった。  そんな作品の登場人物を彼女は模していた。  figma紗英は公園の茂みに隠れ、ただただ震えていた。  何度かその場を離れようとしたのだが、脳裏に赤い怪獣の姿が浮かび、勇者が壊される音が蘇って邪魔をしていた。  運動神経はいい。ひたすら走ればたとえ遭遇しても逃げ切れるかもしれない。  何度もそう考えるのに、足が震えて動かなかった。  戦いを経験したことのない少女としては当然の反応である。  何度目かの決意が折れ、頭を抱えて座り直した時だ。 「誰か居るのか?」...
  • 炎のさだめ
    炎のさだめ ◆6O/b6a0evc 視線の先には無防備なフィギュアの頭部。 UCR-10/Aに遠慮する必要などなく、無慈悲に銃の引き金を引いた。 ------- ガンバスター=ノリコは先程の戦闘を終えてから周囲を探索していた。 戦闘の相手であったロボットを探すのもあるが、まずはあの時逃げた少女型のフィギュアを保護する為だ。 「う~ん……見つからない」 『泣き言を言わないの』 「だって~……」 あの少女は移動が速い、ということがわかった以外、成果は上がっていない。 屋外には自分以外のフィギュアの姿は見えない。先程戦ったロボットも、少女の姿もない。 もしかしてどこかの家……屋内にいるのだろうか? そう考えたとき、サブAIのカズミから話しかけられる。 『ノリコ、文具店から物音が聞こえるわ』 「本当……暴れてるみたい……それに、この声!」 聞こえる...
  • ON THE ROAD
    ON THE ROAD ◆ACT//GA03c  ――目撃せよ。    ▼  ▼  ▼  未だ朝日の昇らない住宅街を、12分の1スケールのサイドカーがアスファルトの路面を削り取らんばかりに疾駆する。  そのマシン――ダブルチェイサーのハンドルを握るマゼンタ色の操縦者、仮面ライダーディケイドは、サイド座席の青い相棒に向かって声を張った。 「振り切れたか!?」 「駄目だ、追ってきてる! あの図体でなんて速さだ――うわっ!?」  運転に専念しているディケイドに代わって後方上空へと目を凝らしていた仮面ライダーブレイドが、その言葉を最後まで言い切る前に、車体が大きく左へ逸れた。  その直後、本来ダブルチェイサーが走り抜けるはずだったルートを、紫色に発光する粒子の奔流が一直線にえぐり取った。  一瞬で路面をはぎ取るように分解したその威...
  • 速さが足りない!
    速さが足りない! ◆NXFS1YVsDc 速きこと、島風の如し。 その名を与えられた彼女にとって、それは決して譲れないプライドであった。 figma島風、彼女の目的はただ一つ――最速の証明。 彼女にとってはそれだけが第一にして全てであり、殺し合いに興味はない。 事実、これまで出会った相手には自分から攻撃を仕掛けながら、決して牽制以上の行為は行わなかった。 相手を破壊する気などない。ただ、自分が相手よりも、ここにいるどのフィギュアよりも速いということを証明するだけ。 しかしそんな彼女も、壁にぶち当たる。 2体のロボット型、ジェフティとガンバスター……速さだけではない、彼女の想像を、常識そのものを大きく超えていた。 原作では決して味わうことのない決定的な壁は、彼女のプライドを大きく傷つける。 足りない。あの2体よりもさらに速くあるには、今のままでは足り...
  • SilentVoice
    SilentVoice ◆QotHY4VA.M 「……ここまでくれば大丈夫だろう」 周囲の安全を確認したジュドはそう呟き、襖を静かに閉じた。 ゲッタアークの強襲から逃れたジュドたちは、程なくしてTブロックにある民家に姿を隠した。 黒王号のスピードを持ってすれば更に遠くへ逃走することも出来ただろう。 だがZZのダメージを考えるとそう長距離は移動できないこと、 それに民家内には遮蔽物も多いため、身を隠すならば単純に距離を取るよりも得策と判断したのだ。 そして現在、二体のフィギュアはその一室に姿を隠している。 漫画本の詰まった本棚やベッド、勉強机などが置かれていることから、恐らくは中高生あたりの子供部屋なのだろう。 とはいえ、そんなことはジュドには関係がない。 ただ比較的遮蔽物が多いという点からチョイスしたにすぎない部屋の中、本棚の影にクレイドルを転送し...
