何故に命を与える 何をなすため、生まれた。 神に祈りを捧げる 届く願いは無いのに。 妖精帝國「last moment」 ◆ 死屍累々、人混みの中、裏で積み重ねられていく死体の山。 「き、きぇぇぇぇぇぇ」 示現流を思わせるような太刀筋、しかし、死神は近づくことすら許さず、雑兵を片付ける。 「…その実力…名のある英霊とお見受け申す…」 奥から出てきたのは、甲冑姿の武人。 本来の聖杯から出てこないはずの、東洋の英霊だろう。 「せっかくの機会、是非手合わせ願いたい…」 「…ぞな」 互いに、獲物を構える。 「いざ尋常に…」 「!」 その鎌は――槍へと変貌した。 変幻自在、鎌の攻撃を想定していた武人をいともたやすく葬り去った。 「見…事…そなた…名は…」 「あしは…アサシンぞな」 「わ…れ…は…ライ…ダー…見事な…手で…あっ…」 ライダーは消滅し、あとに残ったのはアサシンのみ。 そして、奥より、少女が出てくる。 「ありがとう、アサシン、お陰で無事だったわ」 長い黒髪の少女、名を白夜凛音。 この死屍累々の山に動じないのも、その経歴故だろうか。 狂ったゲームに巻き込まれた少女は再び狂ったゲームに巻き込まれた。 聖杯を賭けた殺し合い、血で血で洗う様な地獄。 休息も与えられぬまま、冥界に落とされた。 「…とりあえず、ここは帰るぞな」 「了解」 二人はビルの外へと出た。 残ったのは、奥で気絶しているライダーのマスターだけである。 ◆ 冥界の東京はいつだって賑やかだ。 もちろん、負の側面もある。 ふと、新興宗教の宣伝が目に入った。 「ッ…!」 「…」 アサシンが無言で私を気遣い、目に入らぬよう誘導してくれる。 私の業――嫌だ―― 「うっ…」 「!マスター!」 そこで私は気を失った。 最後に見えたのはアサシンの手だった ◆ 夢の中、私は夢を見る 誠の旗を掲げ、鎌を持った男が、敵薙ぎ払い、突き殺す。 味方を逃がして、敵をひとり残さず殺し尽くす。 その姿は、まるで、何かを守るために戦う死神。 新政府軍を恐怖の渦に落とし込み。 すべてを刈り尽くすその姿。 彼の――名は―― ◆ 「目覚めたぞな」 「!あぁ…ごめんなさい…」 目覚めたのは、与えられた住処。 親はいない、なんとか…一人暮らし出来るよう設備は整っている。 「駄目ね…私は…」 「…」 過去の呪縛に囚われる己を祟る。 ここにはいない、頭痛も起きない。 もう、過去は絆されたのだ。 「…ねぇアサシン」 「…何ぞな…」 「あなたの…真名は…?」 ずっと気になったていた問を投げかける。 そして、アサシンは声高らかに名を名乗った。 「新選組…十番隊隊長…原田左之助…ぞな」 死神は確かに居た。 ただの死神ではない、守るために敵を葬る、「鉄壁の死神」 原田左之助、冥界にて――参る。 【CLASS】アサシン 【真名】原田左之助@ちるらん 新撰組鎮魂歌 【ステータス】 筋力B 耐久B 敏捷A 魔力D 幸運D 宝具B 【属性】中立・善 【クラススキル】 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断は解ける。 【保有スキル】 槍術:B 種田流槍術免許皆伝級の実力。 しかし、ランサークラスではないため、ランクは下がっている。 戦闘続行:C 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。 軍略:B 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。 自らの対軍宝具の行使や、 逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。 心眼(偽):C 第六感による危険回避。 【宝具】 『鉄壁の死神・原田左之助』 ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~ 最大捕捉:1~??? かつて、新政府軍より恐れられた男達がいた。 その一人、原田左之助は「鉄壁の死神」の異名を持ち、襲ってくる敵を逃さなかった。 それが――大軍勢であったとしても。 敵の仕切り直しをランクに関わらず全て無効化。 また自身の筋力と耐久を一段階アップさせる。 【weapon】 大鎌 一番上の部分は槍にもなる。 【人物背景】 新撰組10番隊隊長。 義理堅く、そして、幾千万の敵を葬り去った男は。 新政府軍より、「鉄壁の死神」として恐れられた 【サーヴァントとしての願い】 …新撰組のみなと、もう一度、食卓を囲むぞな 【マスターへの態度】 まだ少女だ、なるべく血を見せたくはない。 しかし…この達観した姿勢は…何か前に…同じようなことを…? 【マスター】白夜凛音@euphoria 【マスターとしての願い】 新しい生活に戻る 【能力・技能】 特に無し、強いて言うなら、適応力の高さだろう。 【人物背景】 とある教団が産んだ、望まれない子。 狂ったゲームを生き残り、新しい世界を歩むことになった少女。 【方針】 脱出のための手段は聖杯しか無いのなら、聖杯を狙う。 しかし、あまりに非人道的な手段は使わない、また、NPCとはいえ、民間人の被害も最小限にする。 【サーヴァントへの態度】 頼りになる