  • 失われた伝説を求めて
    失われた伝説を求めて ◆ACT//GA03c 琥珀色の男の夢、何処に。    ▼  ▼  ▼  学校と住宅地を隔てる裏道路沿いに並ぶ街灯のうちのひとつが、その時、不自然にスパークした。  断続的な放電音と共に火花が散り、電灯がそれに合わせて明滅した後、一際目立つショートと共に明かりを消した。  それだけなら、単なる電気機器の故障で片付くかもしれない。危険だからと速やかに業者に連絡が行き、遅かれ早かれ修理されて終わりだろう。  ここが平和な街の一角であるならば、さして注目もされることなく、精々通学中の小学生が話題にするような、つまらない出来事だ。  しかし、あいにく今この瞬間、この街に本来の住人であるはずの人間はひとりもいない。  そして代わりに息を潜める小さな者たちには、今ここで起こっているのが単なる偶発的な故障でないことは理解できるに違いない。...
  • 歩兵と兵器を繋ぐ歯車
    歩兵と兵器を繋ぐ歯車 ◆S8pgx99zVs 刀を鳥に加へて鳥の血に悲しめど、魚の血に悲しまず。  聲ある者は幸福也、  叫ぶ者は幸福也、  泣得るものは幸福也、  今の所謂詩人は幸福也。  ――斉藤緑雨 『半文銭』 より  X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X これからなにかが始まることを予感させる、緊張をはらんだ夜だった。 不穏な物音が響くわけでもなく、空に暗雲が立ち込めているわけでもなく、風もなければ雨が降っているということもない。 静かで、ひどく静か過ぎるからこそ不穏で、その夜はなにかを予感させていた。 浮かぶ月の姿だけが白い真っ黒な水面。わずかな波も立っていないそこに浮かび上がってくるなにかの姿が...
  • DragonDrive
    DragonDrive ◆QotHY4VA.M 午前五時。 朝というには暗すぎるが、夜というには明るすぎる半端な時間。 これが普通の街であれば、気の早い人々は活動し始め、わずかながら街に喧騒の芽が息吹き始める……そんな時間帯でもあっただろう。 だが、今、この街は"普通"ではない。 総合自律戦闘実験"BATTLE ROYALE"――61体のフィギュア同士の壊し合い……その舞台となっているのだ。 それが一体どういうからくりであるかは不明だが、この街には人間どころか虫の一匹すら存在しない。 それ故に街全体を淀んだような、不気味で不自然な静寂が支配している。 そんな静寂を鋭い甲高い回転音が切り裂いていく。 リノリウム張りの床に轍を刻みながら、その音の主――チャリオットは校舎内を徘徊していた。 ……数時間前、彼女は敵を...
  • Break the Chain
    Break the Chain ◆QotHY4VA.M 『勝ちはしたが、納得いかねえ… やっぱり、こいつじゃ駄目だな』 どうして。どうして。どうして。 ボクは勝ったのに。 ちょっとだけ直せばボクはまだ貴方の為に動けるのに。 何で……何で壊そうとするの? 『気に入らないからさ』 自分をつかむ大きな手。 反逆は許されない。 相手は主人(マスター)であり、人間(ぞうぶつしゅ)なのだ。 この心を構成するプログラムは人間を傷つけないようにできている。 人に生み出されたゆえに組み込まれた絶対のルール。 たとえ壊されようとしている今でも抵抗こそすれ、マスターを傷つけることはできないようになっている。 ――ぴぎゅう 自分の喉が奇妙な断末魔を上げる。 自分の神経は体が砕ける感触を知る。 自分の耳は骨(フレーム)が壊れる音を聞く。 全身のセン...
  • 三匹が斬る
    三匹が斬る ◆NXFS1YVsDc プロジェクト"BATTLE ROYALE"。 計61体のフィギュアによる、たった一つの生存権を賭けた殺し合い。 ……そういう物語である、はずなのだが。 「なんだ……ここは……?」 リボルテックヤマグチのアクションフィギュア、新ゲッター1。 プロジェクトの被験体として参加させられていたはずの彼だが…… 彼が今、目にしている光景は、先程まで彼がいた街――実験場とは、違った。 見渡す限りの、廃墟。 「一体どうなってやがる!?……いや、確かここは」 新ゲッター1は、彼の中に宿る流竜馬の記憶は、この場所を知っている。 見たことがある。原作のあるエピソードで見た光景と、一致する。 「あの時の……ゲッターの、世界なのか」 ――新宿。 ...
  • 聞こえない声
    聞こえない声 ◆NXFS1YVsDc 「こちらスネーク。現在位置は【エリア:R】小学校西門手前。状況は……俺の視界を通じて、そちらにも見えているはずだ」 『確認している。厄介な場面に出くわしてしまったようだな』 無線を通じて……という形式で、スネークはサポートAI・カズヒラとの通話を行う。 会話の中に静かに張り詰める緊迫感は、彼が修羅場の真っ只中にいることを表していた。 それはまさに、目前での出来事だ。 今、2体のフィギュアが、スネークの目前で戦闘を繰り広げている。 『2体共に、ロボット型フィギュア……どちらも戦闘タイプのようだ。正攻法で太刀打ちできる相手ではない』 片方は、仮面と鍔広の帽子を被ったような頭部の、仮面の貴公子を思わせるような姿。 その両手に2本の剣を持ち、二刀流で戦いを挑んでいる。 対するもう片方は、胸部に大きなXの字の傷が印象的...
  • THE BEGINNING
    THE BEGINNING ◆ACT//GA03c  ――彼女は、『如月千早』という少女のことをよく知っている。  歌が好きで、世界中の何より好きで、ただ歌うためだけにアイドルを志し、だけどその過程で少しずつ変わっていった少女。  大事な仲間と出会い、閉ざしていた心を開いて、輝きの向こう側へと向かっていった少女を、彼女はよく知っている。  何故なら彼女は、『如月千早』から生み出された存在なのだから。 「こんな時、本物の如月千早ならどうするのかしらね」  とある民家の一室、カーペットが敷かれた書斎の床に立ったまま、千早は……正確には「如月千早のフィギュア」は、そう呟いてため息をついた。  ぼんやりと自分のスレンダーな体を包むピンク色の衣装に目をやる。衣装といってもボディと一体なのだから、着替えることなど出来ないが。  この衣装も、それどころかこの顔...
  • ヒーローVSプレデター
    ヒーローVSプレデター ◆6O/b6a0evc 狩人は新たな獲物を探していた。 カチカチと音を鳴らしながら歩く。 光学迷彩は獲物を視認できてからでいい、そうでないとバッテリー切れの可能性がある。 やがて、道の真ん中で棒立ちになっている獲物を見つけた。 ------ 「あだっ、だーっ!?」 ヒーロースーツを何度目かの見えない刃が傷つける。 彼、ワイルドタイガーはこの舞台に呼び出されてからある事を考えていた。 そうしていたらクリック音の様な物が響き、突然切りつけられたのだ。 しかも彼を襲ってきた相手は透明人間…もとい透明フィギュアだった。 クリアー素材のフィギュアなのかというとそうではなく、姿が見えないのだ。 カチカチと相手の動く音に殴りかかるが、簡単に避けられ逆に切りつけられるという繰り返しだ。 「くっそぉ、考えろ俺。なんか手...
  • Ride The Wind
    Ride The Wind ◆6O/b6a0evc 「ここがバトルロワイアルの世界か…なるほど、設定通りの武器が使える。殺しあいがしやすいようになってるわけだ」 世界の破壊者、通りすがりの仮面ライダー、歩くライダー図鑑。 そう呼ばれた仮面ライダーのフィギュア、ディケイドはカードを手に取り一人呟く。 「だが他の仮面ライダーへの変身は出来ないか…」 彼のモデルになった仮面ライダーディケイドの使うカメンライド。 所持しているライダーカードを使い、平成ライダーに変身しその力を発揮するというチートとも呼べる能力。 これこそがディケイドというキャラクターの魅力でもある。 しかし、このバトルロワイアルの舞台に呼ばれた彼のフィギュアはその能力を使えない。 通常のディケイド、コンプリートフォーム、そして激情体。 彼に許されたフォームチェンジはこの三つだけである...
  • えれくとりかるこみゅにけーしょん(棒)
    えれくとりかるこみゅにけーしょん(棒)  ◆2Y1mqYSsQ.  『心と感情』を持つ15cmの少女型ロボット、武装神姫と呼ばれる乙女たちがいた。  オーナーのために武装をまとい愛を注ぐ。  だがこの殺し合いにオーナーは存在しない。  心の芯を奪われた彼女たちは迷走をするしかなかった。 □  公園に面した道路にて、世界的に有名なゲームキャラクターを模した人形が戸惑っていた。  青いヘルメットに青いボディ、大きな円錐状の脚が印象的である。  D-Artsというブランドから出され、特に海外にて好評を得ているフィギュアであった。 「壊し合えか」  ロックマンは淋しげにつぶやき、街路樹の並ぶ道を眺めていた。 (本物のロックマンなら『平和を乱す奴は許さない』と言うのかもしれないけど……僕はなるべく戦いたくない)  誰かと争うことは嫌いだった。  特に同じアク...
  • X―シルシの所在―
    X―シルシの所在― ◆7Ju4MZPjio 「フフフ……ハハハハハハハハハッ!!」 両腕を大きく開き周囲に声を響かせる男――フィギュアが一体。 刻まれたシルシの所在はX。それを表す機体、名をターンX。眠から覚めた直後だと言う事を感じさせない程の笑い声。 眠から覚めた直後。 始まりの儀式で告げられた実験の開始、他の規格の存在。 『この世界に存在するアクションフィギュアは、武装神姫だけではありません』――無論ターンXは武装神姫ではない。 フィギュアであるターンXには本来のパイロット、機体が存在していた媒体のパイロットの記録が記されているのが定石。 そして【記録を持ったフィギュア】として可動しているのがフィギュアの世界。 しかしこのターンXには【フィギュアとしての記録】は持っていない。 オリジナルは元々封印――言わば活動を停止していた古代の...
  • INSIDE IDENTITY
    INSIDE IDENTITY ◆QotHY4VA.M 朝焼けの街の中をサイクロン号が疾駆する。 内蔵電力で動くサイクロン号は本来なら無音のはずだが"原作を出来る限り再現する"という目的で、擬似的なエンジン音と振動を操縦者――仮面ライダーシンの体に伝えている。 彼の優れた感覚(センサー)は風と排気音の中で、1つの異常を捉えていた。 (……妙だな) 何がかといえば、この街が、だ。 人がいない……それはまだわかる。 だが動物は? 犬猫どころか鼠一匹いない。 それだけではない。自由に空を飛ぶ鳥達は? ありとあらゆる環境に生息する昆虫類は? 最初は偶然かもしれないと訝った。 故にシンはTブロックの住宅密集地に向かい、裏路地、植木の陰……様々な場所をその小さな体を活かし調査した。 だが、どこにも自分以外に動く影を見つけることができなか...
  • タロウは戦う
    タロウは戦う ◆2Y1mqYSsQ.  アルトアイネスの赤い剣が月光を反射して襲い掛かってくる。  教室の壁が破壊されて瓦礫が舞う中、タロウは正面を見据える。  紫の髪をした幼い少女が赤と黒の機械鎧をまとって憎しみに瞳を濁らせていた。 「やめるんだアイネス! そんなことをしても君の恨みは晴れない!」 「だまれぇぇぇ!」  副椀の巨大な拳を屈みながらやり過ごし、タロウは悲しき少女との出会いを思い出した。 □ 「あああ゛あああ゛ああああああ゛あああああああああ!」  マミを追いかけている途中、タロウの耳に悲痛な叫びが届いた。  似た声だったため最初はマミかと思ったが、彼女が消えた方向とは真逆だ。  マミを追いかけるか声の主に向かうか一瞬だけ迷い、タロウは声の方向へと転進する。  初めて出会った少女に内心謝りながらも、優しい巨人は誰かの助けを求める声を無視...
  • イントロダクション―武装神姫・異説―
    イントロダクション―武装神姫・異説― ◆ACT//GA03c    全高15cmのミクロウォーズ、始まる。  西暦20XX年。  第三次世界大戦も、宇宙人の襲来も、悪の秘密結社の暗躍も、  巨大怪獣の出現も、異能力者の台頭もなかった、ごく当たり前の世界。  その時代では、日常的に人を支えるロボットが存在し、様々な場面で活躍していた。 『神姫』。  それは全高15cmのフィギュアロボである。 「心と感情」を持ち、最も人の近くにいる存在。  多様な道具・機構を換装し、オーナーを補佐するパートナー。  その神姫に人々は、思い思いの武器・装甲を装備させ、戦わせた。  名誉のために、強さの証明のために、あるいはただ勝利のために。  オーナーに従い、武装し戦いに赴く彼女らを、人は『武装神姫』と呼ぶ。    ▼  ▼...
  • ゲッターの黒い影
    ゲッターの黒い影 ◆6O/b6a0evc 体育館裏。 呼び出しの場に使われそうなその場所から言い争う声が聞こえる。 声の主は二体のロボット、一方が怒りもう一方がなだめているらしい。 「俺にはメカトピアの一員としての記憶も、あの忌々しい人間達の事も覚えている!これが偽物だというのか!」 「だからさ、偽物ってわけじゃなくて俺達はそういう物なんだって!」 ザンダクロス――ジュドとZZは当面同行する事が決まってからお互いに情報交換をしていた。 情報と言っても電源が入ってから間もない為、原作記憶から得られたデータによる自己紹介程度の物だが。 そこでジュドがまるで作中のキャラクター本人のように話すのでZZはつい聞いてしまったのだ。 もしかしてフィギュアの自覚がないのか、と。 自身をメカトピアの生き残りだと信じているジュドにとって、ZZの話す内容は許せなかっ...
  • 人の造りしもの(適当)
    人の造りしもの(適当) ◆HUcbVDnc1c 王からの命令で姫を救う勇者、彼に倒されるための魔王が存在するように、物語の登場人物全てには役割と言う物が与えられている。 そして現実に置いてもそれは変わらない。 男は狩りをし女は家を守り貴族は散財し貧民は納税をし上司は責任を取って部下が尻拭いをする等と誰もが社会の歯車として機能させられているのだ。 「そんな・・・・・・こんなのあんまりです・・・・・・」 体育座りで俯く少女の名前は朝比奈みくる。 Max Factoryから販売されている商品名称《figma 036 涼宮ハルヒの憂鬱 朝比奈みくる 戦うウェイトレスver》の巨乳少女のフィギュアである。 壊し合いが始まり暫し呆然としていたみくるであるが、彼女を絶望の淵へと誘ったのはこの場で与えられた役割とは関係ない。 上体を起こし、確認するかのように片手で胸部に手を...
  • プロジェクト
    プロジェクト ◆2Y1mqYSsQ. 「嘘でしょ……」  桃色の髪をツインテールにまとめた少女が絶望にうなだれていた。  釣り上がった目から涙が零れ落ちそうになる。 「誰かを壊せだなんて嘘だと言ってよマスター……」  唇を震わせた彼女はセイレーン型MMSエウクランテ。  Magic Market社より生まれた空を翔ける武装神姫である。  自分を抱きしめて震える彼女はこの殺し合いをマスターによる命令だと認識したのだ。  しかし武装神姫にはロボット三原則に近い命令が組み込まれている。  特にエウクランテ型は真面目な性格を持つものが多い。  よってマスターによる残酷な命令は人間で言うストレスをもたらせた。 「でもマスターの命令ならやらなきゃ……やらなきゃ」  目を見開き指に力を込め自分を納得させようとする。  マスターのためだ。そう言い聞かせて大型ランチャーを構えよ...
  • 教皇からの挑戦状!一角獣を狩猟せよ!
    教皇からの挑戦状!一角獣を狩猟せよ! ◆6O/b6a0evc 「面白い人だったね、ハンターさん」 MS少女ユニコーンガンダム…その素体の少女、雪菜=シュネーラインはこの殺しあいの場で出会った人物を思い出す。 全身を赤い鱗の鎧で纏ったそのフィギュアはハンターと名乗った。 彼は殺し合いに放り込まれ、他の参加者に脅える自分に「俺の目的は装備を集めることで、殺しあいをするつもりはない!」と言いきったのだ。 モンハンで戦うのはモンスター相手だし、対人の戦いとかありえないし、モンスター素材で武器を作るのが目的だし、尻尾マラソンつらい、と他にも色々語ってきた。 こんな場所で原作ゲームの事を長々と語り始める彼がおかしくて、完全に信用してしまっていた。 「でも私、待ってるだけでいいのかな…」 今この場所にハンターはいない。 まずは近場の各エリアを回らないといけないと言...
  • 闘争の果てに
    闘争の果てに ◆6O/b6a0evc 「チッ!手数だけは多い奴だ!」 新ゲッター1は相手の連続攻撃を受けながら愚痴をこぼす。 ゲッタートマホーク一本では既に防ぎ切れていない。 なにせ、相手は六本の腕を使い複数の武器で攻撃してきているのだから。 戦いと進化の申し子、ゲッターロボ。 闘神としての阿修羅を模して作られた阿修羅像。 両者の出会い、そのまま戦闘に入るのは不思議な事ではなかった。 当初新ゲッター1は(一応)会話を試みたのだが、阿修羅が襲いかかってきたのだ。 天界を荒らし回った神のデータを書き込まれた阿修羅としてはそれが自然な行為だったのだ。 『竜馬、一度距離を取れ!このままだと腕のパーツがもたん!』 「くそっ!」 接近戦に耐えきれなくなった新ゲッター1はサブAIの隼人に従い距離を取る。 阿修羅が近接武器のみなら距離を取...
  • あの日あの時の青ダルマ
    あの日あの時の青ダルマ ◆2Y1mqYSsQ.  テンタクルス型MMS・マリーセレス。  神話上の生物をモチーフとしたOver Pozz Fabbrica(通称O.P.F)より発売された武装神姫である。  薄緑色のショートカット、神秘性を秘めた青い瞳、エルフのように尖った耳。  small素体と呼ばれる抱きしめれば折れそうな華奢な体に、凶悪な印象を与える巨大な5本のアーム型スカート。  可愛らしい少女と禍々しさが同居したNiΘ氏の本領が発揮された神姫だった。  神姫ユーザーにも評判がよく、市場価格を順当に釣り上げていく彼女もこのバトルロワイアルに参加していた。 「えーい、ヂェリカンもう一杯! ドラちゃん、このかわいいマリーちゃんにもも味をよこすです!」 「飲み過ぎると身体に毒だよ。ちょっと落ち着いて、ね?」  必死になだめる国民的キャラクターに対して、人気神姫はくだを...
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